ノーパンだった。

「きゃああああああああああ！」

ロイとイヴとマリアの３人は寄宿舎に戻ると、いったん、それぞれの部屋に戻った。

しかし、ロイがトイレをしようと部屋を出ると、階段から、１人のの子が落ちてくる。

恐らく足をらしたのだろう。

「ど、どいてぇ！」

「えっ、ちょ……っ」

寶石を糸にしたような、この世のものとは思えないほどしく、そして川を流れる水のようにさらさらで、絡まることを知らない、ブロンドのロングストレート。

二重でパッチリしていて、常にうるうるしているような、くるしく、稚く、あどけない、そんなつぶらで大きい黒の瞳。

そしてその黒い寶石のような瞳を際立たせるかのように、初雪のように白い。

長は１５０ｃｍをし超えるぐらい、なくとも１５５ｃｍは絶対にない。

だというのに、の子の象徴であるの膨らみは、たわわに満に服を側から押し上げているではないか。自分のは年頃のの子らしく健全に発育している、ということを誤魔化せないレベルで、下手したらマリアよりも大きかった。

からはミルクのような甘い匂いがして頭がクラクラする。

最後に――、

――パンツを穿いていなかったからこそ見えた、純潔の乙の花の楽園。

「うぐぅ！？」

「ぐへ！」

可らしい聲をあげる。

一方で、けない聲をあげるロイ。

の階段からの落下地點にロイがいたので、あろうことか、２人は激突して廊下に音を立てて倒れてしまう。

しかも、ロイの顔面に、の子がノーパンのまま花園を押し當てる形で突っ込む。

これでは顔面騎乗位だ。

「すみません、すみません、すみません、すみません！」

「い、いえいえ……怪我がないようならなによりです……」

すると、金髪のは立ち上がるも、太ももを切なそうにスリスリさせながら、頬を紅させて、ハァハァ、と、荒い息を吐いた。

「あれ？　どこかお怪我でもしましたか？」

「重ね重ねすみません！　お、おトイレ……を、その……我慢、していて……」

「っっ、し、失禮しました！　どうぞ行ってください！」

「あぅ～、お詫びをしたいので、申し訳ないですがそこで待っていてくださいぃ！」

そして３分後。

唐突という言葉では足りないぐらい、想像を絶する展開を終えたロイは、なぜか先ほどのの子の部屋のベッドに寢かされていた。

當然と言えば當然だが、ベッドはの子が毎晩使っているはずのなので、彼の殘り香がする。

「癒せ、癒せ、癒せ。唱えるたびに祈りは強く、祈るたびに、は優しく。【優しいサンフテスリヒツ】」

の子が癒しの魔でロイの頭を癒す。

トイレを済ましたの子は、ロイが自分のせいで床に後頭部をぶつけたとわかっていたので、自室に呼び出して癒しの魔をかけてあげたのだ。

「はい、これで大丈夫のはずだよっ」

「うん、そうらしいね、ありがと」

ヒーリングが終わったので、ロイはの子と並んでベッドに座る。

「えっ、と、キミは――」

「あっ、自己紹介がまだだったね。シィは、シーリーン・ピュアフーリー・ラ・ヴ・ハートって言います♪　魔師學部ヒーラー學科のシスターです。気軽に、シィ、って呼んでください！」

「ボクは――」

「ロイ・グロー・リィ・テイル・フェイト・ヴィ・レイクくんだよね？」

「知っているの？」

「あはっ、有名人だもん」

屈託のない笑顔でシーリーンは応じる。

「ところで、１ついい？」

「ぅん？　なにかなぁ？」

「非常に訊きづらいんだけど、どうしてさっき、……、その……パンツ穿いて、なかったの？」

間違いなくの子に訊くようなことではなかった。

しかし同時に、好奇心を抑えられるようなものでもない。

パンツを穿いていないの子が階段から落ちてきたら、普通、どんなに基づくものであれ、事を訊くだろう。

「その、シィって……あんまり學院には行ってないんだけど、このままじゃダメって思って……、今日は頑張って學院に行ったんだけどね？」

「うん」

「シィのことをイジメているの子たちに捕まっちゃって、パンツをがされちゃったんだ。あ、あはは……」

その瞬間、ロイは罪悪に駆られる。