《ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&長チート&ハーレムで世界最強の聖剣使いにり上がる語~》1章2話 2人きりの自室で、會議を――(2)
「じゃあ、ボクので申し訳ないですけど、機と椅子、筆記用を使ってください。アリスはボクの筆跡を知っていますし、アリシアさんの筆跡も知っていますよね?」
「ええ、そのはずです」
「なら代筆することもできませんし、恐ですが、お願いします」
「はい。むしろ、こちらこそ手渡しに関して、よろしくお願いします」
言うと、アリシアはロイの椅子に座って、機に向き合った。
今はの姿なので、微妙に足が床に付かず、プラプラしている。
「そういえば、ずっと忘れていたことがあったんです」
「? それは?」
ロイはアリシアの隣に立つ。そして語りかけた。
アリシアはそれに、手紙を書きながら応える。
「2ヶ月も前のことなので、しかも1回しか鱗片を見せなかったので記憶が薄かったんですけど、アリスは、アリシアさんのことをボクに尋ねたんです」
「――――」
「アリシアという、知らない? って」
「そう、ですか」
「今までの話を聞いて、長年會っていないことと、その理由はだいたい察しました。けど、最後に會った時、どんな別れ方をしたんですか?」
ふいに、アリシアのペン先が止まる。
しかしすぐにペンを再度走らせ始めて、ロイに応えた。
「最後に會ったのは、私が特務十二星座部隊の一員になった時のパーティーです」
「――――」
「多くを語ることは、今の私に許されていませんが、プライベートなことに重點を置いて語るなら、アリスはきっと、私に憧れているんでしょう」
「それは、アリシアさんはウソ偽りなく、自他共に認める王國最強の魔師ですし」
例えば、ロイだって聖剣使いでゴスペルホルダーなのだ。周りからの憧れも集中する。
妹であるイヴは兄に憧れているし、姉であるマリアも弟を誇りにじている。
2人がロイに抱くと似たようなを、アリスはアリシアに向けているのだろう。
さらに、それを參考にせずとも、ロイだってアリシアの強さを羨ましいと自覚しているから、アリスの気持ちも多は想像できる。無論、アリスの本當の気持ちは、ロイの想像以上なのだろうが。
「アリスはよくも悪くも努力家なの子、何事にも一生懸命なエルフです。だからこそ、私がお父様との約束を守ったのに、アリスは努力しても努力しても、結婚を白紙にする約束が守れなくて、行き詰った時、私に訊いたのでしょう」
「訊いた?」
「最後に會ったパーティーで、訊かれたのです。どうすればお姉様みたいになれますか、と」
「それに、なんて答えたんですか?」
瞬間、アリシアは自的に微笑んだ。
しかしロイの方に視線はやらず、顔は機の上の手紙を向いたまま。
「答えられませんでした。自慢に聞こえるでしょうが、しかし、厳然たる事実として、私は私のように天才になる方法がわからなかったのです」
「……っ」
「ロイさん。あなただって、どうすればロイ・グロー・リィ・テイル・フェイト・ヴィ・レイクになれますか? って訊かれても、困るのではありませんか?」
「はい……」
「それっきりですね。ケンカ別れしたわけでもありませんが、ある意味、それよりもタチが悪いじで、お互いにモヤモヤでギクシャクした気まずい雰囲気を殘したまま、もう會っていません」
「そう、ですか」
「正直、私という姉がいるのに、挫けることなく、不貞腐れることなく、逆にどうすれば私みたいになれるか、なんて質問してくるアリスは、向上心において、きっと私以上でしょう」
「――――」
「だからこそ、努力を重ねているのにお父様との約束を守れない自分に、けなさをじている可能もあります」
「――――」
「きっとアリスは結婚することになったら、最終的に、自分の努力不足を責めるでしょう。もう充分に努力しているのに。アリスはなにも、悪くないのに。そして、自分がダメだからこうなった、と、いつかは間違いなく結婚した事実をけれます」
「アリシアさん……」
「これで私がいなければよかったのですが、私がいた分、アリスは実際に約束を守った実例が近にいるのに、私にはできなかった、と、なおさら、より強く、事実をけれてしまう。諦めが付いてしまう」
「そんなことは……」
否定しようとするロイ。しかし、否定できなかった。言葉が続かなかった。
なぜなら、アリシアが言っていることは、きっと、的をているから。
「ロイさん、不甲斐ない私を許してください」
「――――」
「不甲斐ない姉の代わりに、妹を、アリスを、よろしくお願いいたします」
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