《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》142話 元太の修行語15〜賢者參上!!〜

「ほっほっほっ.......儂は賢者じゃ。助けに來たぞい。勇者殿と破壊魔法の使い手よ」

空から賢者の婆さんが、片手に自分の長より大きい杖を持って現れた。

「こんなところに邪神が現れるなどクソゲーにも程があるのぅ」

「それなっ!」

「それなっ!」

賢者の婆さんの言葉に、元太と照子は聲を合わせて同意した。

「く、クソゲーとはなんだ?」

と、ソードが元太に質問した。

そして元太は、「メガネクイッ」と口にしながら、ソードに分けりやすく丁寧に説明した。

「クソゲーとは、創造神が意図的に、その世界の難易度を上げ、地上の人間をめることである」

「なっ、なんと!この世界の創造神様は、我々地上の人間をめているのか!?むぅ.......」

ソードは、顎に手を當てながら何かを考え、しばらくした後、「あ!」と言いながら、自分の掌を"ポン"と叩いた。

「なるほど!創造神様は我々地上の人間に試練を與えてくださっているのか!そして邪神との戦いは、その試練のひとつ.......か」

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と、なにやらソードは一人で納得していた。

まさか、優真のやつ、この世界の人たちを洗脳したりしてないよな?.......さすがの優真でも、そんな事をするはずないか。

.......ないよな?

「天草くん、この世界の人たちを洗脳してないかな?」

「言うな.......俺も、そう思ったけど、さすがの優真でも、そんな事しないだろ」

「だ、だよね.......」

「お主ら.......邪神が來とるぞ?」

賢者の婆さんに言われるまで気づくことが出來なかった.......邪神が直ぐそこまで來ていることに.......。

「なんかやばくね?邪神の野郎、魔力がクソ上がってるぞ」

元太たちが、くだらない會話をしている間にも、邪神は自の魔力と能力を上昇させながら、歩いて近づいていた。

 — グォォォォォォォ!!

邪神は、右手に魔力を集めて圧し、こちらに走って近づいてきた。

「來るぞっ!」

ソードの掛け聲に合わせて、元太と照子は構えた。

しかし.......

「安心せい。儂に任せるのじゃ」

と言って、賢者が一歩前に出た。

「転移魔法 テレポート」

賢者は「ホイホイっと」と言いながら杖を振って、邪神に魔法を放った。

そして、邪神の足元から、紫の魔法陣が現れ、邪神が魔法陣がるのと同時に消え去った。

ちなみに、邪神が消えたのと同時に黒い太も跡形もなく消えた。

者が消えて、制する者がいないから自然消滅したのだ。

「あ、あれ?.......テレポートって自分が転移する時に使う魔法じゃなかったっけ?」

「ほっほっほっ.......転移する対象を"自分"から"相手"に変えただけじゃ」

賢者はテレボートの対象を"自分"から"相手"に変更して、邪神を転移させたのだ。

「邪神は、この國の真反対にある島に転移させた。しかも転移後は強固な結界に閉じ込めたから、しばらくはき出來んぞ」

そして、賢者は「コホン」と咳払いをし、自己紹介を始めた。

「儂の名はマリフォイ。この世界の賢者じゃ」

あのー.......とある人たちの名前が混ざっている気がするんだが、気のせいだよな?

語に出てくる魔師マーリンと、パリーホッパーに出てくるモルフォイの名前が合わさって.......」

「シャラップ!それ以上言ったらダメよ!」

「.......そのオネェ口調キモイよ?」

「おいコラ、前から思ってたけど、お前って、やっぱり俺に容赦ないよな?邪神に一発キメたんだし褒めてくれてもいいんだぜ?」

「何言ってんの?倒せてないんだから褒めるわけないじゃん」

「こんのクソアマァァ.......!!」

元太と照子のやり取りに、ソードと賢者は顔を合わせて笑い合った。

「お前ら、やっぱり仲がいいな!」

「ほっほっほっ.......儂が、もうし若ければのぅ.......」

いや、貴方の若い頃でも、ちょっと.......。

開いているのかも分からないほど細い目、無駄に大きくて長い鼻の先にパチンコの玉くらい大きいホクロ、そして無駄に大きいまん丸の顔.......若い頃でも、たいして.......いや、これ以上はやめよう。

「若い頃でも、たいして可くなさそうだよねー!」

「てめぇ!失禮なことを言ってんじゃねぇ!」

「いてっ!」

照子が、とても失禮なことを言ったので、元太は照子の頭を叩いた。

「ほっほっほっ.......儂の若い頃はブスで間違いないが何か問題でも?」

優しそうな雰囲気を醸し出していた賢者は、急に空気が張り詰めるような雰囲気に変わったので、元太と照子は聲を合わせて「すんません」と土下座しながら謝った。

「一つだけ言っておくがのぅ.......儂の前世は超絶だったんじゃぞ?」

どうやら、賢者さんは転生者だったようだ。

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