現在、姫と彩、そしてリーは激しい攻防を繰り広げていた。

リーが、攻撃をする度に大地は裂け、大気が震えていた。

そして姫と彩が、リーの攻撃を防する度に、ぶつかった時の振で、地面に亀裂やクレーター出來て、周りの大気が更に荒れていった。

傍から見れば、両者互角の戦いに見えるが、実は全く互角ではない。姫と彩はリーに遊ばれているのだ。リーは毎回、攻撃が當たる直前に寸止めをして、風圧だけで2人を追い詰めているのだ。これだけで、リーがどれほどの化けか分かるだろう。

勢を整えようと考えた姫は、リーと自分たちの間にある空気を圧させ、一気に暴発させた。そして、姫と彩は直ぐに、リーとの距離を取った。

「「はぁはぁはぁ.......」」

空気圧による暴発で出來た煙の中から、姫と彩の息切れした時の聲が聞こえてきた。

距離を取る事に功した姫と彩は、大きく深呼吸をして息を整えた。そして、リーのきをしでも見逃さないように、しっかりとリーの方に視線を向けた。

こうして、姫と彩、そしてリーが睨み合うこと約30秒.......最初にき出したのはリーだった。

リーは、右腳の回し蹴りを、彩の顔にれた。そして、そのまま直撃したと思ったが、リーの回し蹴りは、彩の右手に摑まれて簡単に防がれてしまった。

「なん.......てすネ！？.......私の蹴りを片手で防がれましたネ.......」

リーは絶句した。何故なら、先程まで敵2人が此方の攻撃に手も足も出なかったのに、簡単に自分の攻撃を防がれてしまったからだ。

そして、2人ののしい聲が響き渡った.......

「【神化】」　「【龍神化】」

と.......

彩が【神化】と言った瞬間、エメラルドグリーンに輝く魔力が溢れ出し、髪のと瞳のがエメラルドグリーンに変した。

そして姫が【龍神化】と言った瞬間、髪のは真っ白に、そして瞳のは白銀に変した。そして、それだけでなく、真っ白な2本の角としい大きな翼が生えてきた。

「この力は、あまり使いたくなかったんだけどなぁ.......まぁ、相手が凄く強かったから仕方ないよね。」

「【神化】と【龍神化】は魔力の消費が激しいし、優真君にも

『あまり【神化】と【龍神化】は使うな。この技は使えば使うほど神に近づいていく。"純粋な神になれば面倒事が増える"ぞ。』

ってね.......それにしても面倒事ってなんだろうね？」

「さぁ？いつか教えてもらえるんじゃない？」

姫の言う通り【神化】は使えば使うほど、神に近づいていき、最終的には"純粋な神"になるのだ。

"純粋な神"になれば【神化】を使うこと無く、神のチカラを簡単に引き出すことが出來るが面倒事に巻き込まれる可能があるのだ。

いや.......優真達ほどの実力を持った神なら、ほぼ確実に巻き込まれるだろう。

「この私を放ったらかしにするなんて.......いい度ですネ！」

リーは、全力で走って姫と彩を仕留めに行った。しかし、リーの走りを彩は、ただの殺気で止めた。

そして、彩の殺気をけたリーは、が膠著してけなくなってしまった。

「次は私たちの番だよ！」

「もう、あなたでは私たち相手に手も足も出ないです。」

2人が、そう言った瞬間、リーは急いで後ろに飛び引いて距離を取った。