《【コミカライズ】寵紳士 ~今夜、獻的なエリート上司に迫られる~》「興味があるのはキミだけだから」3

やがて最寄駅に到著した。

視線の合わない重い空気の中、手だけ繋がった狀態で、ふたりはホームからすでにばらばらと人の去ったロータリーへと降りる。

不貞腐れていた雪乃もあきらめて晴久に従い、うつむいたまましぶしぶ彼と向き合った。

晴久は彼の手に両手を添える。

「あんなメッセージを送ってしまい申し訳ありませんでした。あのとき、細川さんが同じ會社の社員だと知って取りしてしまったんです。……実は俺、社からストーカー被害をけたことがありまして」

「……え?」

「もう何年も前の話です。特に問題もなく普通に接していたはずの部下のが、裏では周囲に人関係だと言いらし、ストーキングで家を突き止められ、鍵を盜んで複製されて家の中にられました。當時は警察沙汰になっています」

雪乃は暗くなっていた気持ちはすっかり忘れて顔を上げ、晴久を不憫な目で見つめていた。

晴久は自のトラウマ話がけなくてたまらなくなり、彼れ違いに視線を逸らす。

「あれから、と上手く関わることができません。會社以外では顔を隠しているのも、一旦カフェに寄ってから出社するのも、會社の人間に自分の報を悟られないためです。引っ越した今の自宅を知られたくなくて」

思い詰めた様子の晴久が心配になり、今度は雪乃が彼の手を握り返した。

「……そんなことがあったんですね」

「細川さんが社員だと知ったとき、もしかして出會いは仕組まれたものだったのではないかと疑心暗鬼になったんです。……おかしいですよね。先に聲をかけたのは俺なのに」

「そんなことありません!  理屈では分かっていても、同じことが起こるとすごく恐怖をじるものです。私も同じですから。よく分かります」

うなずきながら必死でめてくれる雪乃に、晴久は心が救われた。

同時に、とてもかわいらしく思い、一生懸命に言葉を探して百面相になっている雪乃への想いを抑えきれなくなる。

「弱音を吐いてすみません。細川さんのことは信用しています。一緒にいて迷なことはひとつもありません。ですから、今夜もうちに泊まって下さい」 

「……でも」

「暗い部屋にひとりにはできません。一緒にいましょう」

強引に口説いた晴久だが、電気が買えなかった雪乃にももうそれ以外の選択肢はない。あの暗い部屋へ戻ることはできないのだ。

小さな聲で「じゃあ、お願いします」とつぶやき、晴久と並んで真っ暗な道を歩き出した。

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