《気になるあの子はヤンキー(♂)だが、裝するとめっちゃタイプでグイグイくる!!!》66 替え玉一杯は無料!

「ふ~ん、ふ~ん♪」

鼻歌じりで赤坂 ひなたは洗面所で著替えている。

もちろん、ドアは閉めてあるのだが……。

なんか気分は貞を捨てたがある。

事後というか……背徳がパネェ。

「お待たせしました!」

勢いよく引き戸を開く。

あーら不思議、立派なリアルJKの出來上がり!

相変わらずの校則違反しまくりなミニ丈。

このJKが先ほどまで俺の間とリンクしていたとは……(服の上からだが)

思わず生唾ゴックン!

「じゃ、じゃあ、帰るか」

俺のは回復しつつあった。

しの頭痛が殘っていたが、赤坂から鎮痛剤をもらい、効きはじめたのだろう。

まさかこの俺が制服を著たJKとラブホにるとはな……。

確かに取材の一つになるだろう。

だが、相手が赤坂というのが引っかかる。

「どうしたんですか? センパイ?」

「い、いや……別に」

なんとなく、頬が熱くなる。

「変なセンパイ」

赤坂にホテルの支払いを聞くと「るときに払った」という。

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金額を聞き、俺が財布から野口英世さんを數枚渡す。

なかなか彼け取ろうとしなかった。

理由を尋ねると「貸しにしておきます」と答える。

なんでじゃろ?

「本當にいいのか?」

「はい。今度、センパイと取材できる日が楽しみです♪」

「え?」

「だって私も取材対象の一人じゃないですか~」

笑顔がこわっ!

「そ、そうか……」

俺と赤坂はホテルの部屋から出る。

細い廊下を真っすぐ歩くとエレベーターが見えた。

歩きながらいたる所に扉が配置されていることに気がつく。

各部屋の上には番號が割り振って有り、ナンバープレートが點燈している。

見たところ、俺たちを含めてこの階は満室のようだった。

そんなにおせっせしたいか!?

エレベーターのボタンを押し、なんとなくドキドキする。

赤坂をチラ見すると、彼も同様に頬を赤らめている。

きっと俺を助けたい一心で、ラブホにったのだろう。

帰るときの恥なんざ、頭になかったんだろうな。

チンッ!

とエレベーターがご到著。

「あっ……」

全く知らないカップルだった。

大人しそうな若いと、ひ弱そうな男。

特に男の方は赤坂が制服を著用しているせいもあって、「変なものを見てしまった」という顔で驚いていた。

互いにすれ違いざまに「すみません」と會釈し、エレベーターを出りする。

というか、俺たちが出たばかりなのに、もう室するのか?

ラブホってそんなに回転率高いの?

儲かりそう……よし起業しよう!

ラブホから出ると、『先ほど』の現場に舞い戻った。

福間と赤坂がめていた道路だ。

アスファルトに目をやると、俺の痕がわずかに殘っていた。

「腹減らないか?」

「あ、そう……ですね」

別に腹が減っていたわけじゃない。

ただ、なんとなく気まずい雰囲気から逃げたかったんだ。

めんどくさいので、俺の行きつけの店にする。

ラブホの目の前のラーメン屋、『博多亭』

というか、元々ここで一杯食べていくつもりだったからな。

「ここでいいか?」

「え……はじめてなのに、ラーメン?」

ラーメンじゃ不満ってか!

「なんだ? 赤坂は豚骨ラーメン食べたことないのか?」

「ありますよ! 博多っ子なら食べるに決まっているじゃないですか!」

ならば、純であれ!

「じゃあいいだろ?」

「いいですけど……もっとムードが……」

ぼそぼそと喋るので、俺はめんどくさくなってきた。

「なら帰るか?」

「あっ、待って! 食べます!」

「あー言えばこう言うヤツだな」

「センパイって子に冷たくないですか?」

「別に」

「いじわる!」

~10分後~

「うーん、ここのラーメン、おいしいですねぇ♪」

満面の笑みでラーメンをすする赤坂。

さっきのムード重視発言はどうした?

良い顔でラーメン食いやがって。

なんだか、紹介した俺まで嬉しくなっちゃうだろ。

「フッ、この天才が見つけた境だからな」

「そこセンパイが自慢するところですか? 素直にこのお店のラーメンが味しいって分かち合えばいいのに……」

ええ、強要されたくない。

「あ、餃子も食べたくなってきちゃった」

「食えばいいだろ?」

「だって……」

なぜか頬を赤らめる。

「大將! 餃子を一つ!」

「ヘイ、ありがとうございます!」

俺が頼み終えると赤坂は不服そうな顔をする。

「どうした?」

の子が餃子を食べるときはもっと慎重にしてください!」

「なんで?」

「ホンット! センパイってデリカシーがないんですね」

なにそれ? 味しいの?

「いいですか? 餃子を食べたらニンニクの匂いがつくでしょ?」

「だったらどうした? ラーメンにもニンニクをたっぷりれたらうまいぞ?」

そう言って、俺は近くにあった下ろしニンニクをラーメンへ大量にぶち込む。

「はぁ……センパイに言った私がバカでした」

「ヘイ! 餃子お待ち!」

店の大將が俺たちのテーブルに餃子を置く。

「うわぁ! 味しそう!」

怒ったり、喜んだり、忙しいやつだな。

「ところで赤坂」

「はい? なんでしょ?」

「お前の家はどこだ?」

「ブッ!」

吹き出す赤坂。麺とが俺の顔にブッ掛かる。

「きったねぇな!」

「げほっげほっ! だってセンパイ……うちに…來たいんでしょ?」

「アホか」

俺は持っていたタケノブルーのハンカチで顔を拭く。

「もう遅いだろ? 送るっていってんだ」

「え……どうして?」

目を丸くして箸を止める。

「そりゃ、お前がの子だからな……」

ラーメンがうまい! うまい!

の……子……」

絶句している赤坂を無視して、俺は大將に「替え玉、バリカタで!」と注文追加。

「ズルいですよ……こんなときだけの子扱いなんて……」

なにをモジモジしとるか? 麺がびるぞ。

「別に。俺はこう見えて紳士だからな。マナーだろ?」

「私はそんな扱いされたことないですから……」

そうか、こいつも曲がったことが大嫌いな格だったな。

まあこんな可げのないボーイッシュなJKはの子扱いされないのも理解できる。

「誰と比較しているのか知らんが、俺は赤坂をの子として対応している」

言いながらも、大將が湯切りで持ってきたホカホカの替え玉をスタンバイ!

替え玉をスープにれてもらい、ズルズルとすする。

やっぱうめえわ、この店。

「赤坂っていうのやめてください……の子として扱ってくれるなら、下の名前で」

口に手をやり、頬を赤らめる。

「え?」

「あの……ひなたって呼んでください!」

いきなりぶので、ラーメンを吹き出しそうになってしまった。

「りょ、了解……ところで、早くラーメンを食べろ。びるぞ」

「あっ、勿なか!」

そこで博多弁使うかね……。

俺と赤坂……じゃなかった。ひなたはこのあとめちゃくちゃ替え玉しまくった。

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