《勇者になれなかった俺は異世界で》軽い骸骨さん

何時間寢ていたのだろうか、気が付けばベットには皆が橫になっており、

気持ちよさそうにスピースピーと寢ている。

朝、串しか食べておらずそこから何も食べずにかなりの時間を寢ていたのだが、

不思議とお腹は空いていなかった。

肝心の恐怖も抜けており、の震えも止まっていた。

寢ていたからというだけではなく、三人のおかげだ。

橫になりながらふと思ったことがある。

それは、神ビィチアに襲われていた際の事だ。

その際にヘリムが來なくとも骸骨さんたちを呼べば助かったのではないかと。

一応あの変態も神なのだから骸骨さんたちだけでは倒すことは出來ないと思うが、

せめて、あの最悪な狀況からは出できたかもしれない。

これは骸骨さんのミスではなく俺自のミスなので、

決して自分以外を責めることは無く、

翌朝、誰も居なくなった寢室で骸骨さんを呼んだ。

「骸骨さん」

『な~んですか?』

骸骨さんを呼ぶと姿は現れなかったが、代わりに軽いじの聲が返ってきた。

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堅苦しい骸骨さんも嫌いでは無いが、こっちの方が気軽に會話が出來て非常に楽だ。

俺自、普段から生意気の為、堅苦しい會話などは非常に苦手なのだ。

「俺が襲われていた事はしってるか?」

『あ、ご主人様がエッチな事をされて涙目になってた事ですよね~

あはっ、知ってます知ってますよ~』

「確かにその通りだけど……」

凄い軽いじでとても良いのだが、しムカつく言い方だ。

「その件で話があるんだが」

『ん~なんですか?』

「今度から俺のが危なくなったら助けてくれないか?」

一度、俺が指示しなくても此方に被害を及ぼした輩を滅ぼしてくれた事はあるのだが、

基本的に骸骨さんたちは指示がないといてはくれない。

『それは~ご主人様の指示が無くても私達で~

勝手に判斷していて良いって事ですか?』

「ああ、その通りだ。頼めるか?」

今回の様に未知の快を與えられてしまうとそれに耐えるだけで必死になってしまい

他の事に頭を回すなど不可能なのだ。

それを解決するには、いつも近くにいてくれる骸骨さんたちが

の判斷で危機を救ってくれれば良いのだ。

『ご主人様がそれをむなら私たちはその通りにきますよ』

主従関係とかではなく、骸骨さんたちの意思を聞きたい。

命令して自分のを護らせるのは何だか違う気がする。

「ん~、それはそれで有り難いんだが、主人の命令だからとかではなくでな――」

『問題ないですぅ私達一人一人の意思ですよ~』

「そうなのか?」

言葉を遮られてしまったが、言いたい事は伝わっている様だ。

だが、この骸骨さんの格上から即答されるとし信用できない。

『はい、そうですよ~私達一人一人の意思。

皆がご主人様の為にきたいと思っていますよ。

信用できないようなら~私達一人一人呼んで聞いてますぅ?』

「え、いや。そこまでしなくて良い。

お前の言葉を信じるよ」

流石に骸骨さん一人一人に聞くとなると丸一日かかってしまうかも知れない。

とても軽い骸骨さんだが、発言一つ一つは骸骨さんたちのものだと言う事は知っているため、

信用することにした。

『あはっ、本當に信じちゃうんですか~?』

「お前な……」

信用しようと思ったとたんにこれだ。

全くこの骸骨さんの格にはいろいろと難がありすぎる。

俺が堅苦しい骸骨さんたちと何度か流が無かったら、

今の骸骨さんの事は確実に信用しなかっただろう。

『冗談ですよ~信用してくれて構いませんよ!

これからはご主人様のに危険が及びそうならば私たちは指示なしにきます』

「あ、ああ。頼む」

突然真面目な口調になった骸骨さんに戸いつつも

取り敢えずこれからはあのような事は起きなくなるだろう。

なくともあの変態神に狙われることは無い為、

骸骨さんの護衛だけで十分助かる。

骸骨さんの聲が消え、俺は朝の支度を済ませて三人の下へと向かう。

「あ、ソラ君!!もう大丈夫なのかい?」

「む、大丈夫なのかのう?」

『問題なさそうだな』

何時も通りに部屋に向かうとテーブルには料理が並んでおり、

既に三人ともそろって座っていた。

俺の姿を確認すると一斉にそう言ってきた。

かなり心配をかけたようで非常に申し訳ない気持ちになる。

「ああ、大丈夫だ。皆昨日はありがとな」

取り敢えず昨日の俺はもういない。

今日からは戦爭に向けて新たに意識をつくりなおさなければいけない。

もしかしたら今日戦爭が起きるかもしれないし、明日かもしれない。

その可能がある以上、何時でも対応できる意識でいないと行けないのだ。

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