《勇者になれなかった俺は異世界で》激戦とソラ
強化リインフォースメント・ボディによって暑さに耐がついた
俺は肩にスラを乗っけて歩き出した。
俺に続いてヤミも歩き出した。
デッゴス火山からディ・ノデル行くのに最低五日。
今までは予定より早く著いたりしていたが、
今回ばかりはそうはいかない。
デッゴス火山にはラドンやイフリートと言ったモンスターが出現する。
どちらのモンスターもかなり強力だ。
だが、數はないので気付かれないように行すれば何とかなる。
そのため今回は慎重に行かないといけないのだ。
五日間もこんな火山にいるのか。
と思うと若干嫌になるが五日間我慢すれば魔王城に著くと思えば和らぐ。
実際はディ・ノデルだが。
遠くからモンスターの聲が聞こえてビクビクしたり、
白骨化したモンスターの骨を見てはしゃいだりして、
何事も無く四日が経った。
だが最後の五日目に問題が起きた。
それは――たった今、突然巖を突き破って目の前にモンスターが現れたのである。
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そのモンスターはラドンやイフリートでは無い。
そのモンスターは、犬の頭が三つ、は獅子、尾は蛇。
こいつの名前は
「――ケルベロスッ!?」
エリルスの記憶によるとデッゴス火山にケルベロスなんてモンスターは存在しないはずだ。
オークの時もそうだったがエリルスの記憶とは違う事が起きている。
何故?――
――だが、今はそんな事を考えている暇は無い。
今はこの狀況を如何にかしないといけない。
俺は取り敢えず魔眼フルヴュー・アイズを発させ、
ケルベロスのステータスを確認した。
=================================
ケルベロス
♂
Lv90
53,000/53,000
22,000/22,000
スキル
??????
見れません
??????
見れません
==================================
魔眼フルヴュー・アイズで見れないだと?
くそっ……魔眼を支配しないとダメか……
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俺はこの戦いが激戦になるだろうと考え、
肩に乗っているスラをヤミに預けた――瞬間。
「ますた!くる!」
――ブォン
「うおっ」
突然、ケルベロスが飛びついて來た。
俺は強化リインフォースメント・ボディのおかげで並外れた能力になっているためケルベロスの飛びつきをかわすことが出來た。
ヤミも何とかかわすことが出來たようだ。
ケルベロスが飛びついた所すなわち俺達が先ほどまでいた所が、
衝撃でクレーターみたいになっていた。
「おいおい……何だよそれ。」
そう呟き、俺は鞘から武を取り出した。
そして――
「お前の相手はこの俺だっ!」
そうび、近くに落ちていた石を投げつけた。
強化リインフォースメント・ボディの影響でケルベロスに屆く程度の力で投げたつもりだったが、
その石は有りえないスピードで飛んで行き、
ケルベロスの真ん中の頭を撃ち抜いた。
この世界でのケルベロスの三つの頭の象徴は
【知能】、【再生】、【恐怖】。
すなわち、俺が撃ち抜いたのは、再生の頭だ。
俺はその景を見て驚いていた。
また、ケルベロスは左頭と右頭で撃ち抜かれた真ん中の頭を見て、
數秒固まってからガアアアッと聲を上げた。
「やべ、怒らしちゃったっ!」
そして、ケルベロスの右頭は俺に向かって火を吐いた。
左頭は巨大な氷塊を吐いた。
凄い速さで迫ってくる炎俺はそれを右に避けた。
「よっ――っ!」
だが、目の前には左頭が吐いた巨大な氷塊があった。
俺はヤバイと思い咄嗟に腕をクロスさせ、防態勢をとった。
――ドゴォン
凄い音を立て、巨大な氷塊は俺に衝突して々になったが、
俺は強化リインフォースメント・ボディのおかげで無傷だった。
「あっぶねぇ……」
強化リインフォースメント・ボディがなければ死んでたな。
「――なっ!?」
俺は何とかなったと思い安心した瞬間、
目の前でケルベロスの右頭が大きな口をあけていた。
喰われるっ!
「重力作グラビティ・コントロール――っ!」
急に重力が増え、ケルベロスは地面に叩き付けられた。
だが、それは一瞬の事だと俺はわかっていたので即座にその場を離れた。
距離をとった瞬間、
ケルベロスは重力作グラビティ・コントロールを破り、立ち上がった。
――ガアアアッ!
ケルベロスは聲を上げ、
再び炎と巨大な氷塊を吐いた。
俺も馬鹿ではないのでさっきの失敗を思い出し、
同じ攻撃にはあたらない様に避けようとした――が、けなかった。
俺は不思議に思い自分のを見ると蛇が巻き付いていた。
ケルベロスの尾だ。
「くっ!」
俺は尾蛇を切斷しようとしたが、尾蛇は予想以上にかたく、
弾かれてしまった。
炎と巨大な氷塊迫ってくる中俺は考えた。
引っ張られているなら、その勢いを利用しようと。
上手くいってくれよ……
そして、俺はの力を抜き
ケルベロスの尾蛇に引っ張られるがままになり、
その勢いのまま炎と巨大な氷塊を避け、ケルベロスの元まで引っ張られた。
俺はケルベロスが尾蛇の力を緩める瞬間を狙って尾蛇を解き出し、
距離を取った――が先ほどまでケルベロスがいた所には何も居なかった。
「何処に行きやがった――っ!?」
俺の左肩に激痛が走った。
何だ?と思い左肩を見たらそこにはケルベロスの左顔があった。
何時の間にかに背後に回ったケルベロスによって左肩が噛まれていたのだ。
そして俺は察した。
次に何が起きるのかを。
「やめ――」
――グチャッ
「――っあ゛あ゛あ゛!」
俺の左肩はケルベロスの左頭によって喰いちぎられた。
左肩とその下の全て無くなり大量のが噴出した。
あまりの痛みに気を失いそうになり
何時の間にかあの時の事を思い出していた。
亜空間の事だ。
あの時もこんな痛みを――嫌だ、死にたくない!
俺はエリルスと出會い大魔王の加護がついてから恐怖をじ難くなったが、
今の俺は恐怖をじている――ケルベロスの右頭の象徴【恐怖】の効果だ。
嫌だ、こんな所で死にたくない!嫌だ嫌だ!
恐怖によって支配された俺はその場で座り込み、
嫌だ!などと呟いているだけになってしまった。
そして、ケルベロスはそんな俺に止めを刺そうと、
右の前足を上げ切り裂こうとしている。
「ますた!あぶないっ!」
それを巖の影から見ていたヤミはその場にスラを置いて飛び出した。
ヤミは、俺の前に出てケルベロスの右頭燃やした。
そして、右頭が燃えると同時にヤミの小さなはケルベロスの前足によって切り裂かれた。
右頭が消滅し、俺は恐怖から解放された。
「ん……俺はいったい……っ!噓だろ……」
恐怖から解放された俺の目にってきたのは、
切り裂かれたヤミだった。
「お、おい。ヤミ?噓だろ?」
くそっ、絶対に殺してやる――っ!」
俺はヤミを失い、怒り狂った。
俺の心の中は痛みすらも忘れるほどの憎しみとただケルベロスを殺すという事。
それだけだった。
俺は、今までに無いほどのスピードでケルベロスの後ろに行き、
思いっきり右足に蹴りをれた。
「オラッ!」
すると、ケルベロスの右足はグチャッと音をたて潰れ、
ケルベロスはバランスを崩し倒れこんだ。
「重力作グラビティ・コントロール」
ケルベロスはバランスを崩し、倒れこんだまま重力によって押さえつけられた。
「重力作グラビティ・コントロール」
俺は再びそういうと、ケルベロスの大量のを噴出した。
俺はケルベロスのの臓等に重力を掛け潰したのだ。
そして、ケルベロスはび、
を流しながら力盡きた。
ケルベロスを倒し怒り狂っていた俺は正気に戻った途端に今まで忘れていた痛みが襲ってきた。
俺はその場で蹲り痛みに耐えようとしていた。
だが、だんだん意識が薄くなってきた。出のしすぎだろう。
俺は此処で死ぬのか。
と思った瞬間突然痛みが消えたのだ。
不思議に思い無くなった左肩を見てみるとそこには、漆黒の炎がついていた。
「え?」
俺はその炎を見て驚きの聲が出た。
「いちじてきなしょち。
すぐみえなくなる。」
俺はこの炎とその聲に見覚えがあった。
漆黒の炎、い聲。
その口調。
俺は知っている。
「まさか……死んだんじゃ?」
確かにあの時ヤミは切り裂かれたはずだ。
なのにどうして生きている?
「わたしはますたがしなないかぎりしなない。
そういったはずだよ。」
「ヤミ!」
俺はヤミに抱きついた。
本當なら両手で抱きつきたかったがしょうがない。
それからスラのもとに行き、俺は片腕でスラとヤミを抱いて沢山泣いた。
・・・・
あらから暫くして、俺達は再び歩き出した。
俺はフラフラしていたが何とかディ・ノデルにつく事が出來た。
ディ・ノデルには建造が一切無く、
殆どが枯れた木だった。
俺は何とも殺風景だな。
と思いながら奧に進んだ。
すると、すぐに大きなお城が見えてきた。
あれは恐らく、いや、確実に魔王城だろう。
見た目は城だが明らかに他の國の城とは雰囲気が違った。
何と表現したら良いのか分からないが
しいて言うならば、禍々しい。
俺はまずり口を捜した。
り口は思ったよりもあっさりと見つかり早速中にろうとしたが、
魔法で鍵が掛かっていたためる事が出來なかった。
俺達はどうしようかと考えていると、突然ドアが勝手に開きだしたのであった。
・・・・
大魔王編
「た、大変です!」
魔王達が一箇所に集まり円卓會議をしていると、
突然暴にドアが開けられ一人の下級悪魔慌てながらがってきた。
魔王達はその悪魔の事をゴミを見る様な目でみていたが、
魔王の一人が
「何があったのかを聞こう。容しだいでは――わかっているな?」
と言い出した。
「は、はい!実は――侵者が現れました!」
「ほおう、侵者だと?數は?特徴は?」
「數は二人。
特徴は男の方は年ってじで片腕が無く、
最近召還された勇者と同じにおいがしました。もう一人の方は――」
「ちょっと~君いいかな~」
下級悪魔が一生懸命説明をしていると、
誰かが口を挾んだ。
それは――
「はっ、大魔王様。何でしょうか。」
――大魔王エリルスだ。
「その男の子ってさ~黒髪?」
「は、はい!何でわかったんですか?」
「あはは~やっぱりそうか~」
エリルスが一人で納得しているのを見た魔王達がエリルスを不思議な眼差しで見ていた。
そして、一人の魔王が勇気を出して聞いた。
「だ、大魔王様、失禮だとは思いますが、
やっぱりというのは……?」
「ん~聞きたい?」
「は、はい。」
「ん~でもおしえな~い。
そのうちわかるからね~。
下級悪魔君、その子に手を出したら殺すからね。」
――ゾクッ!
エリルスが殺すといった瞬間その部屋が途轍もない殺気で溢れかえった。
魔王達までもが凍りつく様な殺気。
これが大魔王の力。
「あと~、頑張ってこの部屋まで連れてきて~
わかった?」
「は、はいいい!失禮しましたあ!」
下級悪魔はそう言いながら急いで部屋から出て行った。
そして、下級悪魔はその事を皆に伝えるためにテレパシーを送った。
「――と言う訳です。
もし、手を出したら大魔王様が――」
人類最後の発明品は超知能AGIでした
「世界最初の超知能マシンが、人類最後の発明品になるだろう。ただしそのマシンは従順で、自らの制御方法を我々に教えてくれるものでなければならない」アーヴィング・J・グッド(1965年) 日本有數のとある大企業に、人工知能(AI)システムを開発する研究所があった。 ここの研究員たちには、ある重要な任務が課せられていた。 それは「人類を凌駕する汎用人工知能(AGI)を作る」こと。 進化したAIは人類にとって救世主となるのか、破壊神となるのか。 その答えは、まだ誰にもわからない。 ※本作品はアイザック・アシモフによる「ロボット工學ハンドブック」第56版『われはロボット(I, Robot )』內の、「人間への安全性、命令への服従、自己防衛」を目的とする3つの原則「ロボット工學三原則」を引用しています。 ※『暗殺一家のギフテッド』スピンオフ作品です。単體でも読めますが、ラストが物足りないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。 本作品のあとの世界を描いたものが本編です。ローファンタジージャンルで、SFに加え、魔法世界が出てきます。 ※この作品は、ノベプラにもほとんど同じ內容で投稿しています。
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