《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》157話 絶対に死なない勇者
「いやぁ.......これは綺麗な花火だね」
俺は空高く打ち上げられた花火に見惚れていた。
我ながら會心の出來だと思っている。
しかし.......
「優真.......それは悪趣味過ぎるんじゃないかしら.......」
「.......人ので花火を作るのは倫理的にも良くないと思います.......」
靜香とミルティアは、あまり好みではないらしい。
俺も好みって訳でも無いが、ただ首をチョンパするだけではつまらないと思い派手さを求めた結果、あの頭を使って巨大な華の花火を打ち上げようと思ったのだ。
.......まぁ、確かに悪趣味かもな.......もっと他に良いやり方があっただろうから、次は考えてからやるか。
「僕は綺麗で良いと思うよ!」
「お!アルテは分かるか!?やっぱ発は蕓だよなぁ」
「でも、もうし落ち著いたの方がいいと思うよ!」
「それは俺も思った」
打ち上げた花火のは、輝の聖剣から溢れてる黃金の魔力と同じだ。
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どうせやるなら、滅茶苦茶ド派手にしようと思ったのだが、もうし落ち著いたの方が綺麗だったかもしれない。
「でも、もうやめなさい」
「あ、はい.......」
真面目な顔で止めるように言われたら斷れない。
なので、これからは人の頭で花火を作るのは止めよう。
まぁ、そんな機會は一生來ないと思うが.......
「優真.......助けに來てくれてありがとう」
と言って、輝は深く頭を下げた。
しかし、どこか不満気な表をしている。
何かを摑みかけている時に手を貸したからだろう。
俺が勇者の覚醒イベントを潰してしまったのか.......ふっ.......さすが俺だ。いい仕事したぜ。
「本當は面倒だったし家でゴロゴロしていたかったんだけど、お義父さんの頼みだったからしょうがなくな」
ため息を吐きながら、仕方なく來たと言った。
そんな俺を見て、輝は苦笑いする。
「あはは.......相変わらずめんどくさがり屋だね」
「私、知ってます。こういうのをツンデレって言うらしいですよ。優真の世界で覚えました!」
「確かに、優真って男に対してはツンデレだよね!」
どうやら、俺はツンデレ認定されているらしい。
「あ?俺はツンデレじゃないわ!ってか、お前らニヤニヤしてんじゃねぇ!」
ツンデレ認定されるのは嫌なので、速攻否定した。
しかし、靜香は何故か慈の目を向け、ミルティアは口に手を當てながらお上品に笑っていた。
そして、アルテは滅茶苦茶ニヤニヤしながら、俺を見てくる。
靜香とミルは別にいいけど、アルテはなんかムカつくな.......よし!
「アルテ.......お前は後でお仕置な」
「なんで!?」
アルテは涙目になりながら「なんで僕だけなの!?」と文句を言うのだった。
「まぁ、お巫山戯はここまでにして.......その程度で死ぬタマじゃねぇだろ?始まりの勇者様?」
俺は巫山戯た態度を改めて、警戒心を鋭くさせた。
何故なら.......俺は"始まりの勇者の能力"を知っているからだ。
「くそっ.......くそ!この俺が首をはねられるなど.......!一生の不覚!」
いつ自分のを修復させたのか、いつの間にかアーサーの首とが元通りになっていた。
しかし、その瞳は人の目とは思えないほど走っており、に飢えた猛獣のように狂気に染まっている。
「ふむ.......【叡智之神ナビ】で調べた通りイカれた野郎だな」
「僕も風の噂で聞いたことあるよ.......何かのきっかけで狂った勇者がいるって.......もしかして、アレなのかな」
「あぁ.......多分な」
アルテの言葉を聞き、自分の顔を掻きむしって何かに取り憑かれたように呟いているアーサーを見て、ミルティアや靜香、そして輝は冷や汗をかきながら、顔を引きつらせていた。
「俺は絶対に負けない.......俺こそが絶対の正義.......俺の邪魔をする者は全て悪.......悪は全て滅ぼす!」
その狂気に染まった瞳から、固い決意が伝わってきた。
その瞬間、アーサーのから真紅の魔力が溢れ出し、大気中の魔素を汚染している。
「あれが徳スキル【正義ミカエル】か.......厄介な力だな」
俺は滅多に相手のことを厄介な奴だと思わないし、絶対に口にすることは無い。
しかし、それほどアーサーは厄介であり、俺が最も嫌悪する存在......."倒すのに時間がかかる敵"なのである。
何度も言うが、俺は早く家に帰りたいのだ。
「くっくっくっ.......この俺を殺せる存在など、この世に存在しないのだ!」
何故なら、それが【正義ミカエル】の能力だからである。
「......."絶対に死ぬ事がない能力"か.......本當に面倒な相手だ」
一応、首をはねる時に"不死殺し"の付與をしていたのだが、やはり徳スキルには無意味だったようだ。
しかし、輝の聖剣を使えば勝てるかもしれない。
「さて......."絶対に死なない力"と"絶対に殺す力".......どちらが強いんだろうな?」
俺は口端を吊り上げて、邪悪な笑みを浮かべたのだった。
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