《クラス転移で俺だけずば抜けチート!?》493話 またね
両星の復興作業を全て終えてとうとう帰宅する日になった。
俺は、帰るとき用に用意してもらった宇宙船の前にいる。
そして、この星に滯在していた期間、ずっとお世話になっていたミラ、ガルド様、瑠璃さん、フリルさん、それにお城に仕えている人。
みんな、俺を見送るためにここに來てくれたようだ。
「わざわざすいません、皆さん仕事もあるでしょうに、見送らせてしまって。」
「何を言っておる。竜斗は、もはや私たちにとってかけがえのない家族みたいなものだ。」
「あら、勝手に私の竜斗を取らないでしいわ。竜斗は、もう前から私の家族よ?」
そう言ってフリルさんとガルド様が睨み合う。
「フリルさん、落ち著いてください。」
「お父様も落ち著いてください。」
だが、すぐに両者の間に瑠璃さんとミラが割り込む。
2人が割り込んでくれたからガルド様もフリルさんもすぐに落ち著いてくれた。
「もう、りゅーくんに會うのも當分後になるかもしれないならそんな喧嘩で貴重な時間を潰さないでください。」
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おお、あの瑠璃さんがフリルさんに結構強く言えるようになってる。瑠璃さんは、ちゃんと約束通り変わり始めてるんだな。
「それもそうね。」
「フリルさん、あれ、渡してください。」
「あっ、そうだったわね。」
フリルさんは、自分が持っていた袋を俺に渡してきた。
「まぁ、そこまで大したものじゃないけどね。竜斗には本當にお世話になったから今用意出來るせめてものお禮よ。」
「ありがとうございます。ありがたくいただきます。」
俺は、フリルさんから袋をけ取り中をちらっと見てみる。
袋の中にはなにやら小さな箱が一つだけっていた。
「あの、これって一なんですか?」
「まぁ、それは開けてからのお楽しみってことで。」
「りゅーくんがきっと喜ぶものだよ。」
フリルさんと瑠璃さんは、笑顔でそう言った。
まぁ、楽しみにしろって言うなら開けるまで楽しみにするしかないか。
「竜斗、こちらも用意してるので貰ってください。」
ミラは、そういうと一人のメイドさんを呼んで何やら豪華そうな箱を俺に差し出してきた。
「これは?」
「いいので貰ってください。」
「………分かった。」
俺は、し躊躇したがフリルさんたちから貰った以上、これを貰わないわけにはいかない。
メイドさんからミラへ。そしてミラから俺へと手渡される。
それは、瑠璃さんたちから貰ったものよりもはるかに重量があるものだった。
「開けてもいいか?」
「はい、構いませんよ。その代わり返すなんて絶対にダメですからね。」
ミラは、一言俺にそう言って箱の開ける許可を出した。
俺は、恐る恐る箱を開けた。
そこには鮮やかにキラキラと輝く寶石が箱いっぱいにっていた。
「ちょっ!?な、なにこれ!?」
「私たちが竜斗にお禮として出せる最低限では今はまだこれしかありません。今度、またこちらへ來た時に追加分を渡すので必ずまた來てくださいね。」
「い、いやいや、これで十分、というか多すぎだって!」
俺は、そう言って箱を閉じてミラに返そうとする。
「私は言いましたよね、返すなんて絶対にダメですからね、と。」
そう言っていたのは確かなので俺は、し躊躇い気味に返すのを諦める。
「先程も言いましたとおり、まだ竜斗への恩は返せたなんて思っておりません。なので、必ずまたこちらへ來てください。今度はシェレールたちもご一緒に。」
「ああ、そうさせてもらうよ。」
「宇宙船の縦は覚えてますか?」
「うん、大丈夫。」
「渡したお弁當はちゃんと持っていますか?」
「ああ、持ってるよ。後でちゃんと食べさせてもらうよ。」
その後も何度もミラに忘れなどないか聞かれた。
そのうちミラの瞳には今にも零れそうな程の涙が溜まっていた。瑠璃さんや後ろにいるメイドさんたちはもう既に泣いている。
「え、えっと……あ、竜斗、シェレールさんたちにもよろしく伝えてくださいね。」
「ああ、ちゃんと伝えるよ。」
「えっと……あとは……」
ミラは、まだ言い殘したことがないか考えるが、どうにも頭が回らないらしい。
俺の言葉で安心させることができるか分からないが何も言わないよりはマシだろう。
「ミラ、安心して。また來るから。また來た時に今日伝えられなかったことを伝えてしい。」
「………そう……ですね………」
ミラは、ずっと溜めていた涙をとうとう零してしまった。
「す、すいません……泣かないって……決めていたんですが………」
ミラは、次々と流れる涙を指で拭っていく。
そんなミラに俺は、自分の持っていたハンカチを渡した。
俺の渡したハンカチでミラは、自分の涙を拭っていく。俺は、それが終わるまで待ってから
「ミラ、俺は君に會えて幸せだったよ。」
と、自分の素直の気持ちを伝えた。
「っ!」
「噓なんかじゃない。俺は、ミラと會ったことで瑠璃さんと再開することが出來たし、俺の力が誰かのために役立てることが出來た。俺は、ずっとこの力の使い道が分からなかったんだ。ミラと出會うまではシェレールやみんなを守るためだけに使っていこうって考えてたんだ。それは今も変わってない。でも、それだけじゃ満たされないものが俺の中にあったんだ。それを教えてくれたきっかけを作ってくれたのはミラ、君だよ。誰かの役に立てて、笑顔に出來た。それができた時、本當に俺は嬉しかったんだ。だから、ミラもみんなも笑って俺と別れを告げてしい。だってこれが最後じゃないんだから。」
俺は、そう言ってニコッとみんなに笑いかけた。
「………竜斗、最後に一つだけいいですか?」
「ん?何?」
「シェレールに謝っておいてください。」
「え?」
俺がミラの言った言葉を理解する前にミラが行に移った。
ミラは、俺の顔に近づき右頬にそっとキスをした。
「っ!」
「竜斗、私はあなたこのことをずっと待っています。」
「………ああ、待っていてくれ。」
俺は、右頬が熱くなるのをじながらもミラの言葉に返答した。
「あまりにも來るのが遅かったら私の方から會いに行っちゃうんですからね。」
「あっ、それ、いいね。その時は私とルリもついて行くわよ。」
ミラの言った言葉にフリルさんが賛同する。隣にいる瑠璃さんもコクコクと頷いている。
「あっちの星じゃまだ宇宙船とかないからそんな頻繁に來られると困るな。そうならないようになるべく早く來るよ。」
「はい、期待してます。」
「………それじゃ、そろそろ行くな。」
「………はい、行ってらっしゃい。」
俺は、みんなに一禮してから宇宙船に乗った。
窓からはみんなが俺に向かって手を振ってくれている。
俺もそれに応えて手を振り返す。
「またな。」
俺は、宇宙船のスイッチを押してシェレールたちのいる星へと帰っていった。
- 連載中123 章
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