《継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》》イヴァン兄さん

今日は、イヴァン兄さんの誕生日だ。

イヴァン兄さんの誕生パーティーには、とんでもない人數の貴族が參加する。

なんせ公爵家の長男の人だからね。

そんなじで、たくさんの人で埋め盡くされた會場に俺はアレックス兄さんとリーナと一緒にいる。

ちなみに、父さんと母さんは來てくれた貴族の方々に挨拶して回っていた。

「イヴァン兄さんは今日で人か~數回しか合う機會が無かったから凄い早くじるなー」

「そうだろうね。いつも近くにいる僕でもそうじるんだから」

「そういえば、兄さん達っていつも仲がいいよね」

俺が會うときはいつもセットだし、會うたびに二人が仲良く話しているのをよく見る気がする。

「まあ、歳が1つだけしか変わらないから、何をするにも一緒になることが多いんだよ。小さい頃は、いつも二人で遊んでたしね」

「へ~」

本當に仲が良いんだな。

「そんな兄さんも今日で大人だ……」

「アレックス兄さんも來年は人だけどね」

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「そうだね。僕もあとしで大人だ」

「そういえば、兄さんって彼いるの?」

イヴァン兄さんは、いないって言ってたけど普通この時期の貴族っているのが普通だよね?

「いるよ。えっと……あ、いた。あそこにいるよ。ヘレナと話している金髪の人」

「隨分とすんなり教えてくれるんだね……。え? あの人? 凄い人じゃん!」

兄さんが指した方向には、姉ちゃんと會話している髪が長く、凄く綺麗ながいた。

「まあ、隠しても仕方がないし」

「へ~。いつから付き合っているの?」

「え、えっと……いつからだったかな~。たぶん、初等學校の頃から付き合っているよ」

初等學校からだと、結構前から付き合ってるね。

「じゃあ、なんて呼んでるの?」

「え、えっと……って、教えないよ。もうこの話は終わり!」

「え~。いいじゃん、教えてよ~」

減るわけじゃないんだからね。

俺が殘念に思っていると、不意に後ろから聲が聞こえた。

「そうだそうだ。二人の甘~い話を教えてあげなよ」

俺は、びっくりしながら振り返るとそこにはは細で弱そうだが、金髪なイケメンがいた。

「ク、クリフさん?」

クリフ……? どこかで聞いたような……あ、わかった!

「シェリーの兄さん?」

「うん、そうだよ。その呼ばれ方は初めてだけどね。君はレオくんだね?」

俺の名前を知ってるの!?

「は、はい」

「それと、君がリアーナちゃんかな?」

「は、はい。はじめまして」

「二人ともシェリーが凄く會いたがっていたよ」

そう言いながら、クリフさんは苦笑いをしていた。

あ、なるほど……。シェリーがパーティーに參加したい騒ぎをしたんだな。

「シェリーに帰ったらよろしくお伝えください」

「うん、伝えておくよ。それより、アレックスとフィオナの甘い話を聞こうじゃないか」

フィオナ? 甘い話? ああ、フィオナは兄さんの彼の名前か。

「え? ここまで話題が変わっているのにその話に戻します?」

「うん、是非とも君たち二人のラブラブっぷりを聞いてしくてね」

え? それは是非とも聞かせて貰いたいんだけど!

あの會うたびに、真面目キャラを漂わせていたあの兄さんが彼にどんだけデレデレなのか、知りたくないはずがない!

「や、やめてくださいよ! そんなことないですよ」

「いやいや。僕が君を探しに行く度に、話しかけるのを躊躇ってしまう程いちゃいちゃと二人で話しているじゃないか」

うん、なんだかクリフさんの言葉に鬱憤うっぷんをじるぞ……。

よっぽど、兄さんたちのイチャイチャが凄いんだろうな……。

「そ、それはすみません。これから気をつけます」

あ、認めちゃった。本當にイチャイチャしてるんだ~。

思わず、兄さんを見ながらニヤニヤしてしまう。

「レ、レオ。べ、別にそこまでイチャイチャしてるわけじゃ……」

兄さんがここまでしどろもどろになるなんて、なんか新鮮。

うん、兄さんの弱點発見。

「うん、いつもあんなに冷靜なアレックスがここまで揺するなんて、今日はいいものを見れたよ。それじゃあ、僕はもうそろそろ式が始まるだろうからあっちに行くとするよ」

「え? あ、はい」

兄さんの返事も間に合わないくらい、クリフさんは流れるように來賓席の方に向かって行ってしまった。

「うん、なんか今まで聞いていた皇子とイメージが違う」

聞いたイメージだと気が弱くて人と話すのも苦手そうなじだったのだが、今のは結構気さくな人にじた。

「ああ、それは……今のクリフさんは素で話していなかったからね」

素じゃない?

「え? どういうこと? それじゃあ、あの元気なじの會話は全部演技だったの?」

「そうだよ。クリフさんは、本當に仲がいい人にじゃないと自分を偽るんだよ」

「そ、そうなんだ……でも、さっきは兄さんがいたじゃん」

「僕? 僕はまだ心を開いて貰ってないよ。クリフさんと本當に仲がいいのは兄さんだけなんだよ」

イヴァン兄さん? ああ、そういえば昨日、明日はクリフさんが來るからって喜んでいたな……。あの二人、仲がいいんだね。

「そうなんだ……それで、素のクリフさんはどんなじなの?」

「僕も數回しか、今まで素で対応して貰ったことがないから、詳しいことは言えないんだけど。印象としては気が弱いけど優しい人ってところかな」

なるほど、昨日聞いたイメージが本當のクリフさんだったんだね。

「へ~。でも、さっきまで會話してたクリフさんだと全然想像が出來ないよ。どうして、自分を隠しているの?」

「さあ? 僕にもそれはわからないな。でも、きっと僕たちが考えられないくらい次期皇帝候補は大変なんだよ」

「ああ、そうだね……」

言われてみれば、次期皇帝候補って重圧にいつも耐え続けているんだもんね……。

しかも、継承順位はシェリーの方が高い。

「まあ、僕たちが悩んでいても仕方がないし、このパーティーを楽しもうよ」

「え? 楽しむ? パーティーって楽しむものなの?」

「何を言っているの? パーティーは自分が主役でなければ楽しいものでしょ?」

「そうかな……?」

俺、今まで參加したパーティーでいい思い出ないぞ?

「だって、味しい食べが食べることが出來たり、仲がいい人と話すことが出來たり楽しいでしょ?」

「う、うん……あ、味しい食べって言ったら!」

「ど、どうしたの急に?」

「いいからいいから。リーナも行くよ」

兄さんの背中を押し、今まで俺達の會話に參加せずただ聞いているだけで暇だったろうリーナをう。

「は、はい。あ、もしかしてあれを食べに行くんですか?」

どうやら、リーナは俺が何を考えているのかわかったみたいだ。

「え? 何を食べるの?」

「それはお楽しみ」

そう言って、俺達はある食べを求めて移を始めた。

それから、目的のがあるであろう場所に來ると……そこには人だかりが出來ていた。

「な、何あれ……どうしてあんなに人が集まっているの?」

「まあ、それはあの人だかりの中にってみればわかるよ」

「つまり、僕に行けと?」

俺はその質問に頷いた。

「あ、僕たちの分もお願い!」

「わかったよ……じゃあ、行ってくるね」

そう言って、兄さんは人の間を通って行き、群衆の中にって行った。

それからしばらくして、兄さんが料理が乗った一枚の皿を持って出てきた。

「皆、これの為にこんなに集まっているみたいだね。そんなにこの料理が味しいのかな?」

「それなら、一口食べてみなよ」

「うん」

兄さんは俺に促され、言われるがままに料理を口に運んだ。

そして、何度か咀嚼してから飲み込むとしばらくの間、黙ってしまった。

「どう?」

「あ、ああ。この何? こんなに味しいが存在したんだね……」

と、兄さんは答えてくれたが、どこか上の空だ。

ドラゴンのって、やっぱり信じられないくらい味しいよね。

ということで、ネタバレをしたいと思います。

「実はね。この料理には、ドラゴンのが使われているんだ」

「え? ド、ドラゴン? 誰がそんなに凄い魔を倒したの?」

俺がなんて言えないし……どう誤魔化そうかな……。

「そ、それは……「レオくんです!」」

え?

「レオくんが魔の森に行ってドラゴンを倒してきたんです」

噓でしょ……。

さっきまで黙っていたのに、リーナが嬉しそうに暴しているんですけど……。

ほら、兄さんがめっちゃニヤニヤしちゃってるじゃん。

「へ~それは凄いね。レオはそんなに強くなっちゃったの? もう、その歳で君に勝てる人はいないんじゃないの?」

「そ、そんなことないし! 俺より強い人はいるから」

元魔王は、俺よりも強いしね。

あ、魔王は人では無かったっけ……。

まあ、そんな細かいことは気にしない気にしない。

「ドラゴンを一人で倒せる人より強い人がいるんだ~」

「そ、そうだよ」

魔王なら群れでも絶対平気なはず。

「それは是非とも會ってみたいね」

「そ、そうだね……」

會おうと思えば會えるかな……。

「それじゃあ、僕はもう一回ドラゴンのを取りに行こうかな」

「え? もう一皿食べちゃったの? 僕たちも食べたかったな~」

「自分のは自分で取りに行きなよ。じゃあ、行ってくる!」

「ちょ、待ってよ~僕も行く!」

「私も行きます!」

それから、俺達は祝うのをそっちのけで、ドラゴン料理を楽しんでいた。

まあ、このを食べてしまった貴族も皆、食べるのに忙しくして祝ってなかったけどね。

しかし、パーティーが終わる間際に妙なことが起こった。

(レオ、助けて....)

シェリーからこんな念話が屆いたのだ……。

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