《勇者になれなかった俺は異世界で》エピローグ
「お疲れさま。」
一瞬そんな聲が何処からか聞こえた気がした。
本當に誰かがそう言ったのかもしれない。
はたまた、幻聴だったのかもしれない。
俺には分からない。
今、自分自がどうなっているかすら分からない。
――死んだ。
俺は死んだ。
これだけは分かる。
じゃあ、死んだのに何故俺は存在している?
分からない。
が妙に軽い。
まるで、から俺と言う魂だけが抜けて空中で
ゆらゆらと浮いているかのようなじだ。
だが、確認しようにも目の前が真っ暗だから確認の仕様が無い。
分からない。
分からない事だらけだ。
「はぁ」
一どうなっているんだ。
さっきまでの痛みは全くと言っていいほどじないし、
それどころか寧ろ元気だ。
聲も出す事だ出來るし
……だが、をかすことは出來ない、
周りの狀況を確認することも出來ない
……ここはアレか?死後の世界ってやつか?
まぁ、そんな事はどうでもいいか。
どうせ俺は死んだんだからな。
「高理ソラ改め、ソラ=バーゼルド15歳――」
いや、16歳か?
この異世界に來てから余り気にしていなかったから良く分からんな。
「恐らく、15歳、貞……」
俺は貞のまま死ぬのか……
せめて、卒業くらいはしたかったな。
いや、卒業する機會は幾らでもあったか。
単に俺の勇気が足りないだけだった……だけだよな。
「はぁ、どうせ死ぬんだったら貞くらい卒業したかったな。」
しくらいわがままを言わせてくれよ。
口に出してもどうせ、聞いてないんだ。
だが、そんな事は無かった。
「――じゃあ、僕が貰おう。ソラ君の貞も魂も。」
「え?――」
何処か聞き覚えがある聲が聞こえてきた。
俺がその言葉の意味を理解する前に目の前が真っ白になり――
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