《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》170話 ミーシャ達の戦い1

「早く起きてください。マスターが居ないからって遅くまで寢ていたらダメですよ」

優真とイチャイチャする夢を見ていると、ナビの聲によって起こされてしまった。

しかし、まだ眠いし心地よい夢を見ていたので起きたくない。

だから、私が言うべきことは一つだ。

「あと5分だけ.......」

「ダメです」

むぅ.......やっぱり、ナビは融通がきかない。

「はぁ.......ミーシャ様、そんな弛んだ生活を送っていると、ブクブクと太ってマスターに嫌われますよ」

「今すぐ起きます.......!」

優真に嫌われと私は死んでしまう。

私は武道家が仰天するほどの華麗かつ無駄のないきで布団から飛び出し、魔法で中を綺麗にして髪を整えた。

「.......優真は私が太っても嫌いにならない」

「その割には真っ青な顔をしながら脇腹を摘んでいるようですが.......やはりし太りました?」

くっ!こいつ.......私がかに気にしている事を何の躊躇いも無く言い切った!

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「私はの構造的に太りませんから気持ちは分かりかねますが、男はスレンダーな型が好みの方が多いようです。それ以上、太らないよう、お気をつけ下さい」

「.......ぐすっ.......あとで優真に言いつけてやる」

そう言って、私は寢室から出ていく。

優真の嫁と人達は表向きは仲がいい.......しかし、優真が見ていない裏では激しい抗爭が繰り広げられているのだ。

ちなみに、私は逃げた訳でない!戦略的撤退である。

「あ、やっと起きた」

彩は呆れた表をしながら、フライパンで何か作っていた。

とても香ばしい匂いがするので、思わずお腹を鳴らしてしまう。

「.......お腹空いた。早く作って」

「ねぇ?優真君がいなくなるとミーシャって格悪くなるよね?」

「それはお互い様。の戦いは死んでも終わらないのだよ」

「はぁ.......涎垂らしながら言われてもなぁ」

私は指摘されて初めて涎が垂れていることに気が付き、急いで拭き取る。

「なんの事?涎なんか垂れてない」

「いやいや。どう見ても垂れてたでしょ」

私みたいなが涎を垂らすわけないじゃない。

アイドルはトイレに行かないという都市伝説とは違うのよ。

「寢ぼけとるんじゃろ。目の焦點があっておらんぞ」

このクミホとか言う狐.......働くとか言いながら、いつも家に引きこもってるだけじゃないの。

「貴方はいつになったら働くの?バイトくらいしたら?」

「うぐっ.......この前、面接をけたのだが落ちたんじゃよ.......これで27回目じゃぞ」

「え.......なんかごめん」

「そんな哀れんだ目を向けるな!悲しくなってくるじゃろ!」

まさか、そんなに頑張っているとは知らなかった.......しくらい優しくしてあげないと。

今はクミホも私達の"家族"なのだから。

「何だか私達しかいないのって珍しいね」

「いつもマスターがいますからね」

「優真は學校以外の理由で殆ど外出しておらんからな。あんな爛れた生活をしていると不健康じゃぞ」

確かに.......言えば買いやデートに付き合ってくれるけど、それ以外では外に出てない。

むふふ.......その代わりイチャイチャし放題だから、私は構わないけど。

むしろ、その方がいい!

「そう言えば、もうしで姫が荷纏めて家に來る」

「やっとかぁ。私は直ぐに優真君の家に來たんだけどね」

「彩は來るのが早すぎ。もうし優真と2人きりの同棲生活を味わいたかった」

こいつのせいで優真との二人きりの同棲生活が三日で終わってしまったのだ。

.......その頃、ナビはメイドみたいなじだったし、アルテは何かお仕事で忙しくて、ミルティアはこの世界のことを學びたくて図書館に篭もりっきりだったので二人きりと変わらない。

「ふっ.......ミーシャだけには良い思いはさせないよ!」

「.......そろそろ決著を著けた方が良いかも」

私は海より広い心を持った元魔王様だが、優真に関しては譲れないものが沢山ある。

「そうだね。私も丁度そう思ってたところだよ!」

私と姫は互いに魔力を高め合う。

リビングが緑のと黒いに満たされ、私達は一即発の狀態になった。

「ナビよ。アレは止めはなくても良いのか?一応、儂が結界を張っているが長くは持たぬじゃろう」

ナビは二人に近づきたくないのか、二歩くらい下がりながら言う。

「私に死ねと言うのですか?いくらマスターのスキルと絶対神ナーヴァから生まれた存在だからといって無敵ではないのですよ。喧嘩を止めるならクミホ様の能力が良いと思います」

「.......儂は居候のだから同士の問題に首を突っ込むのは良くないじゃろう。優真の嫁同士で解決するのじゃ」

「そのの持ち主も似たような立場ですよ。だから貴方も嫁です」

「意味が分からんぞ!?何じゃ、その超理論は!」

なりいきでクミホとナビも言い合いになってしまった。

別に皆の仲が悪いわけではないのだが、やはり同士の戦いというのは避けられないものなのだ。

「手加減はしないよ」

「それはこっちのセリフ」

私達は膨大な魔力を練り上げ、魔法を発しようとすると、巨大な結界が張られる気配をじ取った。

「これは.......『人避けの結界』だね。何かあったのかな」

「何も無かったら結界なんて張られない」

ここら一帯が全て結界に覆われ、人が存在しない世界へと変化した。

クミホによって既に張られている結界には気付いていないようだ。

「取り敢えず外を確認してみましょう」

窓を開けて外を見てみると、淀んだ空気と濁った魔力が家にってきた。

「何じゃこれは!?」

クミホは驚いて九本の尾でを覆い、私とナビ、そして彩は自を魔力ので覆った。

そんな時、上空から鋭い殺気と共に強力な魔法の雨が降ってきたのだった。

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