9章 Grim happy end

「…………生命反応が一斉に離れていきますね……群れか、それともただ偶然に集まっていただけなのか……」

何かががさがさと樹上をき回る音を聴きながら、シグレは障害をかき分けて林の奧へと進んで行く。

そうしていると、小さな林をぬけ、今度は草原に出た。

「鑑定」

ダッシュギャロップ

駿足を誇る馬の魔。

自分の速さに誇りを抱いており、速さ勝負で負けることを何よりも嫌う。

負けそうになれば相手に対し後ろ蹴りをあびせかけて妨害する。

早く走るために足の筋が見てわかるほどにまで発達・膨張しており、その後ろ蹴りは魔の牙や爪、甲殻程度なら簡単に蹴り壊すことが出來る。

食は草食なため好戦的ではないが、命の危機が選べば戦闘を選ぶ程度には気が荒い。

速さ勝負で負けた相手には忠誠を誓うため、この馬を自らの騎獣にすることが出來たなら非常に優秀な相棒となる。

「どうやら危険はないようですね」

草原の草を食む馬の群れを橫目に、シグレはすっかり登り切って中天にある太を見上げながら進んでいく。

そして、唐突に太が目にるのを防いでいた手に、槍の穂先のようなものが突き刺さる。

シグレの手のひらを貫いたと思われたそれはシグレの手のひら、あと1mmほどの位置で質な金屬音を上げて弾き返され、自らのスピードと防がれた反で骨が捻れ、圧壊しての芽が咲いた。

そのとがシェイクされて混ざりあった質を払い除けながら、シグレはゆっくりと腰を落とした。

「理攻撃防マテリアルバリア、貫通無効化ペネトレイト・リフュース、反結界リフレクション・シールド」

防用の結界とけた力をそのまま跳ね返す防壁を展開し、襲いくる謎の生を防ぎきる。

魔法によって作り出された明な壁は鳥達のとにより紅と桜が混じりあっており、山河の様相を呈していた。

「スピード・アップグレード。グレーターアジリティ」

結界魔法を維持したままAGIすばやさを上昇させる魔法を使い、シグレは鳥達の襲撃を防しながら進んでいく。

魔法障壁自はシグレとの相対距離が固定されているのでシグレがくと魔法障壁もく。

この壁を利用し、シグレは何百何千に達しようかという鳥達の攻撃を防いでいった。

中空には、の花が咲いていた。

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