《邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜》第四百十話 不思議でならない。

9章 Grim happy end

そして、最後のスキル。

これまでもおかしい能力ばかりであったが、この力は桁が違う。

「……チートでも使ってます?」

集いし英雄よ、我が礎となれヒーローズ・ピレッジオーダー

その力は、味方のスキル及びステータスを得る・・・・・・・・・・・・・・・というものであった。

ここまでならまだいいだろう。

シグレも元のであればこれの発展系のようなものを常時行なっているのだから。

もちろんこの能力にシグレの持つ能力パラドクスのような擬似的な不滅を得る能力などはない。ないのだが……

それ以外の能力がほぼ同じどころかこちらの方が勝っているところすらあるのだ。

対象となる人に條件はあるものの人數自は無制限。

対象となった人のスキルを自由に使用できるようになり、け継いだスキルは能力奪取スキルテイカーのようなスキルを奪う、あるいはコピーするタイプのスキルの効果をけなかったり、スキル使用不可とされている空間であっても使用できるなど、なかなかにぶっ壊れている。

そして何より、魔力作や各種魔法系のスキルなどレベルが存在し使用し続けることによって長するスキルのレベルはそのまま加算されるのである。

つまるところ、魔力作Lv.5を持つ人がこのスキルを使用し魔力作Lv.10を持つ人とスキルを共有した場合、発者の魔力作のレベルは15となる。

もう一度言うが、このスキルには対象とする人の數に限界はない。

まあ、このスキルの発中は常時割合でMPが減っていき、人數が増えるごとに減る割合が上昇していくので、効果時間に限りがある。

故に、時間さえすぎてしまえばあまり怖くはない。

パラドクスは永続であるためこのような欠點はない。

ここら辺はやはりただの人間と邪神のスペックの差といったところだろうか。

條件も存在するが、それは「支配されている」ものであれば誰でも良いのである。

故に、ステータスやスキルはMPの消費を考えない短期決戦であればほぼ無限に強化されていく。

効果時間が終わるまで逃げ切ることができたならばMPが殘っていない発者を袋叩きにできるだろうが効果時間中に捕まってしまったならそれこそ死が確定しているといっていいだろう。

本當に、なぜ月の王がこれに抵抗できているのか、どこでこんなスキルを得たのかが不思議でならないシグレであった。

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