《ヘヴンリィ・ザン・ヘヴン ~異世界転生&長チート&ハーレムで世界最強の聖剣使いにり上がる語~》3章28話 無雙舞臺のオーヴァーチュア(2)

それもそのはずで、ルークが學院の敷地規模で強さを語っているのに対し、ロイの方は國家間の戦爭規模で自分の戦闘力を語っている。

ウソ偽りなく格が違った。

「ところで、目的がもうしで果たせそう、ということは、誰かしら、倒すべき敵でも倒し終えたんですか?」

「いえいえ、逆ですよ」

校門を通り昇降口を抜け、自分たちの講義室を目指すロイとルーク。

「逆? 倒すのをやっぱり諦めた、とか?」

「いえ、倒すべき敵との最後の戦いが目前に控えている、ということです」

「目前に? それって的にはいつ……」

「いつ、ではなく、どこ、と訊く方がこの場合は適切ですよ」

「――は?」

「それに言いましたよね、目前に控えている、と」

その時、ちょうどロイは自分たちの講義室のドアの前に立った。

ルークのを焦がす、果てしなく嫌な予

ロイはバルバナス、ディルク、マルコの3人を怪我させただけで、殺したわけではない。

そしてその3人と、その家族だって、ロイに対する復讐を諦めたわけではないだろう。

最後に、大金をはたいて醫療方面の魔を使える魔師を雇えば、そろそろ3人が退院してもいい頃合いだ。

ルークがそれに気付いた剎那――、

ロイが講義室のドアを開けると――、

「復學生、シャノン・ヴォルフガング・シュティルナーッッ! シュタイルハング侯爵家、次男、バルバナス・ゴルト・フォン・シュタイルハングがここに、お前に命を懸けた決闘を申し込む……ッッ!」

退院していたらしいバルバナスが、そこに待ち構えていた。

自分の後ろに、明らかに30人を優に超える仲間を控えさせて。

機嫌よう、バルバナスさん。お合はもうよろしいんですか?」

「白々しいヤツめ……ッッ! ここにいる全員にはもう! お前がルークのヤツのレーヴァテインしさに、俺たちにケガさせたことを暴させてもらったぞ!?」

「またまた冗談を。ルークくんのレーヴァテインは、ルークくんにしか扱えません。どこかの下郎ならいざ知らず、わたしに彼を殺すつもりはありませんよ」

「この俺を……ッッ、下郎だと!?」

「自覚があったんですね? わたしはまだ、誰かを名指ししたわけではありませんのに」

「な……ッッ!?」

「そもそも、わたしに殺すべき相手がいるとしたら、それはルークくんではありません」

その瞬間だった。

ロイはクラスメイトが注目している中、堂々とバルバナスに向かって歩み寄る。

が弱いので、いつも手袋をしていてよかったです」

「…………は?」

そしてロイは左手の手袋をそっと外すと――、

――ただ叩き付けるのではなく、貴族の息子の顔面に叩き付けた。

「…………は?」

「あっ、すみません。あなたの顔面を地べたと間違えてしまいました♪」

「ッッッ!!!!! テメェエエエエエエエエエエエ!? ただですむと思ってんのかアアアアアアアアアアアアアアア!? 殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺すぶっ殺す!!!!! 絶対にぶっ殺してやる!!!!! アアアアアアアアアアアアアアア! ゼッテェに許さねぇ! ゼッテェにみんなの前でに剝いて、強して、というに杭を打ち込んで殺してやるウウウウウウウウウウ!!!!!」

「バルバナスさん! 落ち著いてください! 今はまだ殺してはダメです!」

に突きかされるバルバナスを、彼の後ろにいたディルクとマルコが必死に取り押さえる。

「さて、バルバナスさんは手袋さえ拾えないほど冷靜さを欠いておりますので、決闘は決定事項ということで話を進めさせていただきます」

「當たり前だアアアアアアアアアアア!!!」

「まず、ハンデはどうしますか?」

「テメェにハンデなんてやるわけねぇだろオオオオオオオオオオ!!!」

「バルバナスさんは冗談がお好きなのですね。あなたたちがわたしにくれるハンデの話ではなく、わたしの方があなたたちにあげるハンデの話ですよ?」

「テメェエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!」

まだ決闘が始まっていないのに、今すぐロイのことを殺しそうな勢いのバルバナス。

あまりの事態に完全に出遅れたルークは、ここでようやく現実を認識し始めることができた。

「シャノンさん!? なに言っているの!? 頭、大丈夫!? 本當に死んじゃうかもしれない……っていうか! 本當に、絶対に死んじゃうよ!? 今すぐに、土下座でもなんでもして謝らないと……ッッ!?」

「バルバナスさんの方が、ですよね?」

「違うに決まっているでしょ!?」

「安心してください、ルークくん。さて、バルバナスさんは今、お話できる狀態ではありませんので……ディルクさん」

「チッ、なんだ!?」

「とりあえず、その後ろの方々は、全員決闘に參戦予定、ということでよろしいですか?」

「ッッ……、俺だってお前のことを殺したいが、お前、本當に頭おかしいんじゃねぇの?」

「直接的にではありませんが、友達にもよく言われます」

「まぁ、いい。條件を呑ませる手間が省けた。ただ――」

「ただ?」

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