《狂的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執著〜》ヤクザと激甘新婚生活!?④*
日常とはかけ離れた、レトロな趣ある空間にいるせいだろうか。
上質なキングサイズの大きなベッドにそうっと優しく橫たえられた途端、ふわふわと上質な寢心地も相まって、天國にでもいるような心地だ。
そんな桜のに、尊が負擔をかけまいとしてか、慎重にゆっくり覆い被さるようにしてのしかかかってくる。
その重みさえも心地よくて、桜はうっとりしてしまう。
なによりその重みが夢ではなく、確かに現実であのだと証明してくれている。
ーー夢じゃないんだ。本當に尊さんのものになれるんだ。
そう思った瞬間。ちょうど一月前、尊と初めて出逢ってから今日までのことが一気にぶわっと蘇ってくる。
まだ一月しか経っていないなんて思えないほど濃厚な時間だったと思うが、ほんの短い期間でしかない。
けれどこれまで生きてきた人生の中で、一番充実した、幸せなものとなった。
尊とは政略結婚だが正式な夫婦となったのだ。
尊も、自分を必要とする限りは傍に置いてくれると言ってくれた。
命に代えても守り抜いてやるともーー。
極まってしまった桜の目からあたたかな雫がはらはらと零れ落ちていく。
そので、自分が泣いていることに気づいた桜が手で目元を拭うよりも先に、尊の指先がそうっと優しくなぞるように拭いはじめる。
「……どうした? 怖くなったのか?」
尊の聲に弾かれるようにして視線を向けた先には、心なしか不安そうな表で桜の様子を靜かに窺ってくる尊の漆黒の雙眸が待ちけていた。
いつもは怖いくらいの無表を決め込んでいて、など一切摑めない。
それがちょっと涙を見せたくらいで、尊がこんなにも不安そうにしているなんて、意外でしかなかった。
同時に、いつだったかヒサから聞いた言葉が思い出される。
『最近、仕事も立て込んでて寢る間もないと思うんすけど。社長、機嫌もいいし、なにかいいことでもあったのかなぁって、思ってたんすけど。姐さんのおっすね』
『いやいや、全然違いますよ。社長雰囲気とかもし変わってきたし、角が取れたっていうか。姐さんが來る前は、聲かけるのも、おっかなくて、メチャメチャ勇気いりましたもん』
耳にしたときには、そんなこと信じられなかったし、きっとヒサが気を遣ってくれているのだとばかり思い込んでいた。
だがこれまでのことを思い返してみると、確かにふたりのときとそうでないときとでは、態度も口調も違っている気がする。
おそらく極道の世界とは無縁だった桜のことを尊なりに気遣ってくれていたからに違いない。
そうとわかっていても、やはり嬉しいものは嬉しい。
ーーしは特別に思ってくれているって、都合よく捉えるくらいいいよね。
「やっと尊さんに借りが返せるって思ったら、嬉しくなったんです。これからは夫婦なんだし、私も何でも曝け出しますから、尊さんもーー」
々気を良くしてしまった桜が尊に放った言葉は最後まで言い切る前に、端正な相貌を苦しげに歪ませた尊のによって、もろとも急に奪われてしまっていた。
「ーーん、んんッ、ふ、ぁ……っ」
先ほどの優しく甘やかなキスとは違い、桜のなにもかもを奪い盡くすかのような激しいキスに、桜の思考は次第と薄れていく。
そうして気づいたときには、も心もなにもかもがトロトロにけており、に著けていた上品なパステルピンクのシフォンワンピースも上下セットの淡いピンクの下著も、全て取り払われ、尊も桜も一糸まとわぬ姿で縺れあうようにして抱きあっていた。
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