《転生貴族の異世界冒険録~自重を知らない神々の使徒~》第二話 余計な一言
セトの言葉にカインは驚いた表をする。
リザベートが奴隷として扱われた事、そしてあの場から誰かが連れ去って行方知らずということが問題であった。
そしてリザベートを探し出すために人族國家に戦爭を仕掛ける。
一どれだけの犠牲を払うのか想像もつかない。人族、魔族ともに大きな傷を負うことになる。
それでも戦爭をするというベネストス皇國の決意の表われだった。
しかし魔族もいくつかの魔王を主とする國家の集まりでもある。そう簡単にいくものではない。
セトはカインのことを知っており、もしカインがいるエスフォート王國に戦爭を仕掛けでもしたら、魔族が全滅するのは容易に想像がついていた。
だからこそセトは戦爭へ向いている魔族たちを止めるために畫策していたのだった。
「そうだったのか……セト、ありがとう」
カインは謝の気持ちを伝える。
「それで、カインには一緒に皇國へと同行してもらうように今お願いしているところなのじゃ」
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リザベートの言葉にセトはハッとする。
自分が魔王として治めている國でさえ、上層部は人族との開戦に前向きであった。
しかし、カインが実際に魔族の國へと赴いて、その実力を目の當たりにすれば、戦爭に対して抑止になる。
リザベート、セト、カインの三人が皇國へ赴き、戦爭への抑止を訴えれば確実に止められるはずと。
「それでは私も皇國へと同行いたしましょう。何かあった時、しはお役に立てるかと」
「そうじゃな。セト様にも同行してもらえるのは有難い」
二人の話はどんどん進んでいき、すでにカインが同行することが決定事項のように思えたが、カインも勝手に王國を離れる訳にもいかない。あくまでエスフォート王國の一諸侯に過ぎないからである。
魔族の國へと赴くには國王に事を説明し、許可をもらう必要があった。
「まずは國王へと説明をしてきます。勝手に王國を離れる訳にも行きませんから」
「ならば妾も同行しよう。他國の貴族を同行させるなら尚更妾が出る必要があるじゃろう」
カインは頷くと、一度王國へと飛んで許可をもらうために転移魔法を唱えた。
◇◇◇
國王との謁見の予定はすぐに行われることになった。
急なことと伝え、同行者を二人連れて行くと説明してある。
そして、一度ドリントルへと戻り、リザベートとセトの二人を連れて王都へと転移した。
応接室にはカイン、セト、リザベートが席に座り、その向かいに國王、エリック公爵、マグナ宰相、そしてダイム副騎士団長が國王の後ろに控えていた。
「カイン……もしや、また増やすつもりか……?」
國王はカインと同行してきたリザベートのしさに思わず質問をした。
「……さすがに、そんなことで急で謁見をお願いしたりしません。実は……魔族國家一丸となって人族國家へと宣戦布告が行われる可能があるのです」
「!? な、なんだとっ!?」
カインの言葉に同席している全員が驚きをわにする。
王國上層部なだけあり、魔族國家がある事は重々承知している。表向きは敵対していることになっているが、基本的にはお互いが不干渉としていた。
しかしいきなり人族國家に対して宣戦布告を行うなど信じられるものではない。
「カイン……どういうことが説明してもらおうか……」
「実は……今、隣にいるリザベートですが、僕が學園の研修でイルスティン共和國へと行ったのは覚えてますよね? そこでーー奴隷としていました。そして、闘技場へ殺されそうになっているところを僕が助けたんです」
「それが……なぜ、宣戦布告へとつながるのじゃ……?」
「そこからは妾が話をしよう」
リザベートはそう言葉にすると、人族へ変している魔法を解いた。
五本の角を額から生やし、紅い目をしたへと戻る。
「!? ま、魔族だったのか……」
「そうです。そしてセトも……」
セトも一度頷くと、変を解き立派な角を生やした魔族への姿に戻った。
「妾は、ベネシトス皇國の皇、リザベート・ヴァン・ベネシトス。そして隣にいるのは、魔王セト様」
その自己紹介にマグナ宰相の顔は青ざめる。
「こ、皇様……」
「魔王まで……」
エリック公爵やマグナ宰相は國だけでなく、魔族國家についても知していた。
そして、皇國が魔族にとってどういった國で、皇がどのような立場なのかを。
「ま、まさか、イルスティンは皇様を奴隷にして、闘技場の見世として殺そうと……?」
マグナ宰相の言葉に、カインは無言で頷いた。
「イルスティンの馬鹿タレがっ!! 娘たちへの襲撃だけならまだしも、そのようなことまで……」
國王もさすがに激昂する。
さすがに今回のことは、エスフォート王國一國で済ませる話ではない。
一番最初に狙われるのはイルスティン共和國、そしてその一帯の國にも襲撃されるはずである。
あくまで魔族は人族國家全てと謳っているのだ。エスフォート王國だけが無事であることなどあり得ない。
「カイン、それでどうするつもりなのだ……」
「リザベート皇とセトと一緒に魔族の國へ行こうと思っています。それしか方法はないかと……」
「ここからは私が説明しよう」
セトから現在の魔族國家の現狀が説明を始める。
説明が続けられるにつれ、國王たちの表は引きつっていく。
「――――ということだ」
セトの説明が終わると、國王たちは大きくため息をついた。
すでに魔族國家の各國は開戦に向けて前向きであると知れば誰しもがため息しかでない。
「……思ったんだけど、なんで魔王であるセト殿が一緒に……?」
エリック公爵が疑問をぶつけた。
魔王であるセトがこの場にいること自がおかしいのである。
皇の無事を知っているなら、戦爭自起こらないはずであった。
「それは……僕が聞くために喚んだんです」
カインの言葉にさらにエリックは疑問に思った。
「カインくんとセト殿との関係は前からあると……?」
「えぇ、ちょっとしたことで……」
「もしかして……前に授業で召喚した時の……?」
エリック公爵の言葉にカインは苦笑しながらも頷いた。
「そうだ、私はカイン様の配下でもある」
セトの言葉にカインは顔を引攣らせる。
「……カイン……今の言葉は本當か……? 魔王であるセト殿がカインの配下というか……?」
しかし國王の言葉に返事をしたのはーーセトであった。
「もちろんだ。カイン様はこの世界全てを治めるお方だからな」
ガハハと笑いながら言うセトを見て、カインは諦めの表をして天を見上げたのだった。
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