《勇者になれなかった俺は異世界で》バレちゃった
ポチのは言っていた通り結界がってあるようで、
汚れが一切付いておらず凄くふわふわしていて気持ちがよい。
當然ながらノミやダニなども一切居ない。
全がの中にゆっくりと飲み込まれていき、
優しい覚に包まれ幸せな気分になれる。
今、ポチは俺の乗せて走っているのだが、
不思議と振があまり伝わってこないのだ。
まるで空中を歩いているかのような程靜かだ。
結構な速さで走っているため周りの景が
ハッキリと確認することが出來ない。
それほどの速さで移しているのにもかかわらず、
風を一切じないのだ。
フェンリルと言う生きは不思議だらけだ。
頭の中に話しかけてきたり
いきなり人間の姿になってみたり、
本當に不思議だ、何時か詳しく調べてみたい。
『そろそろ著くぞ』
流石はフェンリルだ。
あっという間に城の近くまで來たらしい。
こんなに楽な移手段があるって知ったら
もう歩きには戻れないかも……
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そんな事を思っているとポチが止まった。
不思議に思い周りを見渡してみると
目の前には大きなお城が建っていた。
「もう著いたんだ……殘念」
『ん、何か言ったか?』
このモフモフののが味わえなくなってしまうと思うと、
思わず聲に出てしまったが幸いな事に
小聲でボソリと出てしまっただけでポチには聞こえてなかったようだ。
「いや、何でもない。
ここまで送ってくれてありがとな。」
『ソラはまだけないだろう?
中まで送るぞ、家族は城の中にいるのか?』
「家族みたいに優しい方々なら居るよ」
『そうか』
ポチは城の扉の前に行き、
頭をぶつけてノックでもしようとしたのだろうか、
し距離を取り頭を振った――が、
「おかえりーソラ君」
タイミング良くヘリムが城から
扉を開けてくれポチのノックは空ぶった。
流石ヘリムだ。
見計らったようなタイミングで……って絶対見計らってるだろ。
「ただいま」
『ん、これがソラの家族か?
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隨分と神々しいオーラを纏っているな』
ヘリムが神々しいオーラを纏っているだって?
俺にはそんなオーラじないけどな。
「えへへ、ありがとね。君中々良いこと言ってくれるね~」
『ぬ?』
「あれ、ポチの聲聞こえてるの?」
俺の頭の中に話しかけて來ているはずのポチの聲に
恰も普通の様に反応しているヘリムの事を見て俺はし驚いた。
ポチも不思議に思っているようで可らしく首を傾げていた。
「うん、聞こえてるよ。だって、僕神様だよ。
ソラ君が聞こえるもの、見えてるもの、やっているもの、全部分かるのさ」
おい、俺のプライバシーはどうなってるんだ。
まぁ、前々から知っていた事だから今更どうこう言うつもりないけど。
それにしても頭の中に話しかけて來てる言葉まで分かるのか、
流石だな、本當に何度もありだ。
『それは驚いたな。
ソラの家族には神様がいるのか』
「いやいや、家族じゃないからな」
「うん、そうだね。僕とソラ君はそんな安っぽい関係じゃなくてね
もっともっとかたーい絆で結ばれた――」
「おい、変な事言ったら怒るぞ」
「うう、ごめんなさい」
『仲が良いんだな』
そういったポチの聲は何処か寂しげのある聲にも聞こえた。
「まぁな、何時かはポチともこれ位仲良くなりたいものだ」
『っ!……ふっ、面白い事を言うのだな、
例え仲良くなったとしても我とソラでは壽命が違いすぎる』
なるほど、ポチは例え仲の良い友達が出來たとしても
壽命が他の種族とは桁違いだから最終的には獨りになってしまうのか、
なんというか、それは悲しいな。
……って待てよ、それって俺も同じじゃねえか!
いや、でも俺にはエキサラ達がいるか……良かった。
「ははーん、ポチは何も知らないんだな。」
『む、どういう事だ?』
「俺の復活力は知ってるだろ?」
『ああ――ああ!』
ポチは途中で俺の言いたい事がわかったようで、
顔をはっと上げ大きな聲を上げた。
「俺だったらポチとずっと仲良く出來るとおもうんだけどな」
『……』
ポチは暫く無言のままで首をし曲げて、
背中に橫たわっている俺の事をジーと見つめてきた。
俺はこういう時どういった反応をしたら良いのか分からなかった為、
取りあえずニヘラと笑った。
『ふっ、仕方ないな。
しぐらいは仲良くしてやってもいいぞ』
「えっ、本當?」
『ああ』
「やった!!ありがとう!」
これで毎日気軽にモフモフできるぞ!
やったね、ありがとう!
「ねぇ、僕の存在忘れてないよね?」
今までずっと俺とポチの會話を聞いていた
ヘリムが今にも泣き出しそうな聲でそう言ってきた。
「はは、忘れてないさ……」
すっかり忘れてたなんて口が裂けても言えない
「むぅ……」
「ソラよ帰ってきたのかのう……ってなんじゃその生きは」
「「あ」」
階段から降りてきたエキサラがそんな事を言い、
俺とヘリムは顔を見合わせた。
一番バレては行けない人にバレてしまった。
俺とヘリムは思わず顔が引き攣ってしまった。
そんな俺たちとは裏腹にポチは欠をしている。
「むむ、二人ともどうしたのじゃ?」
「え、えーとね……」
どうやって説明をしようかと
ヘリムは俺に目線で助けを求めてきた。
助けを求められても困る、というか一番困ってるのは俺だ。
「ど、どうしようソラ君……」
遂には小聲でそう聞いてきた。
俺もそれに応え、エキサラには屆かない様な小聲で返す。
「本當にどうしたら良いんだろうな……」
「いっそ、本當のこと言っちゃうかい?」
「それは……」
エキサラに真実を言ってしまった時の反応が
頭の中に浮かんだ。
エキサラが怒りポチを殺してしまう可能、
ポチが無事でも俺のは只では済まないだろう。
良くて一日中喰われるか……悪くて三日って所かな。
どのみち真実を言ってしまったら俺のは犠牲となるだろう。
俺のだけで済めば良いのだが……
折角ポチと仲良く出來る様になったのに、ここで失いたくない。
考えろ、どうすれば誰も犠牲にならず解決するのか。
そもそも真実を言ったとしてもエキサラが怒らないという場合もある。
だが、それを試すにはリスクが高すぎる。
『二人ともどうしたんだ?……って、あれはエキサラじゃないか。』
「そうだ、あれは俺のご主人様のエ――って、え?」
さらりとポチがとんでもないことを言い出し、
俺は思わずスルーしそうになった。
『ん?』
「ポチ知ってるのか?」
『ああ、昔我にを提供してくれた事があってな』
「まじかよ……知り合いかよ」
「それはびっくりだね……」
結構近な所に打開策はあった。
ポチとたまたま出會ってエキサラの話をしたら
久しぶりに會いたいとなり――
的な事を言えば納得してくれるだろう
「むぅ、何を二人でこそこそしてるのじゃ、
妾だけ仲間外れかのう……それにその生き――
おろ?よく見るとフェンリルなのじゃ、久しいのう
何じゃ、を求めてまた來たのかの?仕方ない奴じゃ」
俺が誤魔化す必要も無く、
エキサラは何やら一人で解決してしまった。
助かったと言えば助かったのだが、
何だか今まで必死に考えていたのが無駄になり悲しい。
「良かったねソラ君」
「ああ、助かった」
俺たちは一安心しをなでおろした。
「なんじゃと……ソラよ、それは本當かのう?」
「「え」」
そんな安心も束の間、エキサラがそんな事を言い出した。
一なにに付いて聞いているのだろうか、
『むむ、エキサラにソラの事を言ったのだが……
何か不味かったか?』
そんな事を思っていると、
ポチが頭の中にとんでもない事を送ってきた。
お前か犯人、このポチめ。
「ご主人様……ごめん、なさい。」
もうバレてしまったのならば仕方がない。
ここで噓をついても無駄な足掻きというものだ。
俺はそう思い、素直に謝ることにした。
「僕からも謝るから、
今回の事は許してくれないかい?」
「む、許すも何も別に妾は怒ってないのじゃ」
「「え」」
「聞いた限りじゃ、ソラは一人のを救うために
やったことのなのじゃろ?
人助けは良いことなのじゃ。」
あれ、思っていたよりもエキサラが優しい。
どうやら俺は今まで勘違いをしていたようだ。
「なんだ……良かった」
「うん、良かったねー」
再び安心しをなでおろしたが、
「でも、妾ににしていたことは、
ちと許せないかのう……」
嫌な予がしから汗があふれだす
大この後の言葉は予想できる。
「罰として、今晩は寢かせないからのう、
覚悟するのじゃ」
「……」
俺の予想通りの言葉が発せられた。
助かったと思ったがやはりこうなるのだ。
俺は無言のままヘリムの顔を見つめたが、
「えへへ、その……頑張ってね!」
そういってヘリムは逃げるように
どこかへ行ってしまった。
「くそ、薄者の神様め」
取りあえず一段落し、
俺は既にヘリムとエキサラが作ってくれていた
夕食を食べることにした。
此処でポチを帰すのもなんだか気が引けるので
エキサラにポチも一緒に夕飯を食べても良いか許可を取った。
々と聞きたいこともあるらしく快く許可してくれ、
俺はポチの背中に乗ったまま部屋へと向かった。
「ところで、ソラ君」
「ん?」
「その狀態じゃ何も口にできないでしょ?」
「あー、そうだった」
一瞬自分がけないという事を忘れてしまっていた。
ヘリムの言う通りくことが出來なければ
口の中に料理を運ぶことなど到底無理な事だ。
「食べさせてあげるよ~」
ヘリムはポチの上に居る俺のを抱き上げ、
そのまま椅子に座らせてくれた。
に力がらずだらしない座り方になっているが仕方がない。
「ありがとな」
「えへへ~」
ニヘラァと笑いながらヘリムは料理を取りに
廚房へ向かっていった。
『ソラ、我はこの姿の方が良いのか?
それとも人型になった方が良いか?』
ポチがわざわざだらしなく座っている俺の橫に來て
そう尋ねてきた。
「人型になってくれると々と助かる」
『そうか、分かった』
フェンリルの姿だと會話が不便過ぎる。
ヘリムには関係ないだろうが、
俺とエキサラは他人とポチが會話している時に
ポチの聲を聞き取る事が出來ない。
「よいしょ」
人型になったポチは俺の橫の席に座った。
なんの服も纏っていない為だが、
ポチは男でもでも無いため隠す所がなく、
別にのままでもいいのではないかと思ってしまう。
「何じゃ、また知らぬ顔がいるのじゃ」
料理を運んできたエキサラはし驚き
をジロジロと観察しながら料理をテーブルに並べていく。
「我だ」
「なんじゃ、フェンリルかのう」
「フェンリルじゃなくて我にはポチという名がある、
だからポチと呼んでくれ」
「分かったのじゃポチ」
ポチという名を付けたのは俺だが、
正直にいって申し訳なく思っていたが、
気にってくれて何よりだ。
それからヘリムも料理を持ってくる際、
同じような反応をしていた。
料理がテーブルの上に溢れだすほど並び、
俺たちは味しく頂いた。
人に食べさせてもらうのは楽なのだが楽じゃない。
変に張してしまい楽なのだが疲れてしまう。
ポチは味しそうに料理を食べていた。
てっきりしか食べないかと思っていたのだが、
そんな事は無いらしい。
え、社內システム全てワンオペしている私を解雇ですか?【書籍化・コミカライズ】
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8 71召喚チート付きで異世界に飛ばされたので、とりあえず俺を転移させた女神さまを召喚することにしました
MMORPGのつもりで設定したステータスを持って、相馬(そうま) 徹(とおる)は召喚士として異世界に転移した。女神さまから與えられたのは、ただひたすら召喚――つまりガチャを回すことに特化したチートだった。ソーマは召喚チートを駆使し、この世界で成り上がっていく。これは一人の少年が、魔王を倒し勇者に至るまでを描いた物語。※こちらの作品はまったり進行でお送りいたします。 この作品は『小説家になろう』様でも掲載しています。
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