《ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&長チート&ハーレムで世界最強の聖剣使いにり上がる語~》3章12話 閑話休題のコメディ(1)
と、いうわけで、ロイのシャノンとしての日常が始まった。
座學でも実技でも優秀の一言で、相手の別も爵位も問わずコミュニケーションだって完璧。まさに模範的な優等生である。
そして4時間目の講義が終わり、次は晝休みというタイミングでのことだった。
ロイの席に3人のの子が近寄ってくる。
紅い瞳に麗しい金の長髪、長は高めでも大きめ、ウエストも細くて腳も長い、泣き黒子が印象的なスタイル抜群のリーダー格。
亜麻で、全的にフワフワもふもふしているセミロングの髪と狼の耳、低長で、リーダー格のの子よりも巨のぽわぽわ系子。
全的にパーマがかかっている栗をあえてばし、この世界では珍しいくしゃくしゃ系ロングヘアーを維持している、も子供のように薄くて長も一番低い、背びしたい系ウサ耳子。
このコンタクトは々予想外ではあったが、ロイの予習は完璧だった。
3人の名前、親の爵位、戦闘の実力、趣味、好きなモノ、苦手なモノ、そして殺害の対象ではないことをすでに頭に叩き込んでいる。
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「シャノンさん♪ お晝休み、お時間ありますか?」
「もしよろしければ~、一緒にランチでもいかがでしょう?」
リーダー格のが淑やかに微笑みながら、並びに上と下のの隙間から白い牙を覗かせながらロイに問う。
続いて、狼の耳を持つがそれの補足質問をしてみせた。
「ホントですか? ありがとうございます♪ お邪魔ではなければ、ぜひぜひっ」
「ちなみに復學して間もないですけど……わたくしたちの名前とかは――」
ウサ耳をペタン、と、しょぼつかせて、微妙に不安そうな上目遣いを披する栗の。
翻り、ロイはキチンと貴族の報、教養を持っているものの、あくまで庶民であり、彼らに対して々気後れしているシャノンを演じきって応えてみせた。
「――吸鬼の一族、伯爵家のメリッサ・グランツ・フォン・クリーク様。人狼の男爵家のツェツィーリア・シュネー・フォン・シュティレ様。同じく男爵家、ラビットシーの一門、アメリア・アーベント・フォン・リンデンバオム様、ですよね? えっと、間違いなどは……」
「はいっ、大丈夫です! あっていますよ? わたくしがメリッサで」
「わたくしがツェツィーリアになりま~す」
「あっ、わたしのことは稱で、アミーを呼んでくださって結構ですっ」
「そんなっ、同級生といえども、わたしは庶民ですので! し、に余る栄すぎる気も……」
「お気になさらないでください! わたくしのことも、メリーと呼んでくださいね?」
「はいっ、わたくしのこともぜひぜひ~、発音を砕いてチェリーと」
「むしろ、わたくしたちが仲良くしたいのにそれを斷る方が、し無禮なのでは? ねー?」
「「ねー?」」
「ふふっ、でしたら、お言葉に甘えさせていただきますね? メリー、チェリー、アミー?」
ロイは鞄を手に席を立つ。
次いで、メリッサたちと一緒に講義室を出て移を開始した。
「ちなみに、どちらでランチを?」
「今日は晴れていて、気溫もそこまで高くないので、空中庭園を予定しておりました」
メリッサが言うと、ちょうどそのタイミングで階段に辿り著いた。
4人で階段を上り、そして常に解放されている屋上へ。
そこには確かに庭園、それこそ貴族の屋敷の中庭にも引けを取らないそれが広がっていた。噴水が口の時點でも4つは見えて、水路もきちんと完備されており、果ては彫像だって1や2と言わず、一目見ただけでは瞬時には數えきれないほどあるではないか。
あのロイでさえ一瞬では判斷できなかったが、彼の前世と比較するなら、ロマネスクアーチと似ている骨子を使ってまでガーデニングしているのだろう。
4人並んで歩いてもゆとりがあるぐらい、レンガで舗裝されているローズアーチを潛って進むと、そこには5段ほどの階段と、植でできた日、パーゴラが見えてきた。
パーゴラの下には白で統一されたテーブルとチェアがある。
とりあえず、ロイは3人を先に行かせて、自分は下座に著くことに。
「素敵なお庭ですね。エリア20の一等地に、噴水や、水路まであって……まるで、わたしには到底屆かない世界に迷い込んでしまったようです」
厳にはウソではなかった。
前世にはさらに緻でしい庭園があったし、前世のそれを出さずとも、星下せいか王禮宮おうれいきゅう城じょうの中庭の方がかなり綺麗である。が、『エリア20の一等地』という前置きがある以上、『わたしには到底屆かない世界に迷い込んでしまった』という想はウソではなくなる。トドメに『まるで~~ようです』という比喩表現を使っているので、ウソを見破る魔に対するシンプルテクニックは完璧だった。
とはいえ、比較対象が間違っているだけで、この空中庭園もかなり瀟灑《しょうしゃ》である。
見方を変えれば、星下王禮宮城の中庭よりコンパクトな分、ロイが好きなのはそちらだが、どこか近寄りやすいのはこちらだった。
「では、ランチタイムにしましょうか」
「ですね」「おー」
メリッサが言うと、ツェツィーリアとアメリアがそれに続く。
重要なことではなかったので、かなり曖昧ではあるものの、ロイの記憶が正しければ、この3人は昨日、Aランクの學生食堂で食事していたはずなのに。
(これはアレなのかな? あなたにあわせて、今日はわざわざお弁當を用意しました、という牽制なのかな? 食事中に、それとなくなにか取引じみたことを言われるとか……。やむを得ない! 先手を打とう)
戦闘時だとなぜかアドリブ戦が多いだけで、普段はそこそこ慎重なのが災いしたようだ。
明らかにロイは考え過ぎている。
「そういえば、昨日はみなさん、Aの學生食堂で過ごされていましたよね?」
「わっ、よく見ていらっしゃいましたね」
「クラスメイトの爵位なら覚えていますけど、そこまでは覚えられませんし~」
「記憶力と観察力が優れているほど、貴族として生き抜きやすいですが――本當に、シャノンさんが貴族ではないのが悔しいです」
(し、しらばっくれている、のかな?)
そんなわけがなかった。
アメリアの言うとおり、貴族の家に生まれたからには記憶力と観察力は非常に重要になってくるが、誰がどの食堂を利用したかなんて、流石にそこまでいくと、記憶している方が変人だった。
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