《狂的ロマンス〜孤高の若頭の狂気めいた執著〜》極道の妻として⑦

ソファで座している尊の腳にがっているため、尊の眼前に下著を纏っただけのを突き出すという、なんとも恥ずかしい格好となってしまっている。

いくら期待を高鳴らせていようが、さっきまでの激しいキスのおで思考もなにもかもけきっていようが、恥ずかしくないわけがない。

これまでの経験上、尊にどうされるかわかっているので、せめてその瞬間を直視したくなくて済むように、無駄な足掻きとは思いつつ、ギュッと瞼を閉ざす。

するとふっと不敵な微笑を零した尊の心なしか嬉しそうな聲音が桜の耳朶を擽った。

「今日は淡い水なんだな。これも俺のために選んでくれたんだろう?」

尊からの、あたかも心のを見かしたような鋭い指摘に、桜は弾かれるようにして顔を上げ言い返してしまう。

「ち、違いますッ! 別に尊さんのためにじゃありませんからっ」

けれど実際には、尊の指摘通りで、結婚してからと言うもの、服裝やなりには一層気を遣うようになったのは事実だ。

それもこれも、十歳も離れている大人な尊にしでも近づきたい。しでも尊に見合う大人のになりたい。そんな想いからだった。

いつからか、それを全てお見通しだとでも言うように、こうしてことあるごとに尊は指摘するようになった。

おそらく尊は、薫の呪縛に囚われていた桜がこれまで下著は隠すためのものばかり選択してきたのが、尊になにもかもを曝け出した初夜を境に、見た目重視で選ぶようになったのを自分のためだなんだと仄めかしているだけなのだろう。

ただ桜との行為に刺激というスパイスを加えるためのものに違いない。

桜がどんな下著を選ぼうがどうしようが、別に嬉しいわけじゃない。

きっと恥に塗れる初心な桜のことを面白がっているだけなのだろう。

もしかすると、尊のことを好きになってしまった可哀想な世間知らずの桜に同して遊びに付き合ってくれてるつもりなのかもしれない。

こっちがどんなに必死になって尊への想いをひた隠しにしてきたつもりでも、やっぱり経験富な尊のことを欺くなんて無理だったのかもしれない。

ーーそうか。だから思わせぶりな言わせるんだ。

でないと、こんな風に実に愉しそうに言葉で攻め立てたりはしないだろう。

ーーううん、違う。ただ行為のときに意地悪になるだけで、優しい尊さんがそんな酷いことするわけがない! 

尊のことをこれ以上好きにならないために様々な仮説を並べても、こうして毎回もうひとりの自分が邪魔をする。

これ以上好きになんてなっても辛いだけなのに。尊への想いはもう止められそうにないーー。

「そうか、それは殘念だ。近頃下著に凝っていると思ったのは気のせいか? まぁ、いい。俺は下著よりもこっちの方がいいからな、たっぷり堪能させてもらう」

口調の割にはまったく殘念そうには見えない尊のことを桜は恨みがましく見つめ返すことしかできないでいる。

そんな桜の下著を煩わしそうにずり下げた尊は、ふるんと弾むようにまろび出た膨らみに食らいついてくる。

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