《勇者になれなかった俺は異世界で》目から

翌日、俺は進化した魔眼の能力を確かめるべく

ポチを連れて城の外へ出てきていた。

「よーし、やるぞ!」

『まてまて、何をするつもりなんだ?』

早く能力を確かめたいという気持ちが先行してしまい、

うっかりポチに事を説明する事を忘れていた。

俺としたことがけない……

「ちょっと試したい能力があるからさ、

ポチにはその実験になってもらおうって思ったのさ!」

『ほう?我を実験にするだと?良い度だな』

おっと、言い方を間違ってしまった。

明らかにポチのことを怒らせてしまった様で、

凄い殺気が伝わってくる。

「ごめんごめん、訂正する――よっおぉおおお!?」

『はっははは、もう遅いぞソラ!!』

訂正しようとしたのだが時すでに遅く、

気が付いた時には目の前にはポチの巨大な手が迫っており、

鋭い爪で切り裂かれその勢いのまま吹き飛ばされ巨木にぶつかる。

まさかいきなり攻撃されるとは思っていなかった為、

強化を使っておらずポチの攻撃をもろに當たってしまった。

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『む?』

闘技大會で戦った時はあの程度の攻撃なら吹き飛ぶことも無かった為、

攻撃したポチ本人がし戸っていた。

そんな大ダメージも無かったことかのように治る。

若干巨木にめり込んでいるを起こし強化を発する。

「酷いなぁ、まだ何も準備してなかったのに」

『なんだ、てっきり準備してるから

あんな挑発をしてきたのだと思ったぞ。悪い事をしたな』

「気にするな、俺とポチの仲だろ?」

キラーンと効果音が出そうな程のキメ顔でそう言うと

ポチに鼻で笑われてしまい何とも言えない気持ちになってしまった。

畜生。

「準備出來たぞ!では、ポチよ、正面から來るのだ!」

しっかりと魔眼を発させてからそう宣言する。

俺は早速、強化されているはずの未來予知を使った――が、

全く未來がみえないのだ。

「え、え、」

『どうした?行くぞ!』

まさかの未來予知が使えないと言う予想もしなかった出來事が起き、

う俺を無視してポチは遠慮なく此方に向かって來る。

おいおいおいい!!魔眼さん!?未來予知できないんですが?!

魔眼さんに向かって心の中でそう大聲でぶと、

一瞬だけ目の前に文字がこう映った気がする。

――問題ないです

先ほど同様に前足を振り上げて切り裂かれる寸前――俺は神になった。

ポチの前足が空中で止まっている――いや、凄い遅いスピードで振り下ろされているのだ。

――違います。莫迦ですか?あんな忌まわしい存在になったら私が殺しますよ?

これはソラ様の無き命を削って魔眼の力を最大限まで引き出した効果です。

簡単に言うとソラ様の時間は一時的に凄い事になっているのですよ。

神かと思ったが、どうやらそれは間違いだったようで

魔眼さんが半分脅しながら軽く説明してくれた。

どうやらこれは時間停止にし似たじの能力らしい。

――はい、その通りです。うっすらと線が見えたりしませんか?

魔眼さんにそう言われ良く目を凝らしてみてみると、

確かにうっすらと白い線が見えている。

――それは、相手の攻撃してくる道です。

その道に軽く手をれてみてください。

言われるがままに手をれてみると――

「うおっ!?」

急にポチが早くなった、というよりは俺の時間の進む速さがもとに戻ったのだと思う。

突然な事に思わず驚き後退ろうとしたのだが、

うっすらと見えていた道に置かれていた手が勝手にきだし、

ポチの攻撃を弾き、更には反撃も加えポチの事を吹き飛ばしてしまった。

「すごい……」

――満足していただけた様で嬉しいです。

あと、これは私の趣味なのですが、し目に力をれてみてください

「こうか?」

――ドォオン!

「は?」

『え?』

言われた通りに目に力をれると、突然目の前が見えなくなったと思えば、

何かが目から飛び出し、ポチの橫の地面を破壊した。

――目からビーム。どうです?

どうです?じゃねええ!!要らねぇよ!なんだよこれ!?

目からビーム、子供のころ一度は真似したことはあったが、

実際に自分の目からビームを出してみろ、凄く気持ちが悪いぞ。

涙ならわかるが、ビームだぞ。ビーム。

――まぁ、おまけ程度の能力ですから気にせずに。では私はこれで。

本當に格変わったな!しかもおまけで能力とかつけれたのかよ!

どうせならもうし使いやすい能力にししかったぞ。

『ソラよ……人を辭めたのか?いや、人と言うには多問題があったが、

今の攻撃は完全に――』

「いい、何も言わないでくれ。ポチ、今日はもうやめようか」

ポチの言いたい事はよくわかる。

だが、それ以上は言わないでくれ。

自分で思っていても人に言われるのは酷なものだ。

『……そうだな。まぁ、元気だすんだぞ?』

「おう、ありがとな。もふもふさせてくれれば直ぐに直る」

俺は城の中にり、ポチを抱き枕にしてもふもふを堪能した。

目からビーム。これは恐らく二度と使うことはないだろう。

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