《勇者になれなかった俺は異世界で》的それとも生的?

「うお、おお?」

普通の家が在った。

木材作りの家だ。

周りを見渡し草木が生い茂っている事から

此処は森の中だろう。

森の中にひっそりと建っている家……だよな。

うん、何もおかしくない。

俺の中ではロリババア=屋敷

ってイメージがったからし驚き。

「どしたのじゃ?」

「いや、し驚いただけ。」

「驚く事かのう?」

普通の家って事もし驚いたけど

突然転移魔法を使われて驚きだったよ。

なくても普通の人間からしたら驚く事だ。」

「そう言うものなのかのう。

まぁ、良い。ほれ、るぞ。」

「うん。」

エキサラについて行き木製の扉を開け、

中にるとそこにはごく普通の風景が広がっていた。

玄関があり、扉があり階段があり……

どうやら裝も全て木材で出來ている様だ。

エキサラについて行き、

玄関に一番近い所の扉を開けると、

そこはリビングだった。

臺所があり、中央には木で出來たテーブルと椅子があり、

床には何かの皮敷いてあり、

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植木鉢には赤の全く見た事の無い花が植えて在ったりして中々お灑落だ。

「ここはリビングじゃ、流石に言わなくても分かるじゃろ?」

「うん。」

「じゃ、次じゃ。」

どうやらエキサラは案してくれるらしい。

正直言ってそこまで大きくない家だから迷う事は無いと思うが。

「ほれ、ここが風呂じゃ――ここがトイレじゃ――ここが――」

と言った調子でサクサクと俺に家の中を案してくれた。

全ての部屋が綺麗に掃除されており、ピカピカとしていて

も中々お灑落なばかりでこだわっている事が伝わってきた。

そして、ある程度案を終えたエキサラは

何やら此方をニヤニヤと見て來て、

「最後は何の部屋だと思うのじゃ?」

突然の質問だな。

最後の部屋ってまだ案する部屋在ったのかよ。

思ったより大きいなこの家。

そうだな……あと案されていない所と言ったら――

「寢室かな。」

「おお!正解じゃ!

ささ、こっちじゃ。」

何が楽しいのか、

エキサラは楽しそうに歩きながら最後の部屋、

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寢室に向った。

「さぁ、此処が寢室じゃ!」

今までに無いほどの高いテンションで扉を開けると、

そこには他の部屋と違い、ベッド以外の家が一切置かれておらず、

何やら寂しいじだ。

部屋の中央には天蓋カーテン付きの大きな純白ベッドが置いてある、

それだけの部屋だった。

「なんか他の部屋と比べて寂しい部屋だな。」

「なんじゃと、この部屋の素晴らしさが分からないのかのう。」

素晴らしさ?

ん~中央に置かれた大きなベッド他には何もない……

素晴らしいのかな?

俺には良く分からんな。

「分からない……な。」

「むう……仕方ないのう、

では、妾がこの部屋の素晴らしさを教えてやろうかのう。」

腰に手を置き、どや顔をし出した。

「おお!」

「何と何とじゃ、この部屋は――」

「――ゴクリンコ」

「今日からソラと妾が寢る部屋じゃ!」

「……ん?」

「ん?とは何じゃ。」

俺とエキサラが寢る部屋……々と言いたいことはあるが、

俺の立場からして文句は言えない。

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寧ろ寢室が在るだけ謝すべきだ。

だけど……今の説明の何処が素晴らしいと言うんだ?

確かに俺からすれば部屋の中で寢れることは素晴らしい事だけど。

「まだ分からぬのか、むう……

もっと分かりやすく説明してやろうかのう。

つまりのう、この部屋は妾がソラを喰う場所じゃ。

ソラの涙とかがのうこの純白のベッドに染み込み――うへへ、何と素晴らしいのじゃ!」

やべえ、良く分からないけど此奴はやばい。

俺の涙が染み込んで、うへへとか……変態だ。

つか、檻の中でも言われたけど喰うってどういう事なのだろうか。

「その……喰うって言うのは的に?」

「生的にじゃ。」

「……初めてだから優しくお願い。」

「うむ、分かっておるがのう、

なにせ生きてる人間は初めてだからのう。」

「そうか、エ――ご主人様も初めて……え?」

あれ?何かおかしくないか?

生きて居る人間は初めてだと?

生きて居る?

まさか――

「ご主人様は、そういう癖の持ち主だったのか?」

「む?」

「ん?」

あれ、かみ合ってないじだ……

「何かお互い勘違いをしているじじゃが、

ここは知らない方が良いのかも知れないのう。」

「……うん」

エキサラの言っていた事が結構気になるけど

真実は知らない方が良いのかもしれないな……

「それよりのう、あまり言わない様にしていたがのう……」

「ん?」

エキサラは何か非常に言い難そうな顔をしながら

此方を見てきた。

「非常に言い難いのじゃが……

お風呂にって來たらどうじゃ?」

「……分かった。」

此処で俺は何故?

など聞きはしない。

何せ俺は結構な日數、なんて洗ってないのだから。

そりゃ、臭いだろうな。

・・・・

エキサラの家の風呂は自然かだ。

別に天風呂とかそういう訳ではない。

ただ、此処の風呂は自然のを利用している様で、

大きな切り株の中にお湯が張っていて風呂になっている。

切り株にはツタなども殘っており、

普通に外にあっても違和が無いじだ。

幅も確りとあって深さも丁度良い。

「ふぃ~」

本當に久しぶりの風呂にり、

俺は幸せな気持ちになっていた。

あぁ~幸せだ……

今までの疲れが一気に消えていく……気がするなー

やばい、ずっと此処に居たい。

「あぁ~」

それにしても俺は恵まれてるな。

奴隷になった時はどうしようかと思っていたが、

何やかんやあって今はこうして風呂にれている。

「幸せだ。」

それにしても、どうしてエキサラは俺の事なんて買ったんだ?

喰うのが目的だったら他の奴でもよかっただろうに。

珍しい魂とか何とか言ってたけど、どういう意味なのか。

それに、何か凄く良い様にしてくれてるし……

服を與えてくれたり、ご飯を與えてくれたり、

風呂にらせてくれたり……

俺は奴隷と言うのが不愉快にじたから

ライラに同じ様な事はしてたけど、

エキサラも俺と同じなのか?

それとも、この世界では當たり前の事なのか、

この世界での奴隷の事全く知らないから何とも言えない。

々と気になることもあるし、

後で話し合ってみるか。

「ソラよ、此処に著替え置いておくからのう。」

エキサラが風呂の扉越しにそう言って來た。

「うん」

著替えか。

また執事服かな……まぁ、良いんだけど。

・・・・

風呂から上がり、著替えを取りに行くと

やはり執事服が綺麗に畳まれて置いてあった。

「さて、」

執事服に著替えた俺は何をすべきか悩んでいた。

取り敢えずエキサラに言われた通りに風呂にはったが、

その後の指示が出されていない。

奴隷と言う立場上、自由にしてて良いのか、

と言う疑問が浮かびどうすべきか悩んでいた。

ん~、迷う程広い家じゃないから

適當に歩いていればエキサラに出會いそうだが……

良いのか……いや、良いよな。

どうせ此処に居たって意味ないし、

さっさとエキサラに出會って何をすべきか聞いた方が良いな。

そう思い、エキサラを探しの旅に出た。

リビング、トイレ、置……

々な部屋に行ったが、エキサラは見つからなかった。

「あー、後は寢室か。」

無意識に避けてたけど、

やっぱりあの部屋か。

エキサラ妙にあの部屋にるとテンション高くなるからな……

危険だな。

そんな事を思いつつ、寢室の前に行き、

恐る恐る扉を開けた。

「おお、やっと上がったのかのう。」

案の定、エキサラは寢室いた。

ベッドの上でゴロンゴロンとしている。

しわ一つなかったシーツがグシャグシャになっていた。

「久しぶりに風呂ってスッキリしたよ。」

「それは良かったのう。」

「所で、ご主人様よ俺はこれから何をすればいいんだ?」

「ん~そうじゃな~。

取り敢えず夜までは自由にしててくれないかのう。」

「わかった。」

夜までね……

何をされるんだか、期待はしてないけど。

じゃあ、折角自由を貰った事だし筋トレするか!

リビングの床に敷いてあった皮の上で腹筋とかしたら痛くなさそうだ。

今まではかたーい床の上でやってたからな。

もうボロボロだよ。

そう考え、俺はリビングに向って筋トレを始めた。

やはり、床がらかいと痛くならなくて良いものだ。

何の皮は知らないが、凄くり心地が良いしらかくて最高だ。

たぶん凄く高いんだろうな。

「エキ――ご主人様よ、この皮って何の魔皮なの?」

皮の上で筋トレをしながら、

臺所で何かを作っているエキサラに質問した。

するとエキサラは臺所からひょこっと顔を出し、

「それは確かのう……獅子の皮のはずじゃ。」

獅子……聞いたことないな。

図鑑にもそんな奴いなかった気がする……

良く分からないな。

でも、獅子って言うからには値段も相當だろう。

「値段は?」

「50萬デリスじゃ。」

「ご……」

おいおい、高すぎだろ。

50萬って……

「簡単に言うとじゃな、ソラが1000人分じゃな。」

「ははは……」

笑えねえ……凄く分かりやすい例えだったけど。

良く皮に50萬も出せるな。

俺だったら武とか買っちゃうかもな。

俺は今50萬の皮の上で筋トレをしてるのか……

何だか500デリスの俺が50萬デリスの上にいるって良いじだ。

毎日此処で筋トレしてやろう。

そんな事を思いながら俺は筋トレを再開した。

「ソラよ、もうしで出來るから座っててくれないかのう。」

再開したのは良いが、直ぐにエキサラによって止められてしまった。

出來るって何がだ?

さっきから臺所で何か作ってるみたいだけど……

時間的に夕飯か?

そんな事を思いつつ、テーブルから椅子を引き、

座りエキサラの事を待った。

「待たせたのう」

そう言ってエキサラはグラスを持ってきた。

グラスの中は何やら真っ赤なっている。

それをテーブルの上に置き、

「ほれ、飲むのじゃ。」

おいおい、まじかよ。

何だよこれ、絶対に飲んじゃいけないやつだろ。

真っ赤っかだぞ。

「これは?」

「んー、それはのう。

栄養剤じゃ、生憎妾は料理が出來ないのでな、

今晩はそれだけで我慢してくれないかのう。」

栄養剤って……

まぁ、これが晩飯って言うなら仕方ないか、

何もないよりはマシだ。

し怖いけど飲むか。

俺はグラスを持ち、まずは匂いを確かめた。

「っ!」

鉄の匂いがする。

あっちで、モンスターを倒したりしてたから良く覚えてる。

これは……

か?」

「!」

エキサラはビクリとを震わせ、

明らかに揺している。

何故そんなに揺するんだ。

別にが栄養剤って言っても驚いたりしないぞ。

生きが健康に良いとか言うしな。

「だ、大丈夫じゃぞ?

む、寧ろ飲んだ方がの為じゃ!

飲むのじゃ!!!」

「何でキレてるんだよ!」

「黙るのじゃ!飲まないと言うなら無理矢理飲ませるのじゃ!」

したエキサラは此方に寄ってきて

グラスを持ち無理矢理飲ませようと近づけてきた。

「待て待て!そんな事しなくても飲むから!

一旦落ち著いてくれ。」

だが、エキサラには俺の聲が屆かず、

グラスを持っていない方の手で口を馬鹿見たいな力で開け、

もう片方の手でグラスの中のを無理矢理流し込んできた。

「ん――!!」

何だよこれ!

不味すぎるし鉄くさい!

やばい、吐きそう。

俺が戻しそうになると、テーブルにグラスを置き、

無理矢理口を閉めさせられ、

強制的にを飲まされた。

「う゛……」

余りの不味さに吐きそうになったが、

此処で吐いたら、また新しいを飲まされる気がして、

頑張って耐える事にした。

「うぇ……酷い……」

今にも吐きそうな俺をエキサラは

一仕事終えたぜ、見たいに手をパンパンとして、

俺の事を見て來ていた。

「全く、抵抗しよって。」

「飲むって言ったのに……うぇ。」

「ソラが悪いのじゃ。」

どうして俺が悪い事になるんだ?

勝手にキレて飲ませてきたのはエキサラじゃないか……

でもこんな事言ったらまたキレられて飲まされそう……黙っておこう。

「……」

「そんなに不味かったかのう?」

「凄く。」

「すまぬな、妾のを飲ませるなんて初めてだったからのう、

味の事など考えておらぬかったのじゃ。」

「そう……え」

おいおい、ちょっと待てよ。

妾のだと?

つまり、エキサラのだと……

「おま――ご主人様のが栄養剤だったのか?」

「あっ……そうじゃ!何か文句があるのかのう!」

「無いです……」

何でキレるんだよ……

怖いな。

「妾のが不味いのは仕方のない事じゃ、

しかしのう、ソラには妾のが必要不可欠なんじゃ。」

緒不安定なエキサラさんはそう言いながら俺の頭をポフポフしてきた。

何で俺でられてるんだ?

本當にエキサラは何を考えているのか分からないな。

恐ろしい。

つか、必要不可欠って

「必要不可欠ってどういう意味?」

「それは今晩のお楽しみじゃ。」

「えぇ……」

やばい、凄く不安だ。

今晩俺は一何をされるのか。

「一何をする気なの。」

「お楽しみじゃ。

まぁ、せいぜい夜まで自由に楽しんでいるといいのじゃ。」

「怖いな……」

かなりの恐怖を抱きつつ、

俺は皮の上に行き筋トレを始めた。

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