《転生貴族の異世界冒険録~自重を知らない神々の使徒~》第十八話 王都散策
お披目會まではまだ日數があるということで、今日は王都の街を散策することにした。
もちろん一人で行かせてもらえるはずもない。
馬車に乗り、サラ、レイネと一緒だ。馬車の者は執事のセバスがしてくれている。
「レイネ、カイン、どこか行きたいとこある?」
サラが聞いてくる。
ちょうどいい。神と話せるか試してみたい。
「教會へ行ってみたいです。王都に無事につきましたし、洗禮をけてからまだ行ってませんので」
「そうね、カインは加護が多いだけにお禮をしておいたほうがいいわね」
「教會に行ったら、その後は洋服を買いにいきたい!」
「そうしましょう。セバス、最初に教會に行ってくれる?」
「承りました、サラ様」
馬車が進んでいく。窓から見える王都の街並みは綺麗だ。王都の人口は二十萬人と言われている。エスフォート王國全てで百萬人位と言われているが、戸籍がそこまでしっかりとできていないこの世界では知る由もない。
二十分ほどで教會に到著した。王都の教會はやはりグラシア領にある教會より大きい。
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馬車を止め教會にる。
口にシスターにお布施を行い、祈る場所へ案される。
禮拝堂の正面には、七の神が飾られている。
中心にいるのは創造神ゼノム様だ。正直似てない、実際に會ったなんてここでは言えないけど。
膝をつき祈りを捧げる。
そしてりが辺りを覆い盡くす。
目が慣れてくると、以前洗禮の時にきた真っ白い世界だった。
テーブルが正面にあり、相変わらず七人の神達が座っていた。
「ご無沙汰しております。王都に來たので、洗禮のお禮を兼ねて教會にお伺いしました。ここに來れるか心配でしたが良かったです」
カインは頭を下げ挨拶をする。
「フォッフォッフォ。やっときたかカインよ。待ちかねたぞ。まぁお主が何をやっていたかは良く見ておったけどな」
「見てたのですか?」
カインは疑問に思い問いかけた。
「うむ。こんなじにな」
テーブルの上にスクリーンが映し出される。そこにはステータスを見て手を床についている姿や、冒険者ギルドでの戦闘、王都に來るまでのオークとの戦闘。極めつけは馬車で両手に花狀態まで。
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「もう!こんなの見ないでくださいっ!」
「基本的に神たちは見守ることしかできんのじゃ。お主の行はなかなか面白くてな、ついみんなで見守ってしまうのじゃよ」
「プライベートなとこは勘弁してくださいよ。まったく」
「まぁそう言うな。今日はグリムとパナムが話があったのじゃ」
まってましたとばかりに技能神グリムが話始めた。
「そうそう。カインよ。こっちの世界に娯楽がなくての。前世での娯楽の一つでもつくってくれんかの」
この世界は娯楽がない。夜ははやく寢るし娯楽で遊ぶとういう概念があまりない。
「娯楽っていっても、知恵を出すくらいしかできませんよ。自分で作ったことないですし」
「それはわかっておる。どこかの商會と組んで作ればいいだろ。最初に作ったものをパナムに納めれば登録される。そうすれば複製されることもあるまい」
この世界でも特許と同じようなものがあるみたいだ。最初に考えたものを商業神パナムに奉納することにより登録される。あとから複製しようとすると罰があるらしい。どのような罰があるか聞こうと思ったが、パナムの笑顔が怖かったためやめておいた。
「わかりました。簡単に作れるリバーシくらいならなんとかなると思います。商會の人と相談してみますね」
「うむ。楽しみにしておるぞ」
グリムもパナムも笑顔で頷く。
「そういえば聞きたいことがあるんです。俺のステータスなんですけど、一般的に見てどうなんですか?」
カインは素直に聞いてみる。
「うむ。すでに人外だな。経験がついていってないが、今でも人類最強だろうな。そのまま亜神にでもなるか?」
「亜神って……」
「神獣や神龍と同類だな、もうかなり近くなっておるがの」
ゼノムは笑っている。
知らない間にそこまで足突っ込んじまった!
「ただ、一人ではできることには、限度があるのはわかっていたほうがいい。無理はするなよ。そろそろ時間じゃな。また來ると良いぞ」
そしてまたりに包まれた。
気が付くと、禮拝堂だった。
七の神像に頭を下げた。
そしてシスターにお禮を言い教會を出た。
「カイン、禮拝終わったの?」
サラが聞いてくる。
「うん。神様たちにお禮を言ってきました。沢山の加護をありがとうございますって」
「次は洋服を見に行きましょう!王都のお店見るの楽しみね」
馬車でし走り、商業街に向かう。
「到著いたしました」
者のセバスが聲をかけてくれた。
馬車から降り店にる。平民の上級クラスあたりの店だった。貴族すぎた店でないのが好が持てる。サラとレイネに連れられてフロアを登ると、そこは専用の売り場だった。
「えっ。ここって専用……」
二人が選んでいる間、待っているのがとてもつらい。
さすがに居心地が悪いので、一度店を出る。
數件隣に雑貨の店があったのでそちらに向かう。
店にろうとしたら、知っている顔があった。いや耳といったほうが正解だ。
久しぶりに見る顔だ。
「おーい! パルマ~!」
お披目會に來てくれていた貓耳娘のパルマだ。
「えっ。あっ。カイン様? なんでこんなとこで」
パルマは慌てたじでアワアワしている。
店の奧から聲がする。
「おーい。パルマ。知り合いでも來たのか?」
店の人が出てきた。パルマの父親のサビノスさんに似てるけどもうちょっと年上だ。
「おっ。パルマの知り合いかい? 可い坊ちゃんだな」
「伯父さん、カイン様貴族様だよっ!」
「えっ!!! これは失禮しました」
禮儀正しく頭を下げてくる。
「カイン様ごめんなさい」
貓耳をシュンとさせパルマが謝ってくる。
んー。可い。
「気にしないでください。一人ですし。普通はわからないですよ。カイン・フォン・シルフォードです。グラシア領主の三男ですし気にしないでください」
「……辺境伯様の……これは大変申し訳ありませんでした」
土下座しそうな勢いで謝ってくる。
「もう気にしてませんから。それよりも店見せてもらってもいいかな?」
「はいっ! どうぞ見てください。あ、申し遅れました。パルマの伯父でタマニスと申します。弟のサビノスがいつもお世話になってます」
「そういえば、パルマはなんで王都に? グラシア領の商會はいいのかな?」
パルマのここにいる理由が気になった。
「今は王都の伯父さんの店で修行しているのです。お父さんが仕れで王都に來た時に一緒にきたんです」
「そうなんだ。ならこれから良く會うことになりそうだね」
「カイン様お披目會終わったらお戻りになるんでは?」
「その予定だったんだけど、陛下から敘爵と屋敷もらったのでそっちに住む予定だよ」
「そうなんですかっ!!!! おめでとうございます」
パルマは目を輝かせている。
「ありがとう。これからよろしくね」
そう言って店の中を見て回る。雑貨がメインで置かれていて、木製の製品などもある。
これなら、さっき神様に言ってたもの作れるかも。
パルマのお父さんもイメージいいから、ここの商會なら安心できるかな。
「パルマ、タマニスさん含めて相談があります。いいかな?」
「実は、娯楽品を作りたいと思っているんです。それで制作と販売をお願いできないかと」
タマニスさんは真面目な商売人の顔になる。
「カイン様、奧へどうぞ。こちらで打ち合わせしましょう」
カインは羊皮紙に容を書いていく。八マス×八マスの絵を書き、三センチ位の両面を白と黒で塗った丸いものを六十四個用意と書いていく。他にも細かいことを書いていった。
「リバーシといいます。まずは試作品を作ってもらいたい。それを商業登録してもらってからは制作と販売を任せたい。どうだろう」
「是非やらせてください。アイデア料のみで制作と販売を任せてもらうとなると売上の二割と納めることになりますがよろしいですか。これは商業神様の契約をする場合の一般的な割合となります。訳は三割が材料費、一割売上稅、運送料二割、當商會の費用二割になります。」
「それで十分です。試作品ができたあとに確認させてください。その時に使い方も教えます。試作品の費用も置いておきますね」
カインは小袋から金貨一枚を置く。
「これでは多すぎますっ!!」
タマニスさんが焦って返してくる。
「これは先行投資と思ってください。試作品が出來て確認したあとは、量産制にってもらいます。そのための資金にしてもらえればいいのです。儲かったら返してくださいね!」
笑顔でカインはそういう。
「わかりました! 是非やらせてください。サラカーン商會として弟のサビノス含め全力でやります」
「出來上がったら、シルフォード邸に連絡していただければお伺いしますので」
そう言って店を出る。
馬車まで行くと、レイネが怒った顔をして店を出てきた。買い袋は沢山あったが。
「もう! カインくんいつの間にかいないし! 洋服見てもらおうかと思ってたのに」
「レイネ姉さまの洋服は家で見たいです。試著じゃわかりませんから。帰ったら見せてください」
カインは笑顔で答える。
「もうっ! 帰ったら楽しみにしててねっ!」
機嫌が治ったレイネはそのまま馬車に乗り込んだ。
やっぱり姉はちょろかった。
まぁ帰ったあとに二時間ほど著せ替えショーに付き合わされたが。
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