《継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》》母さんは凄い

「本題は……あなたの新居で雇うメイドに執事、料理人についてよ」

「あ! そういえば、全くそのことを考えていなかった!」

よく考えてみれば、家の改造よりも先にこっちを考えるべきであったかも。

俺一人では、あの家を切り盛りするのは大変だよね。

創造魔法をフル活用すれば、全部ゴーレムとかにして出來てしまうかもしれないが……。

出來てしまうけど、やっぱり人がいた方が安心だよね。

「やっぱり考えていなかったのね。まあ、だから私が來たのよ!」

母さんはエッヘンとを張った。

「ありがとう。それで、どうやって雇えばいいの?」

どこかに張り紙でもするのだろうか?

どうするのかな?

「それも心配しなくて大丈夫よ。私が優秀な人材を連れて來たから」

「え?どこから?」

「うちからよ」

実家?

「うちから? でも、俺の所に連れてきたらそっちの人手は足りなくない?」

確かに、実家にはたくさんメイドも執事もいるが、その分家自が広い。

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「それも、大丈夫。うちから連れて來たのはそれぞれ一人ずつで、足りない分は新しく雇えばいいのよ」

「つまり、三人が実家から來て、足りない分を雇うってこと?」

「そうよ。とりあえず、三人と會ってみて」

そう言いながら母さんは部屋から出て行った。

そして、すぐに戻って來た。

三人を連れて。

メイド服のが一人、執事の格好とコックの格好の男二人だった。

「それじゃあ、三人とも自己紹介して」

「えっと、それじゃあ私から、私の名前はアメリ―です。これからレオ様の下でメイド長をやらせて頂きます」

最初に、自己紹介を始めたのはメイド服を著ただった。

見た目は背が低く、人というより可いが當てはまると思う。

髪型は茶髪のショートヘア―だ。

「レオはアメリ―のこと覚えてる?」

「え?」

俺、アメリーさんのこと知ってるの?

それもそうか……同じ家にいたんだもな……。

ダメだ……あの頃は、魔力と魔法に夢中だったから全く覚えてない……。

「あなたが小さい頃はアメリ―が面倒を見ていたのよ?」

言われてみれば、見たことがあるかもしれない……。

「う~ん、あ! を綺麗にしてくれる魔法を使ってくれた人だ」

そうだ、俺に初めて魔法を見せてくれた人だ!

懐かしいな~赤ん坊の頃は毎日魔法でを綺麗にしてくれた。

そういえば、あの魔法はどんな魔法なんだろうか?

「あ、當たってますけど……あれだけ小さい頃、近くにいたのにそこだけしか覚えてないんですか? ひどいですよ!」

確かにひどいな……。

「えっと……ごめんなさい」

「まあ、いいですけど、他にも本を読んであげたり、質問に答えたりしていたんですけどね!」

「え、あ、そういえば……ごめんなさい」

確かに、俺がハイハイしていた頃からずっと付きっ切りで、俺を見張っていたのはアメリーさんだったかも。

本も読んで貰っていたらしいけど、あの時は魔法の報の方に意識が完全に向かっていたからな……。

俺は、アメリ―さんに気がつかなかっただけで、めちゃくちゃお世話になっていたらしい。

それなのに、名前を覚えていないとかひど過ぎるだろ、俺。

「ふふ、それじゃあ次はエリック、お願い」

「はい。レオ様、これからレオ様の下で執事長をさせて頂く、エリックです。これから、よろしくお願いします」

エリックさんはそう言うと綺麗なお辭儀をした。

エリックさんは銀髪で、イケメンの中でも、爽やか系のイケメンだ。

「エリックは、セバスチャンの息子でね。小さい頃から執事の英才教育をけてるから凄く頼りになるわよ」

え? そうなの?

「セバスチャンの息子さん!?」

エリックさん、全くセバスチャンに似てないぞ!

「はい、そうです。父は、凄くレオ様の所で働きたがっていたのですが、父がいなくなってしまうとあの家を指揮する人がいなくなってしまうので、代わりにはならないのですが私が任されました。それと、父に似てないとはよく言われます」

なるほど、セバスチャンが行きたかった意思を息子が継いだと言う事だな。

それと、やっぱりエリックは父親似ではないみたいだ。

「エリックさんもセバスチャンと同じくらい頼もしそうですよ。これからよろしくお願いします」

「もったいない言葉をありがとうございます。こちらこそどうぞよろしくお願いします」

うん、きはセバスチャンに似てるかも。

「ふふ、それじゃあ最後にサムよろしく」

「俺はサム。レオ様のところで料理人をやらせて頂きます。好きなことは食べることです」

サムは好きなことが食事であるのが納得な腹をしていた。

ストレートに言ってしまうと、太っている。

まあ、料理人らしいけどね。

「サムは、うちの料理長の弟子で次期料理長は確実視されていた料理人なのよ。ただ、今回は本人がどうしてもレオの所に行きたいというから連れて來たわ」

「え?そこまで凄い人がどうして僕の所に?」

実家の料理長になっていた方が絶対に給料もいいよな?

本當にどうして俺の所?

「レオ様の近くにいれば、味しい料理が必ず生まれると俺の料理人の勘が言っているんで」

な、なんだその勘?

俺が持っている前世の食べの記憶を狙っているな。

「そ、そうなんだ~何か今度考えてみよう」

とは言っても、じいちゃんが思いついた以上の味しい食べを俺が思いつく自信が無いぞ?

今度、味しい食べを覚えてないか、洗いざらい記憶を確認してみないとな……。

「ふふ、それと三人の部下は既に募集をしておいたわ」

「もう?」

「そうよ。と言っても、今日來る途中にだけどね」

「なんかいろいろとありがとう」

もし、母さんが助けてくれていなかったら、あの広い家に俺とゴーレムだけで暮らす未來しか見えないな……。

「禮なんてしなくていいわ。子供だけでなんて無理なんだから」

「確かに無理だね。こんなに貴族の家に住むのが大変だったとは知らなかったよ」

「そうでしょ。他にもいっぱいあるわよ。明日、門番の募集もして來ないと」

「あ、門番は大丈夫だよ。既に家を警備してもらっているから」

「え? 誰に警備してもらっているの?」

「ゴーレムだよ」

「ゴーレム?」

「そう、この家の警備もゴーレムがやっているよ」

「この家って……あの鎧を著ている人たちって全部ゴーレムだったの?」

「そうだよ。ミスリルの鎧を創造魔法で造ったんだ」

「レオの創造魔法が凄いのは聞いていたけど.......ここまで凄いとは思わなかったわ」

「そうかな? ちなみに、僕の新しい家にはドラゴンの鱗を使った赤いゴーレム兵が守ってくれているよ」

「「「ド、ドラゴン?」」」

今まで靜かにしていたアメリーさんとサムさんがあまりの驚きで、母さんと一緒に聲が出てしまったみたいだ。

エリックさんは、流石常に冷靜なセバスチャンの息子だけあって聲には出していなかったが、それでも驚いた顔をしていた。

それと、何故かサムさんが驚いた後に舌なめずりをしている所を見てしまったのは緒だ。

決して、見なかったことにしようとしているわけではないからね!

「この前の休みに素材がしかったから、はぐれドラゴンを魔の森で倒してきたんだ」

「あなた……魔の森に一人で行ったの?」

あれ? 母さんの様子が変だぞ

「そ、そうだけど?」

「なら、魔の森がどんな場所か知っているの?」

「えっと……A級の冒険者でも生きて帰って來るのが大変な場所?」

「よ~く、わかっているじゃない」

うん、これわかる。ヤバいぞ。

しお説教が必要かしら?」

「えっと……必要じゃないと思い……」

「やっぱり、必要よね?」

母さんの目がギラっとした。

「ひ、必要です」

それから、1時間は説教された。

「魔の森は大人でも生きて帰ることが出來ない場所なのに、いくら強いとは言えまだ子供のお前が魔の森にるなんてありえない! そんなことがあったなんて知ったら、これからレオが心配で心配で寢れないわ」

これが一時間続いた説教の要約だ……。

最後に、もう二度と大人になるまで魔の森に行かないことを約束したら、やっと許してくれた。

まあ、母の怖さを知ることが出來た貴重な一時間だったよ……。

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