《【コミカライズ】寵紳士 ~今夜、獻的なエリート上司に迫られる~》「世界一幸せにするよ」1

◇◇◇◇◇◇◇◇

それから三ヶ月後ーー。

「続いて、新婦場です」

アナウンスが響き、雪乃はソワソワしながら顔を上げた。

日のでステンドグラスの窓が幻想的に浮かび上がるチャペルに、華やかにドレスアップした人々が集まっていた。

新郎はすでに外國人牧師の前に立っており、張の面持ちで、しい花嫁を待っている。

大きな扉がゆっくり開くと、バージンロードの始まりには、父親にエスコートされた真っ白なウェディングドレスの新婦が姿を現し、會場はワッと拍手に包まれた。

(皆子さん、綺麗……!)

髪からデコルテまでのがキラキラとり、お調子者な普段のイメージとはがらりと変わるほどの、天使のように上品なドレス。

大好きな先輩・皆子の晴れ姿にすでに涙目になっている雪乃は、ハンドバッグからレースのハンカチをとり出し、口もとにあてた。

バージンロードの向こうには、新郎側の來賓席がある。

そこには人の晴久の姿があった。

雪乃は新婦側・総務部のゲスト、晴久は新郎側

・営業部のゲストとして呼ばれているため、この場では離れているが、同じ列で時折見つめ合う。

晴久は、花嫁を見てさっそく泣いているピンクベージュのドレスの人を微笑ましく眺めていた。

同時に、張して「誓います」の言葉ですら噛んでいる新郎・小山にも笑いながら視線を向ける。

(先を越されたな)

キューピッドでもあるやんちゃな後輩の幸せそうな姿に、心から祝福の拍手を送った。

挙式が終わり、披宴會場へ。

のコーディネートだけでなくクロスやカラトリーも白で統一された空間は、爽やかなグリーンの裝花で溢れていた。

雪乃は巖瀬とともに新婦側のテーブルにつき、「お花綺麗だね」とテーブルの中心のろうそくが刺さった裝花を指差した。

「細川さん、その指!  もしかして!」

指を差した雪乃の右手の薬指にる指に反応し、先輩たちが聲をあげた。

シルバーのウェーブアームにキラリと輝くメインダイヤ、その周りには小さなアクセントダイヤが華やかにちりばめられている。

決心してつけてきたものの、指摘されると恥ずかしくなり、雪乃はすぐに引っ込めた。

「え、えっと、これは……」

「ついに高杉課長にプロポーズされたの!?  ヤバーい、見せて見せて!」

おそるおそる皆の前に手を出してみると、いつもより派手にメイクアップしている彼たちは食いるようにその指を観察し始めた。

「どこでプロポーズされたの?」

「プロポーズの言葉は?」

籍するのはいつ?」

代わる代わる投げ掛けられる先輩方からの質問に、真面目な雪乃はひとつずつじっくり考えながら答える。

「先週、出掛けたときにしてもらって……。一応、今度両家で顔合わせを予定しているところです。プロポーズの言葉は緒ですっ」

「えー!  知りたーい!」

「ごめんなさい、言えませんっ」

それだけはと死守したプロポーズの言葉に先輩たちはむくれつつ、あの晴久のことだからよほど素敵なプロポーズなのだろうと勝手に盛り上がりだした。

隣にいる巖瀬は「よかったですね」とこっそり雪乃に笑顔を向ける。

巖瀬とすっかり打ち解けていた雪乃は、照れながらも微笑んで指をキュッと握った。

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