《勇者になれなかった俺は異世界で》學園とソラ

翌日、俺はヤミ達を連れ冒険者ギルドに來ていた。

冒険者ギルドに來た理由は昨日Sランク試験を倒し

無事にSランクになる事は出來たが正式にはまだGランクのままだったからだ。

正式にSランクになるには、

冒険者ギルドでギルドカードを更新してもらう必要がある。

冒険者ギルドにると、

何晝間なのにも関わらず酒場でわいわいと騒いでいる男たちが此方を見て手を振ってきた。

何時もならこんな事されないのに……。

俺は戸いつつも手を振り返した。

そして、カウンターを見るとリーザも手を振っていた。

これは何時もの事なので俺は戸う事は無く手を振り返した。

カウンターに行き、

リーザにギルドカードの更新を頼んだ。

「いやー、まさか本當にSランクになっちゃうとは思いませんでしたよ。

有名人になっちゃいましたね。」

有名人か。

それもそのはずだ。GランクがSランクに勝つ、

これは今までなかった衝撃的な出來事なのだから。

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たまに、自分より高いランクに挑む冒険者もいるらしいが、

高くてもBランクだとか。

「たまたま、運が良かっただけだけどな。」

俺はそういった。

これは決して噓を言っている訳ではない。

実際に転移というスキルが無ければ確実にジョンに負けていた。

「またまた~。

ソラさんがそんなに強いならヤミちゃんも強いのかな?」

「ますたとすらにはかてないけど、

ここにいるひとたちにはかてる。」

「おま、それの言い方は……」

ヤミは真顔でサラっとそう言った。

さらりと挑発していたが幸い、

ヤミがだったため他の冒険者達は笑いながら聞き逃していた。

俺は安心しふぅ~と息を吐き、

疑問に思った所があったのでヤミに問いかけた。

「ヤミはスラに勝てないのか?」

ヤミは正直に言って、

強さなら普通に魔王とだって渡り合えるかもしれない。

それに比べてスラはオリジナルスライムというだけでヤミよりも強いとは思わない。

確かにスラの魔法は強いが、それでもオークに勝てるかどうかの強さだ。

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「いまのすらにはかてるけど、

もうすこしれべるがあがったらぜったいにかてない。」

ヤミは真剣な眼差しで此方を見てそう言ってきた。

ヤミが噓を言うとは思えないし、

本當なんだろうと思いながら俺はフードの中からスラを取り出した。

「これからが楽しみだ。」

俺はスラの事を突っ突きながらそう言った。

「へえ~!皆さん強いんですね!」

リーザは笑顔でそう言いながら、

俺のギルドカードを持ちカウンターの奧に行った。

「お待たせしました。」

數分後、リーザは笑顔でギルドカードを持ってきた。

プレートのが金だったのでし派手だなと思いながら俺は容を確認してみた。

=========

ソラ=バーゼルド

15

人間

S

=========

そこにはしっかりSランクのSという文字があった。

おぉ、Sだ……

目標も完了したのでこれから何をしようかと考えていると

ある事を思い出した。

「ちょっと、スラの事任せた。」

「どうした?」

「ちょっと忘れ。」

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それを思い出した俺はヤミにスラを預けて急いで宿に戻った。

部屋の中にりリュックの中をあさり、大きな魔石を取り出した。

ケルベロスの魔石だ。

俺はこの魔石をお金に変換してない事を思い出し宿まで取りに來たのだ。

ケルベロスの魔石を持ち冒険者ギルドに戻った。

「あっ、おかえりなさ――ってなんですかそれ!」

リーザは魔石を見て驚いている様だ。

「魔石だけど?」

俺はそう言いながら魔石をカウンターの上にドォンと置いた。

リーザはその魔石を不思議そうにジロジロとみていた。

「こんなに大きな魔石見た事が無いです。

ちなみに何の魔石なんですか?」

「ケルベロス。」

「へ?」

「ケルベロス。」

「け、ケルベロスってあのケルベロスですか!?」

「ああ、あの頭が三つある奴だ。」

「ええええ!本當に何者なんですか……」

リーザは驚きつつもケルベロスの魔石を魔法袋にれた。

そして、魔石の変換が終わりリーザが袋に詰め持ってきてくれた。

「聞いて驚かないでくださいね……金貨120枚です。」

「そうか。」

俺は驚きもせずに金貨120枚がった袋をけ取った。

「あれ、驚かないんですか?」

リーザは不思議そうにそう訪ねてきた。

「驚くなって言ったのはリーザだろ。」

俺が驚かなかった理由は、

ケルベロスの強さ的にこれ位が妥當だと考えていたからだ。

「はは、そうですね。」

・・・・

それから俺は暇だったので何か依頼をけることにした。

依頼は何でも良かったのでヤミに選ばす事にした。

ヤミは掲示板を見上げしばらく考えている様に見えた。

しばらくするとヤミは一つの依頼を指さした。

「どれどれ。」

その依頼を見ると、

『オーク大量発生。退治求。』と書かれていた。

これは……あの森か。

そんな事を心の中で呟き、

依頼をけるためにリーザに手続きをしてもらった。

手続きが終わり、俺達は早速オークを倒すために森に向った。

俺はとある事を考え付き、

ネルガ王國を出てしばらく歩いた所で一旦止まった。

「ますた、どうしたの?」

「ヤミ、どこでも良いから摑んでいてくれないか?」

俺は転移で森まで移しようと考え、そう言った。

ヤミが俺の服を摑んだ事を確認し。

頭の中であの森をイメージした。

「転移テレポート」

目の前が一瞬にして森になった。

「ふっ、無事功したか。」

「ますた、すごい。」

ヤミに褒められ、若干照れていたら突然目の前にオークが現れた。

だが、そのオークは一瞬にして燃えた。流石ヤミだなと思ったが、

よく見るとその炎は赤かった。

「この炎は……スラか!」

スラはいつの間にかフードから出て俺の足元にいた。

「凄いな!」

俺は正直言って、スラはオークを倒せるかどうかの強さだと思っていたので、

スラが一発でオークを倒し驚いた。

俺が素直にそう褒めるとスラはその場で嬉しそうに跳ねた。

それから俺達は森を歩き出會ったら即討伐し、森を一周した。

一周した頃にはすでに夜になっていたので寄り道などしないで転移で帰ることにした。

転移でネルガ王國の近くに行き、

それから徒歩でネルガ王國まで行った。

冒険者ギルドの前に行くと、

何時もなら酒場でわいわいと騒いでいる聲が聞こえるはずだが、

今回はまったく聞こえてこなかった。

あれ?晝間も騒いでいるけど夜は更に騒いでいるはずだが……

また何かあったのか?

俺は疑問を抱きつつ、冒険者ギルドの中にった。

するとカウンターでリーザと話す一人のの姿が見えた。

そのは茶髪のポニテだった。

顔は後ろ姿だけだったのでわからない。

酒場の男たちはそのの事を怯えている様な顔で見ていた。

「あっ!帰ってきましたよ!」

リーザがそう言うと、そのは此方を向いた。

そのの顔だちはとても整っていて、鋭い目をしていた。

瞳のは茶だ。

「ほぉ、君が噂のソラ君か。」

ポニテのはそう言いながら、舐めまわす様な視線で見てきた。

何だこの人。

「そうだが?お前は誰だ?」

「おっと、失禮。

私はリディア=サクロルロと言う。

ちなみに君と同じSランクだ。」

へぇ、俺と同じSランクか。

何の用かは知らないが、何か嫌な予がするな。

「それで、Sランクさんが何のようだ?」

「……君に私の學園に學してしい。」

「斷る。」

俺は即答した。

「理由を聞いても?」

「面倒くさい。」

本來なら、どうして異世界に來てまでも學校に行かないと行けないんだ!

びたかったが、俺がこの世界の人では無いという事がバレてしまうと思い、

俺は普通に面倒くさい。と答えた。

「そうか、でももう遅い。」

「は?何を言って――」

目の前が一瞬にして、冒険者ギルドから見知らぬ部屋になった

恐らく転移だろう。

目の前には立派な機があり、その後ろには大きなアーチ狀の窓があった。

そして、周りには大きなソファーがあり、

大量の本がしまってある本棚が沢山あった。

「ここは理事長室。」

突然聲がして、し驚きつつ聲のした方に振り返ってると、

そこには先ほどのリディア=サクロルロが立っていた。

「拉致しやがって。許さんぞ!」

「まあ、まあ、落ち著け。

私の話を聞けばこの學園に學したいと思えるだろう。」

「はあ?どんな。」

「それはね――」

リディアの話を簡単にまとめるとこうだ。

俺が學すると費用は全部學園で負擔してくれて、

俺は授業を一時間しかけなくてもいいらしい。

「そっちのメリットはなんだ?」

話を聞いた限りでは俺のメリットはあるが、

學園側からしてみればデメリットでしかない。

「こちらのメリットは、特にない。

ソラ君を特別扱いする理由は、私が気にった、それだけ。」

何とも信じがたい話だが、

リディアが噓を言っている様にも見えない。

……余り気が乗らないが、學食とかも無料なら別に良いかな。

「わかった。學してもいいが一つだけ條件がある。」

「何?」

「ヤミも一緒に學することだ。それと俺のペットも。

こいつらは俺の大切な仲間だ。

無理なら俺は學しない。」

俺はそう言った。一見良い奴に見えるかもしれないが、

実際は流石に一人で見知らぬ學園に行くのは心細いからだ。

「ああ、別にいいぞ。

もとからそういうつもりだったしな。」

リディアはあっさりと言った。

「そうか。なら學してもいい。」

「おお、そうか!よし、では明日から登校してもらうぞ。

今日はもう遅い、ここで寢ていくと良い。」

ここでかよ!と思いつつ俺はソファーに仰向けで寢転がった。

意外と気持ちいな……

俺はあっさりとソファーで眠ってしまった。

・・・・

ルネガ王國から結構離れた所にあるコウハリア王國。

コウハリア王國にはこの世界で2番目に大きい學園がある。

その名は、ショリディア學園。

ショリディア學園は昔から優秀な剣士や魔法使いを輩出して來た。

だが、年々その質が落ち、

今では落ちこぼれの集まりと化している。

俺は今そんな落ちこぼれ學園の理事長室のソファーで寢て居たら突然、

理事長リディアに叩き起こされた。

「うぅ……俺の睡眠を妨げる者はだれだ。」

「私だ。馬鹿者。

もうしで遅刻するぞ早く起きな。」

理事長リディアはそう言いながら俺にデコピンをしてきた。

仕方く起きようとし、を起こしヤミの寢て居たソファーを見ると、

そこには制服姿のヤミがいた。

「おぉ……」

俺は見とれてしまった。

なぜなら、俺は今までにヤミのとローブ姿しか見た事が無いからだ。

「ヤミ、お前似合っているな。」

「ありがと、でもきっとますたのほうがにあう」

ヤミは若干モジモジしながらそう言ってきた。

こんな一面もあるんだな。

と思っていると理事長リディアが俺の分の制服を持ってきてくれた。

俺は理事長リディアやヤミがその場で居たが、

別に見られて困る事は無いので

気にせずに著替えを始めた。

「ソラ君……私たちはなんだが?」

理事長リディアはヤミの目を隠しながらそう言った。

「別に見られても減るもんじゃないし、いいだろ。」

「そういう問題じゃなくて……って中々良いをしているな。

それにその義手もなかなかカッコいいな。」

俺は理事長リディアにそう言われ、自分のを確認してみた。

すると、今までは大して気にしていなかったが、

俺のはムキムキではないがしっかりと筋があり腹筋も割れていた。

恐らく、レベルが上がるにつれ俺のも進化しているのだろう。

「まあな。」

っても……」

「ダメだ。」

「じゃあせめて舐めさせてくれ!」

「はあ!?変態かよ!絶対ダメだ!」

理事長リディアが筋好きの変態だと分かり。

俺は著替えを済ませた。

勿論、手袋は付けたままだ。

意外と制服は俺にピッタリの大きさだった。

何時調べたのかは疑問に思ったが、あえて気にしないことにした。

「やっぱりますたにあう」

「ありがとな。」

俺は若干照れつつヤミの頭をでてやった。

「よし、行こうか。」

俺はスラを肩に乗せ、ヤミと一緒に理事長リディアについていった。

理事長室を出ると魔王城ほどではないが長く所々にドアがある廊下が続いていた。

たまに人にすれ違うが皆理事長リディアに頭を下げていた。恐らく、雰囲気的に教員だろう。

長い廊下を歩きながら理事長リディアは俺達が行くクラスを教えてくれた。

「ソラ君達は一番績の悪いクラスに行ってもらう。

どうして績の悪いクラス?と言う顔をしているな、説明しよ――」

「いや、別に良い。」

どうせ俺は一時間しか授業をけないのだからどんなクラスでも構わない。

「ええ……」

そんな會話をしているとT字路に出た。

そこを右に曲がりし歩き階段をおりた。

階段をおりた先には沢山の教室があり、

理事長リディアはその沢山の教室を通り過ぎ一番奧の教室に向った。

その教室は明らかに他の教室と違ってボロボロだった。

うわぁ……どこでも構わないけど流石にこれはな~

「行くぞ。」

理事長リディアがそう言いボロボロの教室のドアを開け、中にっていった。俺達はし遅れてそれに続いた。

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