《勇者になれなかった俺は異世界で》再開とソラ
「兄ちゃんはやっぱり強いな!
ケルベロスをあんな簡単に倒すなんて……ところで、そこのは誰だ?」
ヤミ達に近付くと、ゴリラが若干驚きつつも褒めてくれ、
俺の後ろにいた変――ノイの事を不思議そうに眺めてそういってきた。
ちなみに、先程まで全だったノイには俺が著ていた灰のフード付きローブを著させてある。
「か……確かに顔だけを見るとそう見えるかもしれない。
だがな、こいつは男だっ!」
「「「「ええ!?」」」」
ゴリラだけではなく、
その場にいた皆がノイが男と言う真実を聞かされ驚いた。
「ど、どうしてその子がこんな場所にいるんだ?」
「あー、それはだな……」
俺は自分で説明しようと考えたが、
面倒くさいので全てノイに任せる事にした。
「ノイ、こいつ等は俺の仲間だ。
お前も仲間になるんだから一応自己紹介しろ。
それと、簡単にで言いからさっきの事を説明しろ。」
「仕方がないなぁ、ボクの名前はノイって言うのぉ。
ソラくんには玉か命どちらを取る?
と脅されて仲間になることになりましたぁ。
ちなみにぃ、ボクは霊王なんだぁ~」
「流石ソラですね。
霊王まで味方にしてしまうとは……私の名前はスラです。
ちなみに、ソラのペットです。」
んん!?擬人化している時にそう言われると
何か卑猥なじになるからやめろ!!
まぁ、実際合ってるんだけどね。
スライムだし。
「よろしくぅ!」
「わたしはやみ。
ますたのいもうと。」
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うん、ヤミはやっぱり良い子だな。
本當は妹ではないけど、
あの時の設定をまだ守っていてくれてる。
「よろしくぅ。」
「私の名前はライラだ。
主人の玩奴隷だ。」
……何かお前が言う事は何となくわかっていたよ。
「よろしくぅ。」
「俺はゴリエヴィチだ。」
「よろしくぅ。」
一通り説明を済ませた後、
俺は迷宮から出する為、
転移を使おうとしたらノイが話しかけてきた。
「ソラくん。」
「何だ?」
「迷宮から出る時は言ってね。
この迷宮最大の罠のケルベロスが倒されちゃったからこの迷宮は
もう壊すからぁ。
そのついでに外に転移するからぁ。」
あ、そっか。転移なんて使わなくても迷宮を生している
霊王がいるんだもの霊王の力で帰れるのか。
「んじゃ、早速頼む。」
「わかったよぉ」
――ドゴオオオンッ!
轟音と共に転移で移され、
目の前に外の風景が広がったが、
一瞬で土埃で覆い隠された。
ゴリラの暗視の様なスキルがまだ掛かっているため土埃の中でも
何となくだが見渡すことが出來た。
「っ!」
轟音に驚いた冒険者達が此方を見ているのがなんとなくわかり、
俺はその冒険者達の近くにいる複數の見知った顔を発見してしまった。
「何者だ!」
見知った顔の一人がそうんだ。
聲を聞いて確信した。やっぱり、あいつか……
今はあまり會いたくなかったけどしぐらい挨拶してみるか。
俺はそう考え土埃が消えると同時に見知った顔にしゃべりかけた。
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「名乗らなければ――」
「久しぶりだな。」
「うおっ!本の勇者じゃねえか!
兄ちゃん知り合いだったのか?」
「ま、まぁな。」
そう――今俺の前にいる複數の見知った顔の正は共に
勉強しバカ騒ぎをしたりした(例外もいるが)クラスメイト達だ。
今は勇者達だが。
さて、どうしたものか。
一応聲を掛けたが、明らかにクラスメイト達の殆どが敵意を
俺に向けて武を構えている。
殆どだから勿論俺に敵意を向けて居ない奴もいる。
結、かおる、凜、奈央あとトモ。……そういえばトモもいたな、忘れてた。
「ソラ、何故裏切った!」
「「「?」」」
一人の勇者が発した言葉にその場にいた全員(勇者以外)が理解出來ずに
困した。勿論俺もだ。
裏切った?何の事だ……
まぁ、何となく予想は付くが。
一応聞いてみるか。
「何の事だ?」
「くそ!とぼけても無駄だぞ!俺達は王から聞いたんだ、
お前が王を人質にし金貨とか奪ったんだろ!
いくらお前のステータスが低いからって
脅して金を奪い取るなんて最低な野郎だ!」
やっぱり、あの王くその仕業か。
本當に面倒な事をしてくれるな。
「王からはお前を捕まえろと言われている。
最悪の場合生死は問わないらしいぞ。」
そう言って勇者は口元を緩めニヤリと笑い戦闘態勢にった。
そうか、ここで戦う気か。
俺はあまり友達とは戦いたくなかったが、仕方ないか。
別にお前達は王に騙されているだけで関係無いが、
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どうせ俺が真実を言っても信じないだろう。
勇者達と戦うなら俺は明らかに不利だ。
魔眼フルヴュー・アイズで勇者達のステータスを確認しても
レベルが300越え全ステータスが軽く1萬を超えている。
普通ならこんな化け級のステータスを見たら逃げるだろう。
じゃあ俺も逃げるか?――答えは否だ。
だって俺が負けるなんて事は無いから。
不利なのは數だけであって、その他は俺の方が上回ってる。
ステータスだってナナリア村で確認した時には
既にレベルと全ステータスが?????になっていた。
?????の意味は良くわからないが、
スキルが大量に増えていたから強くなったと判斷して良いだろう。
恐らくヴェラとの戦闘の時に急長したんだろうな。
それに、ここで勇者を潰せばあの王も……
「ヤミ、スラ、ライラ、ノイ。お前等は下がってろ。」
ゴリラは俺が何かを言う前に既に下がっていた。
勘のいい男だ。
「さて――なっ!」
俺は武を取り出し構えると同時に勇者の一人が斬りかかってきた。
あまりにも唐突な出來事に俺は驚き、咄嗟に防をした。
勇者の剣が俺に振り下ろされたときに反的に目を瞑ってしまい、
そして――
――ドォゴン
聞こえてきたのは金屬の音ではなく、何やら鈍い音がした。
俺は恐る恐る目を開けるとそこにはライラが俺の前に立ち、
腕を突き出していた。
そして、ライラの拳は先程俺を斬りかかろうとしていた
勇者の腹にねじ込まれていて、
勇者はくの字になっていた。
「お前下がってろって――」
――ドォーンッ
ライラが勇者を毆った衝撃が遅れてやってきて
凄い音と衝撃波と共に勇者は吹っ飛んでいった。
そして、ライラは不満そうな顔をして此方を向いてきた。
「なぁ、主人よ。しは見てるだけの“私達”の気持ちも考えてくれないか?」
「そうですよ。」
「うん。ますた、ひとりでずるい。」
「……ケガしても知らないからな。」
ライラによって吹き飛ばされた勇者は白目を向いて気絶していた。
他の勇者達が気絶した勇者を心配そうに見守り、
一人が回復魔法を掛けている中、
一際目立つ金の全防を裝備をしたライラの事をチラっと見、
俺の事を睨みながら勇者がんだ。
「その首……ソラ、テメェ、奴隷を買ったのか!
しかも、その奴隷に戦わす何て、屑野郎だな!」
いや、戦わしてないから、
ライラが勝手にやったんだよ。
「はぁ、こうなるから下がってろって言ったんだよ
……って、ライラどこいった?」
「あっち」
ライラの姿が無いと思い、
隣にいたヤミに聞くとヤミはライラがいると思われる方向を指さした。
俺は指さした方向を見ると、
ライラが全金防勇者の頭を鷲摑みにしていた。
「ええ!何やってんのあいつ。」
金勇者を助けようと周りの勇者がライラに攻撃を仕掛けるが、
その攻撃がライラに屆く前に攻撃を仕掛けた勇者が次々と倒れていった。
「ええ……」
初めは何が起きているのかが分からなかったが、
目を凝らして見てみると、
倒れた勇者達の近くには米粒程のオレンジが落ちていた。
【オレンジ】【】俺はこの二つのワードで直ぐに誰の仕業か予想できた。
「おい、スラ。お前あんな事出來たのか。」
「良く私だって分かりましたね。」
「オレンジのが落ちてたからな。」
「あら~。ちなみに、殺してはいませんからね。
ただ眠ってもらっただけですよ。」
スラの奴いつの間にかにそんなスキル覚えたのか、
今度ステータスを見てみるか。
っと、それどころじゃなかった。
「おい、ライラ!殺すなよ!」
ライラに鷲摑みされ、
金勇者の頭の防はビキビキと音を立てて今にも砕けそうになっていた。
恐らく、あれが砕けたら一瞬で頭がつぶれるだろうな。
「わかった。殺しはしない。」
ライラはそう言って勇者の向って言った。
「良かったな。だが、
次、主人の事を悪く言ったら殺すからな。」
そして、ライラは頭を鷲摑みにしたまま勇者を地面に叩きつけた。
うわぁ……ひでぇ。
その後、ライラは何事もなかったかの様な顔をして戻ってきた。
「お前、容赦ないな。」
「あいつが悪い。」
殘る勇者は結達を除いて3人か。
それにしても、殆どがスラにやられているな。
「く、くそ!何なんだあいつらは!」
「お、落ち著け、俺達は勇者だ。
こんな所で負けるはずがない!」
「周りは強いかもしれないが、
ソラは雑魚のはずだ!手分けしてやるぞ!」
「「わかった。」」
……雑魚とか言わないでくれよ意外と傷つく。
勇者の三手に分かれて攻撃を仕掛けてきた。
一人はヤミによって一瞬でやられ、
一人はライラによって地面に叩きつけられた。
「くそっ!強すぎる。……だが、もらったあああ!」
勇者はそうんで俺に突っ込んできた。
「馬鹿だな。」
俺はそう呟き、突っ込んでくる勇者に手のひらを向けた。
一応最小限の力で新しいやつをためしてみるか。
「発エクスプローション」
――ドォォンッ!
手のひらから発が起き、
勇者避けきることが出來ず、
勢い良く吹き飛ばされた。
「最小限の力でも十分強いな。さて、」
殘った勇者は結達だけだ。
結達以外の勇者は全員気絶し、
いつの間にか周りにいた冒険者達も消えていた。
恐らく危険だと判斷して避難したのだろう。
俺が殘った結達の方を見ると、
結達はどうしたら良いのかわからず皆で顔を合わせてオロオロとしていた。
俺から聲を掛けるべきだろうな。
その前に
「あいつ等は俺の大切な親友達だ。
何があっても手を出すな。」
今にも手を出しそうなライラ達にそう告げて、
俺はゆっくりと結達の方へ歩き出した。
俺が近付いてもオロオロしていてまるでこっちに気付いていない様だ。
はぁ、聲を掛けるか。
「仲間が戦っていたのに橫で知らんぷりとはな。可哀そうだ。」
俺はしウザい口調でそう言った。
別に悪意があるわけではない。
ただ、張を和らげようと思いそう言った。
「あぁ!?――ってソラ……」
かおるが如何にも不満そうに此方を振り向いたが
俺だと分かった途端目を逸らされた。
まぁ、無理もないか、久しぶりに會ってさっきまで
仲間のクラスメイトをボコボコにしてた相手だからな。
主にライラとスラだが。
他の皆の事を見ても目を逸らされてしまった。
が、唯一一人だけが俺と目が合っても逸らさなかった。
むしろ睨んできていた。
「何で睨まれてるのかな?」
「……」
まるで不良の様な目つきで俺の事を睨んできている
奈央は無言で此方に歩み寄ってきた。
奈央の長は大俺の同じ位で、
その長で睨まれながら近付かれると中々迫力がある。
そして、俺の鼻と奈央の鼻がもうしでれそうな所で奈央は止まった。
な、何だ!?人前ではあんなに俺に厳しいのに、
何でこんなに近づいてるんだよ!
何かいい匂いするし……ああ!落ち著け俺、
子にこんなに近づかれるのは別に初めてじゃないだろ!
何時もヤミ達が……それとこれは何かが違う!
「何か言う事はねぇか?」
俺が心の中でパニックになっていると奈央が口を開いた。
何か言う事?何かって何だよ、『久しぶり!』か?いやいや、
もうし考えろ。
ここで間違った答えを出してしまったら俺は間違いなく毆られるだろう
……くそっ!何か、何かヒントは無いか?
俺はそう考え、周りを見渡したが何も無かった。
そして、視線を奈央に戻すとそこには、
今にも泣き出しそうな顔をした奈央がいた。
あれ……何か々と考えてた俺が馬鹿みたいだな……
最初から言う事なんて決まっていたじゃないか。
「ただいま。」
「――ッ!」
――バフッ
奈央が力強く俺を抱きしめてきた。
「!?」
突然の出來事に驚き戸ったが、
よく耳を傾けると微かだが奈央の泣き聲が聞こえた來た。
奈央は更に力をれて抱きしめてき、
俺はそれに応えるように奈央の事を抱きしめた。
「――ッ!!」
俺が奈央を抱きしめると同時に奈央の泣き聲は大きくなった。
その泣き聲につられて今までオロオロしていた結達も泣き始めた。
――おかえり。
泣き聲で良く聞き取れなかったが確かに奈央が『おかえり』と言った。
・・
數分間後、奈央は泣き止み大分落ち著いた頃、
奈央は俺だけに聞こえるように話始めた。
「泣いてた事誰にも言わないでね。」
「ああ。」
誰にもって、もう結達には知られてるけどな。
「改めておかえり、ソラ。」
「ああ、ただいま。」
それから俺と奈央は離れ、
結達とこれからどうするか話し合った結果、
取り敢えず今までの出來事を話し合う事になった――が、
この場だと勇者達が起きたら面倒だから移することにした。
「ついて來てくれ、良い所がある。」
俺はそう言ってゴリラ達の方へ向かった。
ライラ達から不満オーラが漂っている気がしたが気にしない事にし、
俺はゴリラ達に『事は後で話すから、取り敢えず村に戻ろう。』と伝え、
皆了承してくれたので俺は転移を使いナナリア村に移した。
ナナリア村に転移し、
俺は取り敢えず結達と話す為借りている村長の家に來ていた。
流石に村長の家に全員はりきらないので、
ゴリラとノイを外に置いてきた。
本當ならもう一人位置いて行きたかったが、
スラが擬人化を解き何時ものスライムの狀態に戻ってくれた為、
その必要が無くなった。
家の中にはテーブルを囲むように椅子が3席しか置いていない為、
俺達は今8人+αなので、5人は立っているか床に座る事になる。
結達に座るかどうか聞くと、
奈央とかおるが椅子に座りたいと事なので、
椅子に座るのは奈央、かおる、そして俺とヤミとスラになった。
椅子に座るのは俺だが、
俺の上にヤミが乗り、俺の頭にはスラが乗っている。
ライラは不満そうに俺の後ろで仁王立ちしている。
「さて、まずは――」
「ちょっと待て主人よ、
その前にこいつ等の事を説明してくれないか?」
面倒くせぇ
「こいつ等は俺の親友。」
「……」
「っ!!痛い痛い!」
ライラは無言で後ろから俺の両肩を鷲摑みし、
力をじりじりとれてきた。
強化を使っていれば痛くもくも無いが、
今の俺は何のスキルも掛けていない為竜人ライラの攻撃は耐えきれない。
「わかった、わかった!真面目に説明するからっ!」
「おお、そうか、そうか。流石主人だ。」
こいつ……後で覚えとけよ。
「ふぅ、知っていると思うが、
こいつ等は勇者だ。」
「ああ、知ってる。」
「前にも説明したと思うが俺も一応勇者――いや、勇者にはなれなかった――」
「ちょっとまてえええぇえ!」
「何だよ」
「主人が勇者何て聞いてないぞおおお!」
「あれ?説明してなかったか?」
「初耳だあああ。」
説明した様な気がするが、
気のせいだったか。
それにしても、本當にこいつはどういうキャラなんだ。
「そうか、まっ、そう言う事だ。」
「ふむ……それなら勇者と主人が親友なのも納得できるな。
だが、何故こいつ等以外の勇者は主人を敵だと見ていたんだ?」
「それはこれからわかる。」
・・
「さて、じゃあ、まずは俺から今までの出來事を話そう。」
全部話すと長くなるし面倒だから、
簡単に説明するか。
「まず、俺は王に呼び出され、半殺しにされ亜空間に放り込まれ、
目が覚めたら草原にいて、俺は生きる為にモンスターを狩り始め、
そこで今俺の頭に乗ってるスラと出會い、
スラと森の中を冒険していたら今俺に乗ってるヤミに出會い、
街に行って興味本位で奴隷を見に行ったら俺の後ろにいる
処分寸前の奴隷のライラが居て放っとけなくて購し、
この村に來てさっきのDQNみたいな人と出會い、
仲良くなり、皆でさっきの迷宮に挑んだら外に置いてきたノイと出會い、
外に出たらお前達と出會い今につながる。」
「うわぁ、隨分とざっくりとした説明ですね。」
「そうか?じゃあ、お手本を見せてくれるか?我が友よ。」
「わかりました。私たちは――」
・・
結の説明は凄く丁寧でとても長かった。
途中何度も寢そうになったが寢る寸前に奈央がテーブルの下から
俺の脛に蹴りをれてきたので何とか寢ずにすんだ。
「どうでしたか?」
「わかりやすかったけど、長いな。
俺なりにまとめると、王は俺が生きている最悪の事態を想定して、
俺の事を裏切者に仕立てて、勇者達に俺を処分させようとしたが、
勇者たちは逆にボコボコにされたって事だろ?」
「隨分とザックリまとめましたね……。」
「な、なぁ、ソラ。」
突然、先ほどからソワソワしていたかおるが話しかけてきた。
「何だ?」
「その、お前の上に座ってるヤミちゃんだっけ?しってもいいか?」
「!!」
しまった!こいつはロリコンだった!!
つか、何で俺に聞くんだよ、本人に聞けよ。
「俺に聞くな、ヤミに聞け。」
「ヤミちゃn」
「やだ」
「だそうだ。」
「なぁっ!!……」
かおるのおかげで、場の空気がし明るくなり、
皆ヤミに斷られて落ち込んでるかおるを見て笑っていた。
「んで、お前たちはこれからどうするんだ?」
こいつ等の事だから聞くまでも無い質問だと思うが
、一応聞いてみる事にした。
「そうですね……。」
結達は一ヵ所に集まり何やらヒソヒソと話し、
數分後。
「私たちはソラについて行きます。」
「ふっ、そうか。」
やっぱりな。
「だが、良いのか?
俺についてくるって事は――」
「構いません。」
「そうだぞ、ソラの事を敵と見ていた奴等なんて知らねえ!
それとソラ、何で俺だけ仲間外れにされていたんだ?」
忘れてたなんて言えないし無視だ。
「そうか、何が起きても責任は取らんからな。」
「おい、無視するな!」
「気が觸れている」と王家から追い出された俺は、自説通りに超古代銀河帝國の植民船を発見し大陸最大國家を建國する。 ~今さら帰って來てくれと言っても、もう遅い! 超テクノロジーを駆使した俺の建國史~
ロンバルド王國の第三王子アスルは、自身の研究結果をもとに超古代文明の遺物が『死の大地』にあると主張する……。 しかし、父王たちはそれを「気が觸れている」と一蹴し、そんなに欲しいならばと手切れ金代わりにかの大地を領地として與え、彼を追放してしまう。 だが……アスルは諦めなかった! それから五年……執念で遺物を発見し、そのマスターとなったのである! かつて銀河系を支配していた文明のテクノロジーを駆使し、彼は『死の大地』を緑豊かな土地として蘇らせ、さらには隣國の被差別種族たる獣人たちも受け入れていく……。 後に大陸最大の版図を持つことになる國家が、ここに産聲を上げた!
8 64ニジノタビビト ―虹をつくる記憶喪失の旅人と翡翠の渦に巻き込まれた青年―
第七五六系、恒星シタールタを中心に公転している《惑星メカニカ》。 この星で生まれ育った青年キラはあるとき、《翡翠の渦》という発生原因不明の事故に巻き込まれて知らない星に飛ばされてしまう。 キラは飛ばされてしまった星で、虹をつくりながらある目的のために宇宙を巡る旅しているという記憶喪失のニジノタビビトに出會う。 ニジノタビビトは人が住む星々を巡って、えも言われぬ感情を抱える人々や、大きな思いを抱く人たちの協力のもと感情の具現化を行い、七つのカケラを生成して虹をつくっていた。 しかし、感情の具現化という技術は過去の出來事から禁術のような扱いを受けているものだった。 ニジノタビビトは自分が誰であるのかを知らない。 ニジノタビビトは自分がどうしてカケラを集めて虹をつくっているのかを知らない。 ニジノタビビトは虹をつくる方法と、虹をつくることでしか自分を知れないことだけを知っている。 記憶喪失であるニジノタビビトは名前すら思い出せずに「虹つくること」に関するだけを覚えている。ニジノタビビトはつくった虹を見るたびに何かが分かりそうで、何かの景色が見えそうで、それでも思い出せないもどかしさを抱えたままずっと旅を続けている。 これは一人ぼっちのニジノタビビトが、キラという青年と出會い、共に旅をするお話。 ※カクヨム様でも投稿しております。
8 177勇者と魔王が學園生活を送っている件について
魔王との闘いに勝ちボロボロになった、勇者。 村の人たちに助けられ、同じ年くらいのセイラと出會う。そして、興味本意で學園生活を送ることになり、魔王?と出會うことで色々な感情が生まれてくる。學園に迫る謎の敵を勇者だとバレずに倒し、やり過ごす事が出來るのか? ─ここから、スティフや友達の青春が動き出す。
8 82ヤメロ【完】
他人との不必要な関わりや人混みが苦手ということもあり、俺はアウトドア全般が昔から好きではなかった。 そんな俺の唯一の趣味といえば、自宅でのんびりとホラー映畫を鑑賞すること。 いくら趣味だとはいえ、やはり人が密集する映畫館には行きたくはない。それぐらい、外に出るのが好きではなかったりする。 だが、ある映畫と偶然出會ったことでそんな日常にも変化が訪れた。 その映畫の魅力にすっかりとハマッてしまった俺は、今では新作が出る度に映畫館へと足繁く通っている。 その名も『スナッフフィルム』 一部では、【本當の殺人映像】だなんて噂もある。 そんな噂をされる程に上手く出來たPOV方式のこの映畫は、これまで観てきたホラー映畫の中でも一番臨場感があり、俺に最高の刺激とエンタメを與えてくれるのだ。 そして今日も俺は、『スナッフフィルム』を観る為に映畫館の扉を開くーー。 ↓YouTubeにて、朗読中 https://m.youtube.com/channel/UCWypoBYNIICXZdBmfZHNe6Q/playlists ※ 表紙はフリーアイコンを使用しています 2020年4月27日 執筆完結作品
8 97創造のスキルとともに異世界へ
事故で死んだ江藤雄一は神の元へ。 神がひとつだけ力をくれると言うので、俺は創造の力をもらい異世界へ行った。その先で雄一はスキルを駆使して異世界最強に。
8 130【書籍化決定】前世で両親に愛されなかった俺、転生先で溺愛されましたが実家は沒落貴族でした! ~ハズレと評されたスキル『超器用貧乏』で全てを覆し大賢者と呼ばれるまで~
両親に愛されなかった男、『三門 英雄』 事故により死亡した彼は転生先で『ラース=アーヴィング』として生を受けることになる。 すると今度はなんの運命のいたずらか、両親と兄に溺愛されることに。 ライルの家は貧乏だったが、優しい両親と兄は求めていた家庭の図式そのものであり一家四人は幸せに暮らしていた。 また、授かったスキル『超器用貧乏』は『ハズレ』であると陰口を叩かれていることを知っていたが、両親が気にしなかったのでまあいいかと気楽な毎日を過ごすラース。 ……しかしある時、元々父が領主だったことを知ることになる。 ――調査を重ね、現領主の罠で沒落したのではないかと疑いをもったラースは、両親を領主へ戻すための行動を開始する。 実はとんでもないチートスキルの『超器用貧乏』を使い、様々な難問を解決していくライルがいつしか大賢者と呼ばれるようになるのはもう少し先の話――
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