《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》137話 元太の修行語10〜憤怒の邪神〜

「.......あれは優真の"憤怒"の力だ!」

何で、あいつが"アレ憤怒"を持ってるんだ!?.......いや、優真の力の殘りカスから生まれたんだから、有り得なくはないか.......。

「.......!?來るぞっ!」

ソードの掛け聲を聞いた瞬間、元太と照子は構えた。

邪神は、まず照子に狙いを定め、距離を一瞬で詰めた。

やっぱり、照子から狙ったか.......今の照子には無限の魔力があるが、無理して『破壊魔法』を放ったせいで、魔力が通る回路がボロボロだ。

もし今、照子が魔法を使ったら、優真もしくは優真の嫁に會えるまで治せねぇ.......。

師匠も今はピンピンしてるように見えてるが、肋の骨も折れてるし、邪神に吹き飛ばされて無事な筈がない。

「やっぱり私から狙いに來た!」

「.......!?俺の後ろに隠れてろ!」

「うん!」

照子が後ろに隠れたのを確認し、俺は地面に両手を付いた。

そして、魔法名を唱えた。

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「大地の支配アース・ドミネーション!」

元太が魔法名を唱えたのと同時に、茶の魔力が大地を駆け巡った。

「守れ!」

と言った瞬間、地面が、まるで主を護るかのように、元太の前に分厚い壁を作った。

そして邪神の拳は、分厚い地面によって作られた壁に防がれた。

 — ギャオォォォォォ!!!

邪神の攻撃を完全に防げたと思ったが、魔力と力が急激に上昇し、壁を々に砕した。

これが、優真の"憤怒"の力である。

"憤怒"の能力は、怒りのが高まれば高まる程、スキルや魔法も含めて、全ての能力が無限に上昇し続けるのだ。

「負けてたまるか!うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

大地の支配アース・ドミネーションで作られた分厚い壁を壊したことによって、邪心の腹は完全に無防備になった。

元太は、そこを狙って巖の柱を地面から突き出し、空高く吹き飛ばした。

「元太殿、そのまま柱を上に出し続けろ!」

「おう!」

ソードは、しゃがみこんで足に力を込め、一気に邪神に向かって跳躍した。

「限界突破ぁぁぁぁぁ!!」

ソードのから青い魔力が溢れ出し、能力が発的に上昇した。

ソードは邪神を飛び越えた後、剣を力いっぱい振り下ろした。

ソードが振り下ろした剣は空を切ったが。剣圧によって、元太の魔法で創造された柱は、真っ二つに割れてしまった

「し、師匠すげぇ.......さすがだぜ」

「分かってたけど、やっぱりソードさんって凄い.......」

さすが、人類最後の砦と言われている最強の騎士だぜ.......優真の加護を得た俺と照子よりも強いぜ。

ソードは、人類最後の砦と言われるほどの実力の持ち主で、賢者と肩を並べる程の強さを持っている。

だから、邪神と戦うことが出來るのだ。

ソードの本気の実力に驚きながらも、元太は邪神を倒す方法を考え、照子は魔力回路の回復に集中していた。

2人の目には一切の諦めのはない。

「あ、そうだ!師匠!俺に考えがある!時間を稼いでくれ!」

「.......!?」

元太が考えがあると言ったので、ソードは無言で元太に向かって頷いた。

「あぁ.......任せろ師匠!」

「おぉ!無言で會話をするなんて.......これが男と男の友ってやつだね!」

「.......お前は、もうし危機を持とうぜ?」

と言って、元太は照子にジト目を向けた。

「さて.......そろそろ、もうひとつの力を使うか.......行くぞ!邪神!」

ソードは改めて気合いをれ直し、大聲を出した。

 — グォォォォォォォォ!!

そして邪神は、それに呼応するように雄びを上げた。

「ふぅ.......」

ソードは、全の力を完全に抜き、目を瞑った。

そして、"カッ!"と目を開いた。

「奧義 修羅悪鬼!」

ソードの皮は薄ら赤黒く染まり、中から皮よりも更に濃く、痛々しい赤黒い管が浮かび上がった。

そして、瞳は赤く充し、全からが吹き出している。

まるで手負いの"鬼"のように.......

「邪神よ.......私は簡単には殺られんぞ!」

ソードは、今までとは比べにならないほど早い速度で、邪神に接近した。

そしてソードは、剣を振り下ろした。

ソードが振り下ろした剣は空を切り、地面に剣先が激突して、地面に半徑50メートルくらいのクレーターが出來た。

「す、すげぇ!邪神が避けるほど威力がある攻撃を出せるなんて!」

「確か、この世界って壊れにくいように天草くんが、この星自を強化してるんだよね?地球でやったらパックリ割れるんじゃない?」

「いや、あいつの事だから既に地球も弄ってるだろ」

元太の予想通り、優真は既に地球を改造してしまっているのだ。

理由は至極単純である。

脆いからだ。

地球を強化していなかったら、八岐大蛇ヤマタノオロチVSナビ&クミホの戦いで、地球は滅んでいただろう。

それほど激しい戦いだったのだ。

これで地球を割れるほどの力を持っていても倒せない邪神が、どれほどの化けかよく分かっただろう。

「おっと、師匠の戦いに魅ってる場合じゃねぇな。早くしねぇと.......」

そして元太は、とある作業に取り掛かった。

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