《狂的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執著〜》ヤクザと極甘新婚生活!?⑤*

互いのらかでらかなれあうがなんとも心地いい。

だが桜がそう思っていられたのもほんの束の間のことだった。

激しいキスで桜の咥をあますことなく躙している合間にも、尊の両手は桜のの至るところを這いまわりで盡くす。

はじめは、桜の陶のように白いらかなを確かめ愉しむように。

それが徐々に能さを増して、桜のじやすい弱點ばかりを探り當て、追い詰めるようにして容赦なく攻め立ててくる。

ーー早く尊さんのものにしてしい。

じわじわと生じる甘やかな痺れにしずつ冒され、桜の頭の中は、尊のことだけで埋め盡くされていく。

尊の手により、自分がどんどんらなへと作り替えられているような気さえしてくる。

先ほどの宣言通り、尊が桜のなにもかもを暴き出そうとしていることが窺える。

嬉しいと思う反面、怖くもある。

もちろん処だと言うのもある。

だがそれよりも、好きな相手である尊に、自の癡態を曬して、それをどう思われるかが一番怖い。

これまで狹い世界で生きてきたが、なによりも品や禮節を重んじる特殊な世界だったせいか、桜の容姿のことで誹るような者など、ある人を除いて誰一人としていなかった。

ゆえに強烈な印象として桜の心に刻み込まれているのかもしれない。

桜が高校生になったばかりの頃、薫に言われたことが鮮明に蘇ってくる。

『天澤家の娘である以上、なりには気をつけて頂かないと困ります。特にその、下品極まりないわ。今後はサラシでしっかり抑えておいてくださいね』

それからだ。と一緒に自我もなにもかも抑え込んできた。

どうして今頃になってそんな昔のことなど思い出してしまったのかはわからない。

もしかしたら、全部曝け出せと言ってくれた尊なら、全部け止めてもらえるかもしれないーー無意識にそんな期待を抱いてしまったせいかもしれない。

これまで薫に言われてきた言葉の數々が頭の中で反響する。

それらを必死になって追い出そうと、桜は頭を左右に振って瞼をギュッと閉ざしていた。

「イヤッ!」

桜? おい、どうした?」

すぐに異変を察知した尊の焦った聲が耳を掠めたことで、ハッと我に返った桜が目を開くと、彼の酷く狼狽した姿が飛び込んでくる。

自分のせいで行為を中斷させた挙げ句、尊に余計な心配までかけてしまったことが忍びない。

そう思った桜は慌てて謝罪の言葉を放つ。

「あっ……や、その。以前、嫌なことを言われたことを思い出しちゃっただけです。すみません」

すると、尊はなにを思ったのか、端正な顔を苦々しく歪ませた。

やはり中斷させてしまったのを怒っているのだろうか。

桜が再び謝罪の言葉を放とうとしたときには、

「謝る必要はない。それより、どんなことを言われたか言ってみろ」

不快わにした低い聲音でそう言ってきた尊によって、桜のは強い力でぎゅうぎゅうに抱きすくめられていた。

    人が読んでいる<狂愛的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執著愛〜>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください