《転生貴族の異世界冒険録~自重を知らない神々の使徒~》第十七話 カインの正?
呆然とする一同。いきなり現れたユウヤに聲をかけられるまでカインでさえ気づかなかった。
「むっ、何奴っ!?」
とっさに構えるログシアとリザベートだったが、カインだけは頬を緩めた。
「ユウヤさんっ!」
カインの聲で知り合いなのだろうとしだけ警戒を緩めた二人にカインが説明をする。
ドアに寄りかかったユウヤは組んでた腕を解き、軽く手を振った。
「久しぶりだな。アレの反応があったから心配で來てみたらカインがいたから眺めさせてもらったよ」
ユウヤはログシアやリザベートを気にすることもなく、そのまま対面にあるソファーへと座った。
しかし帝國の魔皇帝でもあるログシアも全く相手にされていないことに苛立ちを覚えた。
「カイン殿……この人は誰だ? さすがにここは皇城でも一番厳重な場所である。簡単にってこられては困るのだが……」
ユウヤはしだけログシアを見つめると、頬を緩ませた。
「そうだったな。自己紹介をしておくか。今はユウヤと名乗っている。この世界ならユウヤ・エスフォートと名乗ればいいか? 今は違う世界の創造神をしている。よろしくな」
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ユウヤは気楽に答えるが、その言葉にログシアとリザベートの二人は固まった。
「――カイン殿……一つ聞きたいのだが……『エスフォート』と『創造神』と聞こえたのだが……」
「あー。そうですね。ユウヤさんが300年前に召喚された勇者で、その後にエスフォート王國を興した初代國王です。今はファビニールって世界の創造神をしていると聞きました」
「「…………」」
ログシアでも神は信じられている。表立って信仰をしているわけではないが、國の上層部であれば神は存在していることは知識としてある。
創造神は一つの世界の創造主である。たとえこの世界の創造神でなくとも敬うーーいや、創造神が人の前に現れることなどない。
ましてやこんな気軽に手を振りながら目の前に現れるなど二人にとっては信じられるものではなかった。
ログシアとリザベートの二人は席を勢いよく立ち上がり、床に跪き頭を深々とさげた。
「創造神様とは知らず……ご無禮を。今代の魔皇帝を務めておりますログシアでございます」
「同じく妹のリザベートでございます。お會いできて栄でございます」
二人の対応にカインは思わず苦笑する。
「二人とも、ユウヤさんはそんなこと気にしないと思うけど……」
「カイン……。いや、これが普通の反応だぞ。お前は特別だからな」
確かにカインがユウヤと初めて出會った時は、転移と転生の違いはあるが同じ日本人という親近から、日本人特有の敬語を使っていたが、その程度である。
実際にこの世界の創造神であるゼノムにも軽口を叩くカインにとっては、この世界の同じ人間の方が気を使っていた。
ユウヤに諭され席についた二人であったが、その表は張からか固いままであった。
「では先ほどあったことについて説明をしていくか」
ユウヤは過去にあった出來事を語り始めた。
カインは過去に一度聞いたことのある話。延々と語られる過去の語に二人は食いつくように聞きった。それはカインも同じであり、知らなかった事も多々あった。
「まぁ、話せるのはそんなところかな……」
ユウヤは説明を終えるとソファーにゆっくりと寄り掛かった。
「ありがとうございます。とても為になりました。まさか創造神様にお會いできるだけでもありがたいのに、話まで聞かせていただけるとは……。それにしても――カイン殿とはとても舊知の仲なのですね」
ユウヤとカインの間柄はとても創造神と一般人とは思えない。普通の友達に接するような間柄に首を傾げたくなる。
そしてログシアの中で一つの答えがでた。
「――――もしかして……カイン殿は――神? いや、神の使徒であろうか?」
「…………」
カインは答えを出さない。実際にステータスでは神の使徒とされているし、本人も亜神としてすでに神の領域へとっている。しかし、あくまでのんびりと過ごしたいカインはそれを認めるつもりもなかった。
「あー、カインは特別枠だからな。っていってもこいつはすでに神と同等だな」
「ユウヤさんっ!!」
簡単に話してしまったユウヤに文句を言いたいが、今のカインですら手も足も出ない相手である。
ユウヤの言葉を聞いたログシアがカインに送る視線は期待に満ちていた。
「やはりカイン殿は。いや、これは言わないほうがよろしいですな。改めてお禮を言わせてください。ありがとうございました」
深々と頭を下げるログシアにカインは頬をかく。
「まぁ困ったらカインを頼ればいい。俺も用事は済んだからもう帰るぞ。カイン、たまには家に遊びにこいよ」
「まったく……。そのうち遊びにいきますよ」
ユウヤはその場で立ち上がると、「じゃぁな」と一言だけ殘し、その場から消えた。
三人となった応接室ではやっと張が解けたログシアとリザベートはしだけ冷めた紅茶がっているカップに口をつけを潤す。
「のぉ、カイン。カインは神の使徒なのかの?」
黙っていたリザベートが口を開いた。カインはどう説明していいのかわからなかったが、すでに創造神であるユウヤと舊知の仲だというのもバレてしまっているし、普通の人間の強さではないと知れている。
カインはリザベートに視線を送り無言のまま軽く頷いた。
「ふふ、そうか。そうであったか」
リザベートはの前で腕を組み、笑みを浮かべながら納得したように何度もうなずいている。
「リザ。よかったな。リザの相手は誰も文句はつけられないぞ。私も喜んで認めよう」
「兄様、ありがとうございます」
二人の會話に趣旨がわからず首を傾げたカインだった。
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