《ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&長チート&ハーレムで世界最強の聖剣使いにり上がる語~》3章27話 無雙舞臺のオーヴァーチュア(1)

そして1週間後――、

ロイとマリアは2人並んで軍立第35騎士及び魔師育學院に向かっていた。

無論、ロイはシャノン・ヴォルフガング・シュティルナーとして裝した上で。

マリアの方も、いつもは下ろしているロングヘアーをポニーテールにして、學院の制服を著た上で。

「あっ、シャノンさん、おはようございます」

「はいっ、おはようございます、ルークくん♪」

レナードにアスカロンで首をし斬ってもらい、ロイの聲に違和を持たれる可能は極限まで低くなっている。

おかげで學院がある日は毎日、念には念をれてチョーカーを著けなければならないのだが。

「シャノンちゃん、こちらの方は?」

「同じクラスのルーク・ノルトヴェスト・アハトドライノインくんです」

知らないふりをしてマリアはロイに訊く。

そして彼の方もそれにあわせて、その様子をルークに印象付けるように見せ付けた。

「そうでしたか。初めまして、ルークさん。わたし、シャノンの親戚のマリーと言います」

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「は、初め……、まして……。ルーク・ノルトヴェスト・アハトドライノイン、です……」

自信なさげにルークはなんとか自己紹介してみせる。

この數日、彼と分を気にせず親しげに接することによって、ロイはシャノンとして、その心を開くことに功した。

が、だからといってルークが貧困層から出できたわけではない。

彼にはいまだ、下級國民としての意識が付いており、初対面の相手には、どうしても警戒心を強めてしまうらしい。

「では、シャノンちゃん、また放課後に、図書館で。あっ、第1図書館でよかったんですよね?」

「えぇ、第1図書館で。またね、マリー」

言うと、マリアは2人を置いて先に學院に向かってしまった。

「えっと……、し勘違いされちゃいましたね、ルークくん」

「すみません……、僕のような貧民と……」

「ダメですよ、ルークくん。相手によって態度を変えるのは、人として當然です。だからこそわたしに、僕のような貧民と、なんて自しては」

「う、うん……、ありがとう」

「それじゃあ、行きましょうか?」

「そうだね、萬が一、遅刻したらマズイし」

2人並んで通學路を歩く。

「マリーさんって、例の難民になっていた、っていう……」

「いえ、その親戚とは違う筋の親戚です。マリーはもとからここに住んでいましたよ。わたしとは別の理由で、々休學していましたが」

「そっか……、マリーさんにも、なにか事が」

ふと、ルークは考える。

理由の詳細は不明だし、そもそも聞きたいとも思わない。

が、流石に休學していたことは真実だろう。

ならば、マリーとやらの休學の理由こそ、謎の妖刀使いが暗躍している理由なのだろうか、と。

「ところでルークくん、々、確認したいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」

「な、なに……かな?」

「最近、また誰かに絡まれたりはしていませんか?」

「えっ? いや、そんなことはないけど……。あの3人が院したことで、たぶん、僕は一時的に誰も狙えない狀態になっているはずだし」

「と、言うと?」

「僕自じゃなくて、レーヴァテインの価値が高いからだけど……、それでも魔剣をほしい勢力が互いに互いを牽制し合って、不幸中の幸いっていうか、相対的に僕が一番休憩できている、ってじ……だと思うな」

萬が一、自分たちの対処にがあったら大変だったが、ここでルークがウソを吐く理由はない。

正真正銘、今のルークは安全地帯にあるわけである。

「シャノンさんは……、まだ、続けているの……?」

「えぇ、果たすべき目的がありますので」

「危険だ、って、理解しているよね……?」

「はい、ですから、そろそろやめようと思います」

「えっ?」

「目的も果たせそうですので」

的というほど、勢いが強かったわけではない。

しかしまるで蟲に刺された箇所に自然と手がびてしまうように、ルークはロイのことを一瞥した。

明らかに余裕に溢れた顔つき。

張なんてどこにもなく、まして貴族を相手にケンカを売る恐怖や絶なんて、微塵も見けられなかった。

「目的を果たせたら、もう、それで終わりですか?」

「終わり、というのは、無茶をすることについてですか? それでも、目的を果たせたら、あとはどうなってもいいのか否か、ということについてですか?」

「……どっちもです」

「目的を果たしたら次の目的を果たすために、また別の行をするだけです。そして、わたしは自暴自棄になっているわけではありません」

「貴族と戦おうとしているのに、自暴自棄になっていない、と?」

「えぇ、わたしもしずつ調子に乗り始めていますが、言い換えれば、調子を取り戻し始めている、ということです」

「あのありえないぐらいの強さで、まだ本調子じゃないんですか……?」

「あはは……、そうなんですよねぇ……。ちょっぴりここ最近、嫌なことがあってネガティブになっていたんですけど、わたし、同年代限定なら、普通に強い部類にるはずなんですよねぇ……」

けなさそうに頬を人差し指で掻いてみせるロイ。

翻り、ルークは(なにを言っているんだろう、シャノンさんは……?)(シャノンさんが強くなかったら、同年代の軍人候補生はみんな雑魚にすらなりえないと思うんですが……)と、割と本気でロイの価値観を疑ってしまう。

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