《NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?》第1話A 勇者はどうしても先行プレイをしたい。みたい?
―始めに世界は、青で満たされていた―
空の青でもなく、ましてや海の青とも違う。果てしなく奧まで続くその景はまさにそれらに近いものがあったが、決定的に違うのは合いだ。自然が織りなす淡くらかいものではなく、原で強く明るい青。永遠に続くのではと思うほどの目がくらむ眩しい輝きに、今まさに全が包まれていた。
新作型MMORPG『サウザンドオルタナティヴ2』
今日は期待中の期待作、そのベータ版限定テストプレイの試行日だ。いままで生きてて運が良かったとか、ツいてるラッキーだなんてじた事は無かったが、まさか特典しさについでで登録した世界先行に自分が當たるなんて、本當に運が良い!このために大金叩いてゲーム環境をグレードアップしたし、最新の型筐までもレンタルして準備した。
なんとかうまく仕事も休みをねじ込めたし、今日はテスト終了の24時まで徹底的に遊び盡くしてやる。こうなったらゲーム配信日までに必要なありとあらゆる報を手にれ、華麗なスタートダッシュを決めてあの憎き前作の強豪ギルドの猛者共にホンモノの違いって奴を教えてやるさ。さあ、レッツエンジョイ『サウタナ』ライフ!!
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「・・・しかし、いつまで続くんだ?この青い「景」は。さっきからずーっと待ってるけど、一向に進まないぞ。どうなってんだ??いい加減目が痛くなってきたんだが・・・」
自らの眼前には青い景が果てしなく続いている。だが、言い返せば「それ」しかない。くるくると當たりを見回してもどこにも何もない。それどころか自分の姿ですらはっきりと認識できていない。うっすらと輝く中途半端な半明の狀態だ。何故?
「うーん・・ とりあえず・・ コンソール? ヘルプ? オプション変更?」
アクセス機能を試して見るも、特に変化はない。手を空中にかざしてみてもメニュー畫面は開かれなかった。
「ちっ、まいったなー。最初から出鼻挫かれちゃったよ。えーっと確か急停止コードは・・」
覚えている12桁のランダムな英數字を唱える。これはこの筐専用に設定されているもので、本來ならば自分の好きなコードに変えられるのだが、この筐はレンタル品なのでコードは固定されている。言い終わると同時に青かった景は黒く暗転する。が・・
あまり聞きたくない不快なエラー音と共にまた景は青一につつまれる。驚いてエラー音のした方向に振り返ると
「な、なんだよこれ。どーなってんだ?」
自分の後ろ側にはとても大きな文字でこう表示されていた。サーバーに重大な欠陥があります。システムは現在不安定です。ただちに使用を停止し管理者に連絡してください。と。
「この青って、ブルースクリーンだったのか」
ブルースクリーンとは某パソコンメーカーに致命的なエラーが発生した時に現れるソフトウェアに甚大なダメージを負っている証拠となるような現象で、一面の青が背景になっていることからそう呼ばれている。
警告の読めるのはそこまでで、後はプログラム的な英語の羅列が引っ切りなしに現れては消えてを繰り返している。所々に読める文字でサーバーが~テストプレイだとかデバッグがどうのとか管理者権限がどうたらなんてのが流れていく。文字を目で追っていると不安の波が心に押し寄せ、心臓の鼓をしずつ高める。すると今度は景が緑一になった。
「レンタル筐だからもしかして壊れてたのか?でもさっきサーバーって文字が・・」
言い切る前に今度は黒一に、幾たびかの點滅を繰り返すとまた青に、今度は緑に。
プログラム的な英語の羅列はまだ続いている、しかし心なしか表示されている量は減っているように思えた。いや、確実に減っている。景の點滅もなくなり、最終的には黒に落ち著いた。
不安の波もしずつ減っていき、わずかな安堵をを得ると自分の口から出たのはいつものゲーム運営サイドに対する悪態だった。
「なんだよ、せっかく休みまで取ってゲームしようと思ったのに。ちゃんとデバッグしてから先行テストしろよな全く。こんな初っぱなのバグなんてフツー気がつくだろ・・」
文字の羅列も無くなり、遠くから筐の起音のようなものが聞こえてくる。どうやら事なきを得たようだ。すると
「んぅっ!?」
目の前に表示されたメニュー畫面が完全に文字化けされていたのを見て、思わず変な聲が出た。
「あちゃー、やっぱし直ってないな。こりゃ。とりあえず進めるだけ進んでからログアウトしてDM(ダイレクトメール)送って対処してもらうか。」
とりあえずその文字化けされたメニュー畫面を無視してゲームを進めようとするも、エラー音と共に作は弾かれる。どうやらこの文字化けされたメニューの何かを『決定』しなくては次に進めないらしい。
「でもなぁ。なんて書いてるのか全然分からないし。どうしたものか・・」
諦めて選択出來るカーソルのの一つに手をばす。とりあえず決定してみようとした途端もの凄い勢いで連続的にその他のカーソルも決定されてしまった。
「ちょっ!あっぅおぅっいっ!!やッッ!!まて」
あっという間にメニュー畫面も閉じてしまい、文字化けされたメニューはよく分からないうちに滅茶苦茶に『決定』された。
そして、そのメニュー畫面の決定を止めようと手をばした姿勢のまま・・・
気がついたら『街』にいた。
「へっ・・・・・・・ええぇぇ~~~~~~~。」
Aパート終了→
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Kラノベブックスf様より書籍化します*° コミカライズが『どこでもヤングチャンピオン11月號』で連載開始しました*° 7/20 コミックス1巻が発売します! (作畫もりのもみじ先生) 王家御用達の商品も取り扱い、近隣諸國とも取引を行う『ブルーム商會』、その末娘であるアリシアは、子爵家令息と婚約を結んでいた。 婚姻まであと半年と迫ったところで、婚約者はとある男爵家令嬢との間に真実の愛を見つけたとして、アリシアに対して婚約破棄を突きつける。 身分差はあれどこの婚約は様々な條件の元に、対等に結ばれた契約だった。それを反故にされ、平民であると蔑まれたアリシア。しかしそれを予感していたアリシアは怒りを隠した笑顔で婚約解消を受け入れる。 傷心(?)のアリシアが向かったのは行きつけの食事処。 ここで美味しいものを沢山食べて、お酒を飲んで、飲み友達に愚癡ったらすっきりする……はずなのに。 婚約解消をしてからというもの、飲み友達や騎士様との距離は近くなるし、更には元婚約者まで復縁を要請してくる事態に。 そんな中でもアリシアを癒してくれるのは、美味しい食事に甘いお菓子、たっぷりのお酒。 この美味しい時間を靜かに過ごせたら幸せなアリシアだったが、ひとつの戀心を自覚して── 異世界戀愛ランキング日間1位、総合ランキング日間1位になる事が出來ました。皆様のお陰です! 本當にありがとうございます*° *カクヨムにも掲載しています。 *2022/7/3 第二部完結しました!
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【書籍発売中】2022年7月8日 2巻発予定! 書下ろしも収録。 (本編完結) 伯爵家の娘である、リーシャは常に目の下に隈がある。 しかも、肌も髪もボロボロ身體もやせ細り、纏うドレスはそこそこでも姿と全くあっていない。 それに比べ、後妻に入った女性の娘は片親が平民出身ながらも、愛らしく美しい顔だちをしていて、これではどちらが正當な貴族の血を引いているかわからないなとリーシャは社交界で嘲笑されていた。 そんなある日、リーシャに結婚の話がもたらされる。 相手は、イケメン堅物仕事人間のリンドベルド公爵。 かの公爵は結婚したくはないが、周囲からの結婚の打診がうるさく、そして令嬢に付きまとわれるのが面倒で、仕事に口をはさまず、お互いの私生活にも口を出さない、仮面夫婦になってくれるような令嬢を探していた。 そして、リンドベルド公爵に興味を示さないリーシャが選ばれた。 リーシャは結婚に際して一つの條件を提示する。 それは、三食晝寢付きなおかつ最低限の生活を提供してくれるのならば、結婚しますと。 実はリーシャは仕事を放棄して遊びまわる父親の仕事と義理の母親の仕事を兼任した結果、常に忙しく寢不足続きだったのだ。 この忙しさから解放される! なんて素晴らしい! 涙しながら結婚する。 ※設定はゆるめです。 ※7/9、11:ジャンル別異世界戀愛日間1位、日間総合1位、7/12:週間総合1位、7/26:月間総合1位。ブックマーク、評価ありがとうございます。 ※コミカライズ企畫進行中です。
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8 166グンマー2100~群像の精器(マギウス)
2100年のグンマーは、半知成體ビーストとの戦いの最前線。 群馬で最高の権力と知能、精神力を持つ少年少女達の生徒會。 名は、群馬最高司令部、通稱GHQ(Gunma・Head・Quarters)。 此れは、グンマー人によるグンマー物語であるかもしれない。 ★は挿絵等有り 人類の敵、ビースト。 OTONA(國連)や首都圏首席との政治的対立。 首都圏、栃木・茨城・千葉連合との武力衝突。 色んな事が起こる予定。 アルファポリス様にも投稿
8 77比翼の鳥
10年前に鬱病となり社會から転落したおっさん佐藤翼。それでも家族に支えられ、なんとか生き永らえていた。しかし、今度は異世界へと転落する。そこで出會う人々に支えられ、手にした魔法を武器に、今日もなんとか生きていくお話。やや主人公チート・ハーレム気味。基本は人とのふれあいを中心に描きます。 森編終了。人族編執筆中。 ☆翼の章:第三章 【2016年 6月20日 開始】 【2016年10月23日 蜃気樓 終了】 ★2015年12月2日追記★ 今迄年齢制限無しで書いてきましたが、規約変更により 念の為に「R15」を設定いたしました。 あくまで保険なので內容に変更はありません。 ★2016年6月17日追記★ やっと二章が終了致しました。 これも、今迄お読みくださった皆様のお蔭です。 引き続き、不定期にて第三章進めます。 人生、初投稿、処女作にて習作となります。色々、突っ込みどころ、設定の甘さ、文章力の無さ等々あると思いますが、作者がノリと勢いと何だか分からない成分でかろうじて書いています。生暖かい目で見守って頂けると幸いです。 ★2016年10月29日 4,000,000PV達成 500,000 ユニーク達成 読者様の応援に感謝です! いつも本當にありがとうございます!
8 71彼の名はドラキュラ~ルーマニア戦記~改訂版
大學の卒業旅行でルーマニアの史跡を訪れた俺はドラキュラの復活を目論むカルト宗教の男に殺されたはずだった……。しかし目覚めて見ればそこはなんと中世動亂の東歐。「ヴラド兄様……」えっ?もしかして俺ドラキュラですか??
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