ーーー発許可を得ました。それでは今から復讐に抱く憎悪を発します。

シェレールside

柊さんの様子がしおかしいです。

あのビックウルフが倒されてからなんかずっと俯いてます。それに柊さんからし禍々しいオーラすらじます。

正直し怖いです。

殘りの魔たちも柊さんのオーラに怯えて攻撃してこようとはしていません。

と、そこまでずっと俯いていた柊さんの髪のが変わりました。

前までは黒いの髪でしたが今は白の髪に変化しました。

ど、どういうことでしょう！？

柊さんは俯いていた顔を上げました。

そこまでは髪のだけ変わったと思っていたんですが目のも変わっていました。目のが黒から赤くなっているのです。

「ひ、柊さん、大丈夫ですか？」

私は、柊さんにそう聲をかけるとこちらを向いてくれました。

ホッ、意識はあるようで……す？

違う！この人は柊さんじゃありません！

「……あ、あなたはだれですか？」

「ふっ、何を言っているのだ？オレ・・は柊 竜斗だ。」

「ち、違います！あなたは、柊さんなんかじゃありません！柊さんはどうしたのですか！？」

「ちっ！うるさい小娘が。まぁ、いい。今はこの蟲けら共を殺してしまおう。」

そう言って柊さん……いいえ、柊さんのを乗っ取っている何者かが殘りの魔たちの方を向きます。

魔たちは逃げようとしますが偽の柊さんが作った結界が魔達の前に現れ魔達の逃げ場をなくします。

「逃がすとでも思ってるのか？お前らは、痛みと苦しみを味わい悶えながら死ぬのだ。」

偽の柊さんは、ニヤッとしてそう言いました。その仕草はもうまるで本の魔王みたいでした。

もうこの場に偽の柊さんを止めれる人は誰もいないでしょう。

その瞬間、大勢の魔のリーダーをしていたと思われる魔が現れました。

ですが、その魔は偽の柊さんと戦おうとせず偽の柊さんに許しを得ようと膝をつき頭を下げていました。

「ほう、貴様はオレに頭を下げるか。面白い。なら、………まずは見せしめのために貴様を殺すか！」

偽の柊さんがそう言った瞬間、魔は自分の持っていた剣で偽の柊さんのに當てました。

ですが、その剣は偽の柊さんに傷を付けるどころか剣自が折れてしまいました。

「ふんっ、その程度か。」

そう言い放った瞬間、魔のに何本かの細く小さなの棒が突き刺さりました。

その魔は耳が壊れそうなくらいの大きなびをびました。

「うるせぇぞ、この蟲。しは黙れ。」

次は、下から上にの棒が顎をつきししました。

顎を突き刺され聲を出せなくなった魔はただ痛みに苦しむだけです。

次々に現れるの棒は魔の急所を的確に避けて殺すことはせずただ痛みを與えているだけでした。

「も、もぅやめて、やめてください！！」

私は不意にそんなことを言ってしまいました。

「ほう、このオレにやめろと言うか。オレの遊びを邪魔するなら次は貴様を殺すぞ。」

「っ！！」

偽の柊さんは魔へ攻撃を止めずに私の方に1歩前へ來ました。

「ほう、貴様なかなか良い魔力を有しているな。その魔力、貰うとするか。」

偽の柊さんは私に手のひらを向けました。

っ！！

「くっ！きゃァァァァァァ！！！」

わ、私のの中にある魔力が無くなってしまいました。いえ、奪われてしまいました。

「ふふふ、素晴らしい魔力だ！見ろ！この力を！！」

そう言った瞬間、偽の柊さんから魔力が溢れ出しこのダンジョンを揺らしました。

「だ、ダメです。そんなことしたら………」

私の方もダメかもしれません。

から魔力を失ってしまうとをかす力が無くなり意識が飛んでしまいそうになるのです。

で、でも、どうにかして元の柊さんに戻ってもらわないと。

「おおっとすまなかっな、もうお前には飽きたから次のに移るとするか。喜べ、ようやく殺せてもらえるぞ。」

そう言って偽の柊さんは、またの棒を出し魔のにつきしました。

魔は砂と化して消え去った。

「さて、次はどれにするか。」

こ、この狀況をどうにかしないと。

「ま、待ってください！」

「ん？ほぅ、まだたっているだけの力は殘っているのか。魔力を全て奪い盡くしたというのに。それでこのオレを止めた理由はなんだ？」

「柊さんを返してください！」

「ふっ、なんだと思えばそんなくだらんことか。柊 竜斗はもう死んだ！今、このは完全にオレの支配下にあるのだからな！」

そ、そんな……。

だ、ダメダメ！私が諦めたら誰が柊さんを戻せるのですか！

「貴様のせいでオレの遊びの時間が遅くなってしまったじゃないか。その罪、オレのおもちゃとなって償え！」

そう言って偽の柊さんは私に向かって切りかかってきました。

私は、咄嗟に目を瞑って攻撃を待ちました……が全く攻撃が來ません。

私は、ゆっくりと目を開けると目の前には、剣を振りかざす瞬間で止まっている偽の柊さんがいました。

「なっ！か、がう、かねぇ！」

私はこの瞬間思った。これは柊さんの仕業なんだと。

柊さん、良かった。まだちゃんと居てくれてるんですね。

そう思った瞬間、私からさっきまでの恐怖がなくなり目の前にいる偽の柊さんに手をかざしました。

どうにか、柊さんを戻せますように！

「栄なるよ、その者を苦しめる邪悪な気を消したまえ！」

私は、聖霊魔法の解呪の魔法をにある魔力全てを使って放ちました。

なんで私に魔力があるかっですって？

それは、スキルのMP自回復Lv6でなんとかMPがし回復したからです。

「っ！ぐっ！うわぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」

偽の柊さんは、苦しむ様子を見せています。

お願いします！どうか、柊さんを返してください！

偽の柊さんは、2、3分くらいずっと苦しんでしましたがその苦しみから耐えられず意識を失ってしまって今は、地面で寢転がっています。元の姿・・・で。

「うっ！んっ…ん…ふぁあ！」

「っ！起きましたか！？柊さん！」

「痛っ！」

「だ、大丈夫ですか！？」

「わ、悪い、中のあちこちが痛くてな。多分、あの力を使った代償みたいなものだな。」

「そ、そうですか。………うっ！ううぅ！」

「ど、どうしたんだ！？急に泣いて？」

「だって、だって！もう柊さんに會えないんじゃないかって思ったんです！」

「……ごめんな、シェレールさん。大丈夫、俺はここに居るから。」

「ずっと一緒にいてください。」

「ああ、一緒にいるよ。お前が落ち著くまでずっと。」

私は、そのまま柊さんのに寄り添いずっと柊さんの暖かいで涙を零していました。

柊side

俺は、を乗っ取られたあとちゃんと全てをの中から見ていた。

シェレールさんにはすごい大変な目に合わせたことも俺は、知っている。

でも、シェレールさんのおかげで俺の意識は今のに戻すことが出來たからな。

「シェレールさん、ごめんな。あんな辛い思いさせて。それとありがとう。」

「私は、柊さんが戻ってきてくれさえすればなんだったいいんです。私の方こそ戻ってきてださりありがとうございました。」

シェレールさんは、俺のからし顔を上げそうお禮を言ってきた。

ってか、可すぎだろ！

こう、抱きしめてるから必然的に上目遣いだし、しかもさっきまで泣いていたから目がすごいうるうるしたじ出てるし！

「あ、そういえばさっきまでいた魔は、どうなったのですか？」

「ああ、あいつらなら俺が元に戻った時に結界も切れたからその時に逃げていったよ。」

「そうなんですね。……あ、ところでどうして急にを乗っ取られるようなことがあったのですか？」

「ああ、ちょっと稱號にある復讐に抱く憎悪を使ったんだよ。そしたら急にが乗っ取られたんだ。」

「復讐に抱く憎悪ですか？どんな効果があるんですか？」

「えっと……相手に一定以上の憎悪を抱くと発する。発時は、その時のステータスが10倍になる。それと相手の力やスキルを半分奪うことが出來る。(スキルは、ランダム)発後は、急激な痛みにおわれる。っていう効果だ。あれ？別にを乗っ取られるようなことが起きそうな効果じゃないな。」

「………たぶん前に1度その効果を発しなかったことがあるのではないのですか？」

「ん？あ、ああ、あるな。」

「たぶんそれで憎悪が柊さんのに溜まってしまって今回の発時に暴発してしまいを乗っ取られたのでしょう。」

「そうなのか。今度からは気をつけないとな。」

俺がそう言うとシェレールさんは、俺を抱いている腕に力がった。

「ダメです。その力はもう使わないでほしいです。あんな柊さん私、二度と見たくありません。」

……シェレールさんには本當に辛い思いをさせたな。

「分かった。なら、この力は、使わないって約束するよ。」

「はい！約束ですからね！」

「ああ、分かってるよ。あ、それと今日の謝罪とお禮に俺ができることなら何でもしてあげるよ？」

「え！？な、何でもですか！？」

「ああ、なにがいい？」

「………し考えさせて貰えませんか？」

「ああ、別にいいよ。いつでも言ってくれ。」

「はい！」

「結構時間が経ったしそろそろ帰るか？」

「んー、もうしこうしていたいです。」

な、なんだ。なんかシェレールさん、すごい甘えん坊になってるな。

抱きしめてる時もずっと俺のに顔をスリスリさせてたし。

まぁ、いいか。シェレールさん、可いし。

それに、今日はあとしで俺がシェレールさんに怪我をさせるところだったからね。

「じゃあもうしこうしていようか。」

「はい。」

俺たちは、それから數十分間その場でを休めていた。