《ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&長チート&ハーレムで世界最強の聖剣使いにり上がる語~》3章6話 実戦演習で、の子たちから歓聲を――(3)
咆哮するゴーレム。まるで地鳴りのような音に、普通の生徒なら足がすくみ、膝が震え、前に進めなくなってしまうだろう。
だがロイは違う。彼は一度死んでいるのだ。死という概念に対する恐怖が、一般人よりも鈍い。ゆえに、たかがゴーレムの雄びごとき、足を止める理由にはならない。
「來い、ゴーレム! キミに聞こえているかはわからないけど、エクスカリバーは絶対に折れない! キミの相手はボクだ!」
なんとロイはゴーレムの進行方向に立ち塞がった。衝突まであとほんの5秒やそこら。このままではただの一講義のはずなのに、ロイは重傷を負ってしまうかもしれない。
普通に考えて、上半だけで100kgを超えるゴーレムの突進を真正面から相対するなんてありえない。誰もが、アリスですらロイの正気を疑った。気が弱い子生徒なんかは、本気でロイが死ぬのでは? なんて思考が脳裏をよぎる。
「――――ッッ!」
「 GAA , GOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!! 」
Advertisement
弩々ッッ、轟ッッッ! と、地鳴り、否、火山が噴火する時のような地響きが発生し、ロイのエクスカリバーと、突進してきたゴーレムは激突する。
ゴーレムが繰り出す攻撃は、突進、當たりの衝撃による打撃。
翻ってロイは、ただエクスカリバーを槍のように構えるだけで、激突のその瞬間までこうとしなかった。
結果――、
「またゴーレムにエクスカリバーが刺さった! けど……っ!」
誰かがぶ。
今回は先ほどと違い、斬ろうとして抜けなくなったのではなく、突き刺して抜けなくなったのである。
そう、ロイはゴーレムの突進を利用、エクスカリバーの切っ先をゴーレムに対して向けて待機して、激突の衝撃で『斬撃』ではなく『刺突』が立するようにしたのだ。
しかし、當たり前に考えて、自分の力では決定的なダメージを與えられないから、敵の勢いを利用する、そこまではいい。問題なのは、たかがそれだけで、ゴーレムの突進、勢いは止まらないということ。
所詮、ロイの重は60kg臺後半しかないのだ。
いかにロイが足に力をれて踏ん張ろうにも、足に接している地面ごと抉るような形で、ゴーレムの突進により、ロイは絶的なスピード、勢いで後退してしまう。
だがしかし、
「それこそがボクの作戦!」
ロイは戦いの最中、ずっと自分とゴーレムの位置関係に気を遣っていた。
ロイが後退するその延長線上、ゴーレムが強引に進むその先には、先刻、ロイが分離させたゴーレムのかなくなった下半があった。
このままでは、ロイは突進するゴーレムの上半と、かなくなって障害と化したゴーレムの下半とで、挾まれて、潰されてしまう。
だが、ロイはすでにこの瞬間、自分たちの勝利を確信していた。
「アリス! そこで朽ち果てているゴーレムの下半に、重力増加の魔を! 強い衝撃が襲ってもビクともしないように、ゴーレムの下半を重力で固定してくれ!」
「了解! 星の意志よ、天から地に落ちる黒き引力よ! 墮ちろ、墮ちろ、墮ちろ! れることのできない神によって、その者に足枷を! 【黒より黒い星の力】!」
これでゴーレムの下半は地面に10cmぐらい沈むぐらい、座標を固定された。仮に橫から強い衝撃をけても微だにしないはず。
そして、ついに決著の瞬間が――、
「今だ!」
ロイはエクスカリバーから手を離して、真橫に跳躍する。
ゴーレムの頭にはエクスカリバーが刺さったまま。そのままゴーレムは、急にいなくなったロイに気付いていながらも、勢いが余りすぎて、突進をやめることができない。
そしてついに、頭にエクスカリバーが刺さったまま、ゴーレムの上半は、座標を固定された自らの下半に衝突する。
エクスカリバーの柄頭、ポメルが先にゴーレムの下半に激突し、それなのに上半の方は前進するものだから、どんどんエクスカリバーが、深く、より深く、ゴーレムの頭に突き刺さっていく。
この間、わずか0・5秒。
あまりの衝撃、そしてエクスカリバーのさゆえに、ゴーレムの上半は木っ端微塵に砕け散った。
で、最後にロイが破砕されたゴーレムの殘骸からエクスカリバーを拾って、ついでに羊皮紙も拾って、それの『 אמת 』を『 מת 』に変え、勝敗が決した。
「やったね、アリス」
「まったく、最後の方はヒヤヒヤしたわよ」
ハイタッチする2人。
同時、ロイに憧れていたの子たちが一斉に歓聲を上げる。
もうの子たちはダメだった。憧れや尊敬、興味や好奇心。彼たちはロイに対して、必ずしもを抱いていたわけではない。いや、抱いている者もかなり多數いたが、それだけで100%というわけでもなかった。
しかしこの瞬間、以外の、憧れや尊敬、興味や好奇心、その全てがに変換されたのだ。もうここにいるアリス以外の生徒は、ロイと結婚することしか考えていない。一部、數人のの子に至っては、ロイとの赤ちゃんを授かりたいとまで夢見ているじだ。
「ロイ・グロー・リィ・テイル・フェイト・ヴィ・レイク。並びに、アリス・エルフ・ル・ドーラ・オーセンティックシンフォニー。しいいか?」
「「はい」」
ふいに講師が聲をかけてきたので、2人は背筋をばして応じる。
「君たち、すごいな」
「はい?」「えっ?」
「この講義の初回でゴーレムを倒したの、君たちが初めてだぞ?」
「「そうなんですか!?」」
ロイとアリスの聲が重なる。
「いや、私もしイジワルしてみようと思ったが、まさか倒されるとは思わなかった」
「は、はぁ……」「あ、ありがとうございま、す?」
「ところでロイ・グロー・リィ・テイル・フェイト・ヴィ・レイク」
「今度はなんでしょうか?」
「君は今、エクスカリバーの本來のスキルを使っていなかったね?」
「「「「「――――ッッ」」」」」
講師の言葉に、ここに集まった生徒全員が驚愕する。
「私も詳しく知らないのだが、エクスカリバーの本來のスキル、ぜひとも見てみたかったものだ」
「私もよ! ロイのケチ!」
講師、次にアリスが言うも、ロイは曖昧に笑って誤魔化して――、
「今はまだです」
この時、ロイは自分のことを建のからこっそり見ている、金髪のの子に気付かなかった。
【電子書籍化決定】生まれ変わった女騎士は、せっかくなので前世の國に滯在してみた~縁のある人たちとの再會を懐かしんでいたら、最後に元ご主人様に捕まりました
セリーヌは主である第三王子殿下を守るために魔物と戦い、同僚たちと共に命を落とす。 他國でスーザンとして生まれ変わった彼女は、十八年後、任務で前世の國を訪れる機會を得る。 健在だった兄や成長した元同僚の息子との再會を懐かしんでいたスーザンは、その後が気になっていた主と、自分の正體を隠して対面することになるが… 生まれ変わった女騎士が休暇を利用して前世の國に滯在し、家族や知人のその後の様子をこっそり窺っていたら、成長し大人の男性になっていた元ご主人様にいつの間にか捕獲されていたという話。 プロローグのみシリアスです。戀愛パートは後半に。 ※感想・誤字報告、ありがとうございます! ※3/7番外編を追加しました。 ※電子書籍化が決まりました。皆様の応援のおかげです。ありがとうございました。
8 54【書籍化・コミカライズ】愛さないといわれましても~元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる
「君を愛することはないだろう」 政略結婚の初夜、生真面目軍人ジェラルドにそう言い渡された伯爵令嬢アビゲイル。 前世は魔王のアビゲイルだが、魔王とはいえ食生活は貧しかった。 憧れの人間に転生して、これで豊かな食生活がと期待するも、継母と義姉は餓死ギリギリを狙って攻めてくる。 虐げられた生活を送っていた彼女にとって、政略とはいえこの結婚はそんな生活から脫出するための希望だった。 だからせめて、せめてこれだけは確認させてほしい。 「……ごはんは欲しいです」 黒髪青目でいかつい系の軍人旦那様は、ひもじい子には意外と優しかった。庇護欲にあふれた使用人にも大切にされ、アビゲイルの美味しい食生活がはじまる。
8 136異世界から日本に帰ってきたけど、やっぱりダンジョンに入りたい! えっ、18歳未満は禁止だって? だったらひとまずは、魔法學院に通ってパーティーメンバーを育成しようか
異世界から帰ってきた楢崎聡史と桜の雙子は、胸躍る冒険の日々を忘れられなくて、日本に発生したダンジョンに入場しようとする。だが〔18歳未満入場禁止〕という法律の前に、二人の希望は潰えてしまった。そこに救いの手を差し伸べたのは、魔法學院の學院長。二人の能力に気が付いて、即戦力としてダンジョンの攻略をさせようと、學院への編入を勧める。ダンジョンに入る権利を手に入れようと試験を受ける二人…… だが彼らの想像以上に、日本の魔法はレベルが低かった。異世界帰りの高いレベルと數多くのスキル、そして多種多様な魔法を生かして、學院生活を送りながらダンジョンを攻略する雙子の活躍に、次第に注目が集まっていく。 肩の力を抜いて読める內容です。感想等お寄せいただけると、とても嬉しいです!
8 193「気が觸れている」と王家から追い出された俺は、自説通りに超古代銀河帝國の植民船を発見し大陸最大國家を建國する。 ~今さら帰って來てくれと言っても、もう遅い! 超テクノロジーを駆使した俺の建國史~
ロンバルド王國の第三王子アスルは、自身の研究結果をもとに超古代文明の遺物が『死の大地』にあると主張する……。 しかし、父王たちはそれを「気が觸れている」と一蹴し、そんなに欲しいならばと手切れ金代わりにかの大地を領地として與え、彼を追放してしまう。 だが……アスルは諦めなかった! それから五年……執念で遺物を発見し、そのマスターとなったのである! かつて銀河系を支配していた文明のテクノロジーを駆使し、彼は『死の大地』を緑豊かな土地として蘇らせ、さらには隣國の被差別種族たる獣人たちも受け入れていく……。 後に大陸最大の版図を持つことになる國家が、ここに産聲を上げた!
8 64世界最強が転生時にさらに強くなったそうです
世界最強と言われた男 鳴神 真 は急な落雷で死んでしまった。だが、真は女神ラフィエルに世界最強の強さを買われ異世界転生という第二の人生を真に與えた。この話は、もともと世界最強の強さを持っていた男が転生時にさらなるチート能力をもらい異世界で自重もせず暴れまくる話です。今回が初めてなので楽しんでもらえるか分かりませんが読んでみてください。 Twitterのアカウントを書いておくので是非登録してください。 @naer_doragon 「クラス転移で俺だけずば抜けチート!?」も連載しています。よければそちらも読んでみてください。
8 131現代知識で異世界無雙したかったよ……
神様の間違いで殺された主人公が女に転生して異世界で暮らしていくほのぼのファンタジー たまに戦闘あり、百合ありでやっていきます! ちょっとだけシリアスもあるよ 第1部:1章〜8章 第2部:9章〜15章 第3部:16章〜最新話まで
8 171