9章 Grim happy end

「しかしまあ、どうしたらここまで民に悪く思われてしまうのか……とりあえず調べて見ますか」

シグレはそんなことを言いながら人目のない路地裏へとり、明化の魔法を行使、このまま男の姿でいるといかな自由を旨とする冒険者であろうとも徴兵令が発令されたあとの街にいるには不自然なため、今の冒険者の青年の姿から眼鏡をかけた理知的なの姿に変した。

「さて、まずは図書館、というか資料館にでも行きますか」

報屋は信用を売るのだから自ら信用を失うようなことをするとは考えにくい。

しかも常時発している噓発見まほうも反応しなかったので、十中八九あのエルフがなにかしているということは無いだろう。

というかこれであのエルフが黒幕ならもう諦めるしかない。

放たれた噓に対し微塵も反応が示されないということはそれだけ相手との力量差があるということなので、あのエルフの報やが犯人ならば今の脆弱なのシグレには太刀打ちできないのである。

それどころか一瞬でが一片も殘らず解されるだろう。

まあ、そんなことは無いだろうし、あってしくないのだが。

「すいません。蔵書の閲覧をお願いしたいのですが」

「分かりました。では、こちらに閲覧料をお支払い頂き、このカードを退出時に付に返還してください」

「分かりました」

「それでは、ごゆっくり」

そんなわけで閲覧料を支払ったシグレは歴史書などが置かれた棚へと向かっていく。

「鑑定」

館管理カード

ある王國の賢者が作り出した魔道マジックアイテム。

このカードを所持したまま一定の範囲から出た場合、即座に警報が鳴る。

(このカード……あの王國の図書館においてあったものの劣化版のようですね。構造解析も容易ですし……このの持ち主……ハクロさんが作ったんですかね？)

このにはジョブ:賢者があり、そのレベルは151である。

そのようなことをしていたとしても違和はないだろう。

「さて……とりあえずはこの太の國より前から調べて見ますかね」

そう言ってシグレは眼鏡を掛け直し、本棚からいくつかの本を取り出して機に持ってゆき、それらを機に積み上げて読み始めた。

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