《勇者になれなかった俺は異世界で》スラとソラ
草原に向かうと、遠くに小さな影が見えた。
恐らくあれはゴブリンだろう。
と思ったが、一応魔眼で確認することにした。
「魔眼発っ!」
そうびながら、
俺はその場で一回転し何となく両手でファイティングポーズを取った。
それを見たスラも一生懸命その場で跳ねていた。
おお……可いな。
======
ゴブリン
Lv5
スキル
======
「やっぱりゴブリンだったか。レベル5か……いけるかな?」
し不安になりながら、武を取り出した。
すると、スラは今から戦うという事がわかったのか跳ねるのをやめた。
「よし、行くか!」
そう言って俺は遠くにいるゴブリンを目掛けて走り出した。
すると、ゴブリンも此方の存在に気づいた様で
奇聲を上げた――瞬間、俺の橫を何やら赤いが高速で通った。
何だ?と思い、一瞬ゴブリンから目を逸らした。
だがそこにはスラしか存在していなかった。
首を傾げ気のせいかと思い、ゴブリンに視線を戻すと――ゴブリンは燃えていた。
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そして、一瞬で灰になり、その場には小さな魔石のみが殘された。
「は?」
何が起きたのか、理解できずに呆然としていると、
ビチャビチャと音を立てながらスラが足元に寄ってきた。
スラはその場でピョンピョンと跳ね始めた。
そんなスラを見て、俺はスラのスキルを思い出した。
『まさか、さっきのはスラがやったのか?』
スラにそう聞くとスラは自分のを足にってきた。
恐らくこれは、スラがやったと取っていいだろう。
確かスラのスキルにはファイアと言うスキルがあった。
エリルスの記憶によるとファイアとは初位魔法の中で一番スタンダードな魔法で、威力は弱い。
だが、使い方次第ではかなりの威力になる。
『よくやったな、スラ』
スラの事を褒めると、その場で跳ね始めた。
可い生きだな。と思いながらゴブリン討伐を再開した。
し歩いていくと、2のゴブリンが現れた。
ゴブリンは早速此方に気がついた様で、
奇聲を上げながら片手に持っている小さな棒を振り回しながら此方に走ってきた。
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エリルスの記憶のおかげで大の戦い方はわかっていたので、
俺はそれを迎え撃つ形でゴブリン達の方に走り出した。
走りながら両手の短剣を逆手に持ち、速度を落とさず勢い良く右手の短剣をゴブリンの頭を刎ねた。
頭を刎ねられたゴブリンの首からは大量のがふきでた。
もう一のゴブリンはそれを見て怯んでいたが、
俺はそんな事を気にせずにそのまま、流れるように左手の短剣でゴブリンの頭を刎ねた。
ゴブリンは奇聲を発する事なく、消滅して魔石を落とした。
「ふぅ、意外と戦えるもんだな」
イメージが先行してが付いてくるかどうか不安だったが、
意外と上手くいくものだ。おそらくこれもエリルスの加護のおなのだろう。
しっかりと魔石を回収し、それから近くにいたゴブリンを3ほど倒し
一旦休憩する事にした。
一応ゴブリンがいない事を確認してその場に寢転がった。
するとスラがお腹の上に乗ってきた。
ブニョニョしているから多重いと思っていたが、
そんな事は無くまったく重さがじなかった。
こいつのはどうなってるんだ?と疑問に思いつつ、
自分のステータスを確認した。
=============
名前:ソラ=バーゼルド
年齢:15
種族:人間
レベル:5
力:180
魔力:150
攻撃力:32
防力:100
素早さ:30
運:11
スキル
魔眼:LvMAX
強化:LvMAX
能力
大魔王の加護:Lv MAX
稱號
大魔王の弟子
=============
「おおう!?何でもう魔眼のレベルMAXになってんだよ!
しかも新しいスキルまで……」
あまりにも早くMAXになっていたので驚いた。
何故こんなに早くMAXになったのか、
その原因は何と無くだがわかっていた。
恐らく、大魔王の加護の影響だろうと。
取り敢えずレベルMAXの魔眼の力はどんなものか知りたかったので、
お腹の上にいるスラに向けて魔眼を発してみた。
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オリジナルスライム
♀
Lv3
1000/1000
950/1000
スキル
言語理解LvMAX
スライム言語を理解するスキル。
ファイアLvMAX
魔力を50消費して炎を出すスキル。威力は弱いが使い方次第ではかなり強くなる。
稀に現れる中立の魔。生まれながら魔力が高い。
ソラのペット。名前はスラ。スラ自はとてもこの名前を気にっている。
==================================
「おお、力とか見れるようになったのか。
つかスラって♀だったのかよ!」
スラの別に驚きつつ、俺は思いついた。
それは、魔眼を使って自分のステータスをみたら大魔王の加護についてわかるのではないか?
そう思い、早速魔眼を使いながら自分のステータスを見た。
=============
名前:ソラ=バーゼルド
男
年齢:15
種族:人間
レベル:5
力:180
魔力:150
攻撃力:32
防力:100
素早さ:30
運:11
スキル
魔眼:LvMAX
使い方次第ではすべて見ることが出來る。
強化:LvMAX
そのまま。
能力
大魔王の加護:Lv MAX
大魔王エリルス様に聞きましょう。
稱號
大魔王の弟子
そのままの意味。
=============
「っておーい!何だよこの雑さ。
しかも、大魔王エリルス様に聞きましょう。
って実は魔眼には意思があるのか?」
能力
大魔王の加護:Lv MAX
あります。
「あんのかよ!……まぁいいや」
それにしても大魔王の加護について知るにはエリルスに聞く必要があるのか。
でも、エリルスは魔王城いるしな……今度行ってみるか。と心の中で決めた。
そしてそれから數分後、休憩は終わりだ。
とスラに言ってお腹の上からどいてもらった。
それから俺も立ち上がり、ゴブリン討伐を再開した。
・・・・
ゴブリン討伐を終え、ルネガ王國に戻った。
流石に門兵などにスラの姿を見られるのはまずいと思い、
スラには服の中にってもらった。
無事、門兵にも怪しまれること無くルネガ王國にれた。
スラにはしの間服の中にいてもらう事にして、
俺は冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドにると、若者達が酒をびながらワイワイと騒いでいた。
俺はそれを見ながら、楽しそうだな。
と誰にも聞こえない小聲で呟いた。
そして、付嬢の所に向かった。
「あっ、おかえりなさ――って何を隠しているのですか?」
「あっ……」
俺は失敗したと思った。
何故なら闇霊人《ダークエルフ》は5km先までの魔の気配をじ取る事が出來る。
という事はスラを隠しても無意味という事だ。
だが、スラのため俺は頑張って誤魔化そうと試みた。
「んん?何のことかな?」
「へぇ~白を切るですか。
いいんですか?正直に言ったら見逃しますけど――」
「はい、このスライムです」
俺は見逃すと言う単語が聞こえた瞬間、
素早く服の中からスラを取り出し、付嬢の前に置いた。
だが、スラは俺の手を伝って肩まで移した。
それを見た付嬢はし驚いた様な表をした。
「これは、珍しい……
嘸かし契約は大変だったでしょう」
「契約なんてしてないが?」
「え?契約無しでこんなに懐くなんて、すごいですね」
それから付嬢はペットにするならしっかり書類にサインしないと駄目ですよ。
と言い、書類を機から取り出した。
俺はその書類を10分位かけ、サインした。
その間に依頼完了の手続きと魔石の変換をしてもらった。
この書類にサインした事によって、
スラは正式に俺のペットになり、普通に連れ歩いても問題がなくなった。
俺はスラを肩に乗せて、冒険者ギルドを出て
昨日と同じ隣の宿屋に向かった。
宿屋にると元気の良いおっさんが
「ちょうど飯が出來た所だ!もちろん今日は食べるよな?」
と言われたので夕食をいただく事にした。
椅子に座り、元気の良いおっさんが料理を運んでくるのを待っていた。
數分後、元気の良いおっさんが料理を運んできた。
オークのシチュー、ゴブリンの串焼き、米、野菜、
どれもとてもおいしそうだ。
そして、元気の良いおっさんはスラ用の料理も持ってきてくれた。
何て良い人なんだ。
・・・・
夕食を食べ終わり、スラと共に部屋に向かった。
流石に昨日も風呂にっていなかったので、
今日はらなきゃと思い、風呂に向かった。
ちなみにこの世界の風呂は炎系のスキルによって常に清潔で溫かいお湯が補充され続けている。
「ん?」
服をぎ、風呂にろうとしたらスラがついて來たので一緒にることにした。
スラを抱きかかえながらお湯に浸かった。
スラは気持ちよさそうにしてたので、
放してあげるとプカプカと浮きながら気持ちよさそうに泳いでいた。
俺はお湯に浸かりながら今日の出來事を思い出していた。
そして、魔眼には意思があった事を思い出した。
ちょっと、話してみるか。
そう心の中で呟き、魔眼を発した。
魔眼を発しながら曇っている鏡を見ながら話しかけた。
「お前は何者だ?」
と鏡に向かって言った。すると鏡に文字が浮き上がってきた。
――エリルス様がソラ様に名を授けた時に生まれた。
悪魔です。
「悪魔か……なるほど。じゃあ次の質問だ。お前はどこまで見える?」
――使い方次第ではすべてが見えます。
「使い方次第とは?的に」
――簡単に言うとソラ様が私を支配出來ればすべてを見ることが出來ます。
「支配だと?支配なんてできるのか?」
――はい。ですが支配するには私にソラ様の事を認めさせる必要があります。
「どうすれば認めてくれるんだ?」
――そうですね。
では、エリルス様と勝負をしてみてください。
「は?エリルスと?あいつは大魔王なんだろ?勝てるわけないだろ」
――別に勝たなくても良いです。
ソラ様は勝負するだけで良いです。
それを見て私は認めるかどうか決めます。
「勝たなくても良いか……
まぁ、どの道エリルスには聞きたい事があったから丁度いいか。
じゃあ、明日から魔王城に向けて出発する」
――明日からですか。隨分とはやいですね。
「ああ、早くすべてを見てみたいからな」
し早すぎる気もするが、まぁ、良いだろう。
遅かれ早かれ行く事にはなっていたのだ。
・・・・
明日から魔王城に向けて出発すると決め、風呂を上がった。
そして、スラと一緒にベッドの中にり――ラブラブな展開に――はならず、そのまま寢た。
翌日、晝近くに起きて、
魔王城に出発する準備のために々な店に行き、
食べとそれをれるリュックを買った。
そして、大の準備を完了させ、
冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドにると付嬢が元気良く手を振ってきたので手を振り替えした。
道中で終わりそうな依頼は無いかなと思い掲示板を見た。
だが、それらしい依頼がなかったので何もけずに冒険者ギルドを出ようとしたが、
付嬢に止められた。
「待ってください。」
付嬢は此方に小走りで寄ってきた。
「はい?」
「旅に出るのですか?」
「え、何でわかった!?」
「そんなじがしただけです。どこに行くのですか?」
「ちょっと、魔族の國まで」
魔王城とは言わずにあえて魔族の國といった。理由は簡単だ。
魔族の國には數ではあるが悪魔以外の種族が住んでいるからだ。
そこにいる友達に會いに行くと言えば、何とか誤魔化せる。
「魔族の國!?どうしてそんな危険な所に?」
「ん~、々あってね。まぁ、友達に會いに」
「……そうですか、これ以上の詮索はマナー違反なのでやめておきますね。
でも、最後に自己紹介だけさせてください。
私の名前は――リーザ = キャンベルと言います
他の冒険者ギルドで私の名前を言ってくだされば々と役に立つと思います」
「そ、そう。よろしく」
じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
【2022年6月1日 本作が角川スニーカー文庫様より冬頃発売決定です!!】 「オーリン・ジョナゴールド君。悪いんだけど、今日づけでギルドを辭めてほしいの」 「わ――わのどごばまねんだすか!?」 巨大冒険者ギルド『イーストウィンド』の新米お茶汲み冒険者レジーナ・マイルズは、先輩であった中堅魔導士オーリン・ジョナゴールドがクビを言い渡される現場に遭遇する。 原因はオーリンの酷い訛り――何年経っても取れない訛り言葉では他の冒険者と意思疎通が取れず、パーティを危険に曬しかねないとのギルドマスター判斷だった。追放されることとなったオーリンは絶望し、意気消沈してイーストウィンドを出ていく。だがこの突然の追放劇の裏には、美貌のギルドマスター・マティルダの、なにか深い目論見があるようだった。 その後、ギルマス直々にオーリンへの隨行を命じられたレジーナは、クズスキルと言われていた【通訳】のスキルで、王都で唯一オーリンと意思疎通のできる人間となる。追放されたことを恨みに思い、腐って捨て鉢になるオーリンを必死になだめて勵ましているうちに、レジーナたちは同じイーストウィンドに所屬する評判の悪いS級冒険者・ヴァロンに絡まれてしまう。 小競り合いから激昂したヴァロンがレジーナを毆りつけようとした、その瞬間。 「【拒絶(マネ)】――」 オーリンの魔法が発動し、S級冒険者であるヴァロンを圧倒し始める。それは凄まじい研鑽を積んだ大魔導士でなければ扱うことの出來ない絶技・無詠唱魔法だった。何が起こっているの? この人は一體――!? 驚いているレジーナの前で、オーリンの非常識的かつ超人的な魔法が次々と炸裂し始めて――。 「アオモリの星コさなる」と心に決めて仮想世界アオモリから都會に出てきた、ズーズー弁丸出しで何言ってるかわからない田舎者青年魔導士と、クズスキル【通訳】で彼のパートナー兼通訳を務める都會系新米回復術士の、ギルドを追い出されてから始まるノレソレ痛快なみちのく冒険ファンタジー。
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