《勇者になれなかった俺は異世界で》クラスメイトとソラ

外見とは裏腹に中は思ったよりも綺麗だ。

しっかりと掃除されておりなどは一切存在しない。

窓から太が差し綺麗な機に反しピカピカと輝いている。

教室の中には3人の生徒がいた。

ピンクのポニテで獣耳が生えている獣人ビースト、

し明るいベージュのロングヘアで耳が尖っている霊人エルフ、

恐らく顔つき的に年だろう。

ミルクティーアッシュのセミロングで耳が尖っていて褐霊人ダークエルフ。

3人とも理事長リディアに頭を下げていた。

「なあ、お前ってそんなに偉い奴なのか?」

俺はそんな様子を見て不思議に思い質問した。

「確かにこの學園で一番偉いが、

ここまでされる覚えはない君たち顔をあげてくれ。」

理事長リディアがそう言うと頭を下げていた3人は顔を上げた。

そして獣人ビーストの子が此方を見て不思議そうな顔をし喋りだした。

「理事長様、その人は誰ですの?」

様……

「ああ、今日からこのクラスに転することになったソラ君とヤミちゃんだ。

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二人とも自己紹介を。」

俺達は自己紹介をするために黒板の前に立った。

「俺は名前はソラだ。

そしてこいつは俺の妹のヤミ。

肩に乗っているのが俺のペットのスラだ。」

「よろしく」

ヤミがそういうとスラも肩の上で落ちない程度に跳ねていた。

手短に自己紹介を終わらせると拍手が送られた。

この教室には4人しか居なかったため、

とてもしょぼい拍手だった。

拍手が鳴りやむと、獣人ビーストの子が突然席から立ち上がった。

「私たちも自己紹介をしましょう!まずは私からですの。

私の名前はエシア=シナドゥルと言いますの!

よろしくですの!」

こいつは~のって言うのが口癖なのか……

「よろしく。」

俺は心の中でそんな事を呟きながら、一応よろしくと言った。

自己紹介を終え、エシアが席に著くと次は闇霊人ダークエルフの子が立ち上がった。

「私の名前はシルロ=シュルアリアです。

よろしくおねがいします。」

こいつは禮儀正しいな。

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「よろしく。」

シルロが席に著くと霊人エルフの子が立ち上がった。

「ぼ、僕の名前はレイ=ソナルディアです。

よ、よろしくおねいします。」

若干びくびくしてるな……

「よろしく。」

全員の自己紹介が終わり、

俺は理事長リディアにどこに座れば良いか聞こうと思ったがそれよりも早くシルロが質問してきた。

「どうしてソラさん達はこのクラスに転してきたのですか?」

「それは――」

「私が答えよう。」

理事長リディアがそう言った。

俺はなんと説明すれば良いのかわからなかったので、

正直言って助かった。

「ソラ君たちは私が推薦した特別な生徒なんだ。

ソラ君たちには授業を一日最低1時間けるだけでも良いという條件で學してもらった。

他のクラスだと々と言ってくる生徒が居るだろうが君たちなら何も言わないだろうと思い

このクラスにした。」

「なるほど、理事長様の推薦ですか。

確かに私たちは何も言いませんが、

このクラスは々と問題が……」

「大丈夫。ソラ君たちなら問題ない。」

「そうですか……」

問題って何があるんだろう

……まぁ、どうせ俺は一時間しかいないから関係ないか。

理事長リディアの説明が終わると同時に鐘が鳴った。

理事長リディアは「適當な席に座りな、後は頑張れ。」と言って教室から出て行った。

何を頑張るんだよ。

俺は適當に空いている席に座り、

肩からスラを下し機の上に置いた。

すると、突然ヤミが膝の上に乗ってきた。

「なあ、ヤミ。どうしてお前は俺の上に座るんだ?」

「ますたといっしょがいい。」

ヤミは俺の顔を見上げて言ってきた。

「ダメだ。空いている席に座れ。」

「……」

ヤミは頬を膨らませ不満そうな顔をしていた。

すると『~の』が口癖なエシアが此方に近づいてきて

話しかけてきた。

「お二人は仲がとってもよろしいですの!

とこでヤミちゃんはどうしてソラ君の事を『ますた』と呼んでいいるのですの?」

「あっ……」

しまった!呼び名の事をすっかり忘れていた。

このままでは何か良からぬ噂がたつと思ったので俺は必死に理由を考えた。

「ますたはますただから。」

俺が必死に考えている間にヤミが勝手に答えてしまった

。気が付けば俺の席の周りには皆が集まっており、

ヤミの発言を聞き首をかしげていた。

それを見た俺は咄嗟に答えた。

「あー、俺達は遠くの村から來たんだ。

その村では兄の事をますたと呼ぶ習慣があったんだよ。」

苦し紛れに出た言葉だったが、

3人は納得した様な顔をしていた。

「そうだったのですの、面白い習慣ですの!

今度その村の事を詳しく聞かせてほしいですの!」

「私も聞きたいです。」

「ぼ、僕も出來たら聞きたいな……」

「ああ、今度な。」

面倒くさいことになったな。

と思っていると教室のドアが開き、

が真っ白なローブに包まれ口元しか見えない人がってきた。

「席について~」

どうやら聲的にの様だ。

3人は席に戻りヤミは不満そうに隣の席に座った。

「おっ、君達が転校生のソラ君とヤミちゃんかい。

私は魔法を教えているアリンデ=アルプティだよ。」

魔法か、ある程度の事はエリルスの記憶のおかげで分かっているからな、

退屈な授業になりそうだ。

と思いつつ俺は軽く頭を下げた。

「よし、じゃあ今日は魔法を作りたいと思います!」

魔法を作るだと?

エリルスの記憶にはそんな報がないぞ……そんな事が可能なのか。

俺は退屈になりそうだと思っていた授業だったが、

し興味を持った。

それからアリンデ先生から長い説明があり、

途中眠りそうになったが頑張って耐えた。

魔法を作るのには、三つの條件を満たせば良いらしい。

1、魔力があること。

2、戦闘経験があること。

3、レベルが10以上。

これらの三つの條件を満たし頭の中で作りたい魔法をイメージし、

そのイメージに魔力を集中させれば出來るらしい。

俺はどんな魔法にしようか迷っていると、

突然後ろから風が吹いてきた。

気になり振り向くと、レイの手の上に小さな竜巻の様なものが出來ていた。

もう作り出したのか。

関心しながら、他の人はどうなのか気になり周りを見渡した。

すると、シルロはの剣の様なを作り出し、

エシアは手のひらの上に小さな氷塊を作り出していた。

そして、ヤミはを緑ので包まれていた。

「えっ……」

それを見た俺は驚いた。

なぜなら、ヤミには魔力が存在しないはずだからだ。

俺は慌てて魔眼を発させヤミの事を見た。

=================================

ヤミ

Lv-

-/-

∞/∞

スキル

全回復

闇魔法によって生まれた。

魔力などは存在しなかったが、

ヤミの意志によって魔力が存在するようになった。

倒した敵の経験値はすべてソラに行く。

ソラがヤミの近くに居る事が前提。

==================================

なるほど、意志によって魔力が存在するようになったのか……

って、∞ってなんだよ!おかしいだろ!

心の中でツッコミつつ、俺は何を作るか考えた。

そして、俺は元の世界でやっていたあるゲームの事を思い出した。

確かあのゲームで、

どんな攻撃でも一度だけ防ぐ絶対防プロテクトって魔法があったような……よし、これにしよう!

そう心の中で呟き、頭の中でイメージを始めた。

どんな攻撃でも防ぐ事が出來る、すなわち最強の盾の様なもの。

俺はそう考え、を最強の盾にするイメージをし、

そこに魔力を集中させた。

すると、俺のが一瞬黃金に輝いた。

皆はを見て、不思議そうに此方を見てきていた。

俺自功したのかどうかわかっていなかった。

ん、これは功してるのか……

攻撃されてみないと分からないな……

「誰か俺に攻撃してみてくれないか?」

「ええ!?」

ヤミとアリンデ先生を除いた皆が困していた。

すると、ヤミが容赦なく漆黒の炎で攻撃してきた。

俺は漆黒の炎に全を包まれながらヤミの容赦の無さに驚いたが、

それ以上にヤミの攻撃をけても痛くもくない事に驚いた。

漆黒の炎が消え、

無傷の俺が現れるとヤミとアリンデ先生を除いた皆が驚いた様な顔をしていた。

「容赦ないな……」

俺はヤミの方を見てそう言った。

「ますたならだいじょうぶだとわかっていたから」

「まあ、大丈夫だったけどな。」

「すごいです!今のは何ですか!?」

ヤミと會話をしていたら突然、

シルロが話にってきた。

耳をピクピクかしていて凄い興味津々の様だ。

「簡単に言うと、一度だけ攻撃を無効化する魔法かな。」

「ふええ!すごいですね!今度教えてくださいね!」

――ゴホン。

シルロが興しているとアリンデ先生が咳払いをした。

シルロはそれに気付き、大人しくなった。

「皆さん優秀ですね。

では、今回の授業はここまでです。」

アリンデ先生がそう言った瞬間に鐘がなり、先生は教室から出て行った。

一時間の授業も終わったことだし帰ろうかと思っているとシルロ達に

『あと一時間だけ!』と何度もしつこく言ってきたので、

仕方くなく後一時間だけけることにした。

次の授業は読み書きの授業だった。

俺はエリルスの記憶のおかげでありとあらゆる言葉を読み書きできるため退屈な授業だった。

授業が終わり、次こそ帰ろうとしたらまた『あと一時間だけ!』と言われ、

斷ったが、ヤミが『もうすこし』と言ってきたので仕方なくけることにした。

歴史の授業だった。

これもエリルスの記憶のおかげで分かっている事だったので退屈な授業だった。

そして帰ろうとしたら、次は土下座して頼まれたので仕方くけることにした。

魔法の知識の授業だった。これも――。

授業がおわり、絶対に帰ってやる!と思っていると

『お腹が空いていますよね?晝食を食べにいきましょう!』と言われた。

確かにお腹が空いていたので食べに行くことにした。

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