《転生貴族の異世界冒険録~自重を知らない神々の使徒~》第八話 知り合い?
「見慣れない服著てるな。……違う國のもんか。――それにしても」
現れた彼らは倒れている襲撃者達の顔を確認していく。
「こいつらって……確かCランクの奴らじゃなかったか?」
「見たことあるな。まぁギルドに連れて行けばわかるだろ?」
「それもそうだな」
彼らはカインを他所に話を始めた。
「……あの、こいつらは? 知っているんですか?」
問いかけるカインに、一人が頷いた。
「確かに見たことはあるな。直接は知らん……。それにしても、Cランク相手に完勝とは、小さい割りにやるのな、お前。えっと……」
「あ、カインです」
「カインだな。こいつら運ぶだろ? それくらい手伝ってやるよ。今日はまともな依頼なかったしな。お前じゃ五人を運べないだろ……その代わり、酒場を奢れよ?」
先ほどまでの不機嫌さが噓の様に、男は笑みを浮かべた。
「あの……名前を聞いても?」
「あ、確かにそうだな。俺はネイルだ。コイツらはリッグ、ジル、ブランだ」
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全員が紹介された時に頷く。
「よし、コイツらギルドに運んだらそのまま酒場だっ! カイン、お前も一人持っていけよ? コイツら相手に楽勝だったら問題ないだろ」
「あっ、はい。確かに……」
「よし、行くぞっ」
剣士の男――ネイルが意識のない一人を擔ぎ、その後、全員が一人ずつ肩に擔いでいく。
カインは、リーダー格だった男の片足を持ち、――そのまま引きずった。
許すつもりもないカインとしては、問題ないとじていた。
「うわっ……痛そうだな」
ネイルは引きずられている襲撃者を見て痛そうな表をするが、気にせずにカインは歩く。
冒険者たちとカイン、肩に背負っている襲撃者に住民の視線がいくが、その後をカインが引きずっている男を見て更に目を見開く。
そんな視線を浴びながらも街中を歩きギルドへと辿り著いた。
ネイル達は特に気にした様子もなく、ズカズカと中へり、空いたスペースに擔いでいた襲撃者を転がした。
転がした男たちを見てギルドの付嬢がすぐにカウンターより出てくる。
「ネイルさんっ!? これは一!? ……しかも、この人たち、バンザさん達じゃないですか!?」
「詳しい事はそこの坊主、――カインに聞けばわかる」
ネイルの言葉にカインに視線が集まった。
付嬢はカインに疑の視線を送り訪ねた。
「君がやったのかな? ちょっと話を聞かせてくれるかな? ネイルさんも出來れば一緒に説明を聞いてしいのですが……」
「面倒だけど仕方ねぇか……。俺が出るからリッグ達は酒場で席取っておいてくれ」
「あぁ、わかった。先にやってるぜ?」
「ったく。仕方ねぇ。早くやっちまおうぜ。とりあえずそいつらぶち込んでおけよ?」
付嬢は奧で係員に伝えると、數人が出てきて転がっている男たちを運んでいく。
とりあえず地下にある留置所で一度預かる事になった。
カイン達は付嬢に連れられて、個室に案された。
カインとネイルが隣同士で座り、対面には付嬢と、あと一人三十代の男が座る。
「まずは自己紹介だな。私はこの街のサブギルドマスターをしている、フォルトと言う。隣に座っているのはカエラだ」
「カエラです。よろしくお願いします」
カインは頷くと自己紹介をする。
「カインです。エスフォート王國の學生で、今回、研修でこの國に來ています」
「Bランクのネイルだ」
全員の自己紹介が終わると、フォルトが口を開く。
「それで、最初から説明してくれるか?」
「はい、実は――――」
この冒険者ギルドを出てから、つけられていて路地にったら襲われたこと。
返り討ちにしたところに、ネイルが現れてギルドまで運ぶのを手伝ってもらったことを説明した。
「――わかった。ネイル、間違っていないか?」
「あぁ、カインの言ったことで合ってる。まぁその前の事は知らないけどな」
「あと、あの襲撃者達は“依頼”だと言っていたんですが……」
カインの言葉に二人の表は固まる。
「――そうか、カエラ。あいつらが誰と繋がっているか調べてもらえるか?」
「わかりました。すぐに調べるようにします」
「うむ、頼む。それにしてもバンザ達は仮にもCランクだ。君一人で返り討ちに出來るほどの実力の持ち主には見えんが……。確か、冒険者登録をしていると言っていたね。カードを提示してもらえるかい?」
その言葉にカインの表は固まった。
確かにギルドカードを出せば実力的に問題ないと、すぐに理解してもらえるだろう。
しかし、隣にネイルもいる。
カインは余りおおっぴらには出したくはなかった。
「……この部屋の中だけにしてもらっていいですか……?」
カインの言葉にフォルトとカエラは不思議そうに首を傾げる。
「基本的に職員は守義務を課している。問題ないはずだ。ネイルよ、お主もそれでいいな?」
「あぁ、わかったよ」
カインはため息を一つ吐き、ギルドカードをテーブルの上に置いた。
そのギルドカードを見て、カイン以外の全員が目を大きく見開いた。
「え、Sランクだとっ!? これは本當かっ!?」
フォルトはなんとか言葉を絞り出すが、カエラとネイルは絶句だった。
「……カイン、マジかよっ!? Sランクだとっ!?」
「私、初めてSランクの冒険者を目の前にしました……」
フォルトはギルドカードをまじまじと確認した後、テーブルに戻す。
「確かにSランクで間違いない。これなら五人を返り討ちにしたのは不思議ではないな。それにしてもバンザ達も馬鹿な事をしたもんだ。知らないとは言え、Sランクを襲うなんて一人でドラゴンに挑むようなモノだしな」
「Sランクは“天災”と同じだと私も聞いた事あります。こんなに見た目可いのに……」
「あっはっはっ。バンザも馬鹿だな。まぁ命があっただけいいか」
その後も今後の対応について話し合い、バンザ達に誰が依頼をしたのかを吐かせるのは、ギルドが責任を持って調べることになった。
カインはお任せして、ネイルと共に個室を後にした。
「カイン、他のやつには一応黙っておく。面倒な事になりそうだからな」
「その方が助かります。々とあるので……」
「その歳でSランクならあるよな……」
二人で酒場に向かうと、リッグ達はすでに飲み始めていた。
「二人とも遅いから先にやってるぞー」
「待たせたな。カインは……流石にその格好じゃ飲めないか」
カインは制服のままであり、飲むわけにもいかない。
果実ジュースを頼んで席に座った。
全員分の飲みが行き屆いたところでネイルが席を立つ。
「まぁ、々あったけど面白い出會いに乾杯!」
「「「「乾杯!」」」」
ジョッキを掲げ、ゴクゴクと流し込んでいく。カインも果実ジュースを味わいながら會話にる。
「そうだ、ネイル。ギルドの方はどうだったんだ?」
「ん? あぁ、それはギルドの方で調べていくことになった。俺らはもう用済みらしい」
「ふーん、そんなもんか」
「あぁ、そんなもんだ」
ネイルはそのままジョッキをあおる。
下手に話して興味を持たれるよりも、何も話さずギルドに丸投げしたと言えば、他のメンバーも納得してもらえるだろう。
カインを含めた五人がテーブルを囲んで話していたが、後ろから急に聲が掛かった。
「あれ? カイン、お前こんなところにいていいのか?」
振り向くと、笑顔のクロードが立っていた。隣にリナがおり、その後ろにはミリーとニーナもいた。
「あ、クロードさん。こんにちは」
カインは気軽に言葉を返すが、一緒にいたネイル達の表に張が走る。
そして四人は立ち上がり、起立したと思ったら勢いよく頭を下げた。
「クロードの兄貴! ご無沙汰してます! それにしてもカインのこと知ってるんですか??」
「あぁ、今回、こいつらの護衛でこの國に來てるんだしな。あと、隣いいか?」
「どうぞどうぞ。今テーブルを寄せますから」
今までの悪態が噓のように四人はテキパキと隣のテーブルをかし、全員が座れるようにした。
その変わりようにカインは驚きの表をするのだった。
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