《異世界に召喚された殺し屋は自由に生きる》177話 ナーヴァからの依頼1

「あぁ.......暇だ」

お義父さんに呼ばれてきたのだが、全赤タイツの変態は倒したし、敵は攻めてこないから暇すぎる。

宣戦布告したくせに、いつまで待たせんだ?.......まさかナーヴァが倒しちゃったとか.......まぁ、それならそれで帰るからいいけど。

「暇なのがいいんじゃない.......どうせ、敵が攻めてこなくて暇とか思ってるんでしょ?」

「さすが靜香さん。俺の事をよく分かってらっしゃる」

人のアホ発言に深く溜め息を吐きながら、靜香は呆れたような視線を向けていた。

「靜香の言う通りですよ。平和はいいものです」

「まぁ、そうなんだけどさぁ.......やっぱり暇じゃん。ここじゃ、アニメは見れないしネットはないし.......ちょっと、この世界を改造するか」

「やめなさい」

ぶぅ〜.......やっぱり靜香は堅い。

しくらい良いじゃん。

俺って神様だよ?

「人の営みに神々が介するのは法度だよ。人間は間違いを犯し、何度も挑戦することによって長していくんだ。僕達はそれを見守るのが役目なのさ」

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「おぉ.......アルテが神っぽいこと言ってやがる。明日は隕石でも降んのか?」

「僕をなんだと思ってるのさ!?」

え?仕事を部下に全て押し付ける駄神。

それ以外にアルテを表す言葉はないだろ。

「むぅ.......まぁ、いいや。兎に角、僕達は下界に手を出しすぎるのはダメだよ」

「だいぶ手を出してるけどな」

「そういうことは言わないの!」

アルテは腰に手を當てて、頬を大きく膨らませながら怒り、そのあと溜め息を履いて言った。

「だから、改造するならナーヴァ様にバレないようしだけにしてね」

しだけ、あなたのことを見直しかけたのだけれど.......やっぱりアルテはアルテね」

「あはは.......アルテですから」

なぜ2人は珍生でも見るような目を向けてくるんだ?.......まさか、俺がアルテと同類だと思っているのか!?

俺の方が頭いいんだぞ!

「.......暇だし散歩してくるわ」

椅子から重い腰を上げて立ち上がると、靜香は真剣な表をして言った。

「お願いだから厄介事は持ち込まないでよね」

「だから俺をなんだと思ってんだよ!?」

最後に鋭いツッコミをれ、靜香、ミルティア、アルテの笑いを耳にれながら、外へと出ていくのだった。

「ったく.......あいつら俺を厄介事製造機かなんかだと思ってんのか?俺は語の主人公じゃねぇんだぞ」

俺は至って普通の神様なのだ。

あんなことを思われていたなど心外である。

.......神である時點で、普通ではないか。

「それにしても.......全く気づかれんぞ」

俺って一応、EXランク冒険者なのに顔を知られていないんだよね。

魔王を倒したのが俺だってのは広まってるけど、顔を全く知られてないから外に出ても話しかけられない。

いや、魔王討伐した後、すぐに元の世界に戻ったから知られてないだけか。

うん.......そうに違いない。

そうじゃなかったら、俺みたいな男に話しかける奴がいないわけない。

そんなアホらしい事を考えながら歩いていると、突如.......世界は止まった。

周囲の景からはが抜け落ち、きが完全に停止している。

モノクロの世界が広がっていた。

こんな馬鹿げた蕓當が出來るのは一人しかいない。

「ナーヴァ.......何の用だ?」

特に気配はじ取れないが、そこだけ何も無い空間のようになっているので、すぐに気づくことが出來た。

「あなたに依頼があります」

「はぁ.......俺は辭めたって知ってんだろ?」

その雰囲気、口調、表.......俺は腐るほど見てきた。

つまり.......

「殺し屋はやらねぇ」

殺しの依頼をしにきたという事だろう。

俺は後ろを振り向いた。

振り向いた先には、見るもの全てを魅了するような貌の持ち主がいた。

儚げなのような.......またはいるだけで世界が揺れるほどしいのような.......言葉で表すのが烏滸がましく思ってしまうほどの貌だ。

「まぁ、話だけでも聞いていただけませんか?損はしませんよ」

「.......俺は誰かの指図で殺しはやらねぇ。他を當たりな」

そう返事をすると、ナーヴァは困ったような顔をして、頬に手を當てながら首を傾げた。

あいつの仕草は一々、相手を魅了してくるからメンドくせぇ。

普通の人間なら気持ちよくなるだろうが、俺は覇神だ。

不快でしかない。

依頼をけてしいって言われたからイライラしてんのか?.......なんか嫌な気分だ。

「では言い方を変えます.......殺してしい相手がいるので殺してください。これは、お願いです」

「それは、お願いをする人の態度じゃねぇだろ.......」

ひとつかずに言われてもなぁ.......やっぱ、こいつと話すと不思議な気分になる。

この世の年長者と話してるからなのかねぇ.......。

「今、とても失禮なことを考えましたね。私の年齢について」

「人の思考を読むのやめてくんね!?」

「長年生きてると顔を見るだけで考えが分かるようになるんですよ」

「そっか.......」

俺は考えるのを放棄した。

こいつは考えるだけ無駄な相手だ。

「取り敢えず、話だけは聞くよ」

ナーヴァへの警戒度を引き上げ、渋々だか話を聞くことにしたのだった。

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