《NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?》第3話B 勇者はどうしても名乗りたくない。みたい?
勇者はまさに、背中に掲げた資金無限の文字が霞んで見えなくなる位の神的圧迫をうける。それは、勇者に短期的な記憶障害を生み出す程だった。
「あうあう、あれ、なんで、おれここ・・」
そんな涙も枯れた勇者の狼狽も、店の笑の渦にかき消される。しかし、その中でただ一人笑っていない者がいた。マリーナである。
「かわいそうに。そんな名前だから偽名を名乗ろうとしたのね。同するわ」
\テテーン/ NPC マリーナとのコミュが上昇しました。ランクは、0です
「いやあんたが一番酷いだろ!!」
「いいのよ、もう。マルマルさん。強がらなくていいわ、私は笑わないから。」
水りのコップを一つマリーナに差し出される。勇者は泣きながら飲み干した。その時・・
「さぁっきからうるせぇーぞてめぇら~~!!黙って飯がくえんのかぁ~~!!」
今まで姿が見えなかったが、廚房の奧から姿を現したのは他でもない。大魔道飯店店長にしてコック長、ガリガリに痩せた緑のに豚の鼻、2本の角に大きく上向きにとがった耳の自稱:食の大魔道師、ミンギンジャンその人だった。
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「次に店の中で、でけえー聲を出した奴から俺の料理魔法の餌食にしてやる!いいかァ!!」
店にいるみんなが急に大人しくなるが、誰しもが一番うるせーのはお前だよと心思っていた。
勇者は遅れて出てきた店主の顔を見る。この『サウザンドオルタナティヴ2』をプレイしてから初めての自分の見知った顔だった。まぁ知ってると言ってもそれは前作のキャラで、相手からしても全くの他人なのでこちらが一方的に知っているだけなのだが・・・
ミンギンジャンの顔を見ていると段々とあるが沸き上がる。かつて前作では飯代が払えないからと言ってけ容赦無く裝備品をはぎ取られ、素材集めのクエストをコイツから注するとこれまた微妙な時間設定により失敗、クエストをクリアしたところで謝の言葉もない。それがミンギンジャンだ。勇者の心には最早平和はない。
「ううう~貴様ミンギンジャン!!元はと言えば貴様が昔からもっとうまいモン作ってさえいれば俺はここで赤っ恥をかかなくても良かったんじゃないか!!このクソッタレめ!!」
この大魔道飯店に店して店主にそのような口を効いてきたのは自稱勇者の彼が初めてだった。しかし彼のキレている理由に周囲はおろか本人すら全く話が追い付かない。酒場の客は口々に「え?何の話?」と顔を見合わせる。
「勝負だミンギンジャン!ここで一番高い酒と高い食い持ってこい!!俺が満足すれば好きなだけ金を払ってやる!」
結論を言おう。勇者〇〇に難癖付けられた店主はしぶしぶ料理(時価1780G相當)を作る。勇者〇〇は前作との料理の質の違いに驚き服する。そして自らの財布を取り出し、「ここから好きなだけ金を取ってもいい」と太っ腹な態度を見せ、辺りを驚かせる。そして勇者の財布を開いたミンギンジャンは中に100G金貨一枚しかってないことに気づき、これまた周囲共々驚かされる。そして店にいた全員に袋だたきにされ、店の外のゴミ捨て場に投げ捨てられる。
「フン。HPは1だけ殘る様にしておいた。もう二度とこの辺彷徨くんじゃねーぞ!」
「フヒャ・・ちが・・金の、渡し方間違っただけ・・・」
ゴミの中でピクピクと蠢く勇者をマリーナが棒を使って突いてくる。
「あちゃ-。パパに派手にやられちゃったねぇ。片目それ見えてる??」
「・・な、なんとか」
「パパああ見えても昔は結構凄腕の冒険者だったんだってよ?これに懲りたらもうウチの店にちょっかいださないでね?」
マリーナがこっちの顔をのぞき込む。目にったの固まったカスを片手で拭いながら、力なく勇者はうなずく。
なぜかその時、キュンという何か、小でも踏みつぶした時の鳴き聲みたいな音が聞こえた。
急にマリーナが挙不審になる。
「ま、まぁ、あなたがどーしても私に會いたくなったなら?お店來ても良いけど別に?明日とか・・・」
「はい・・まぁ・・・・・はい?」
「じゃ!そういうことで明日お店で待ってるから!!ちゃんと怪我直して來てね!」
頬を染めたマリーナが小走りで店の中にっていく。
「つーか、何?え?なんでこの狀態であの人、する乙みたいな反応してたの?え?Sなの?ドSなのあの子??は?!?!」
\テテーン/ NPC マリーナとのコミュが上昇しました。ランクは、9です
「いやいやおかしいでしょ。なんで?なんでなのメニューボード君。あの人のコミュ最初-1で、その後0になったけど今いきなり9っておかしいでしょ。何?バグ?」
詳しく調べようとステータス畫面を調べていると、『もう一つのメニューボード』が激しく振し反応する。
「・・・『黒いメニューボード』起!」
相変わらずの文字化けメニューだが、今度は中段辺りに読める行が増えている。そこにかいてあるのは・・・
―作「ウィンク」で信頼度MAX ON OFF可ー
・・・あ、目をった時! あー。 えぇー。
第3話 END
12ハロンのチクショー道【書籍化】
【オーバーラップ様より12/25日書籍発売します】 12/12 立ち読みも公開されているのでよかったらご覧になってみてください。 ついでに予約もして僕に馬券代恵んでください! ---- 『何を望む?』 超常の存在の問いに男はバカ正直な欲望を答えてしまう。 あまりの色欲から、男は競走馬にされてしまった。 それは人間以上の厳しい競爭社會。速くなければ生き殘れない。 生き殘るためにもがき、やがて摑んだ栄光と破滅。 だが、まだ彼の畜生道は終わっていなかった。 これは、競走馬にされてしまった男と、そんなでたらめな馬に出會ってしまった男達の熱い競馬物語。 ※この物語はフィクションです。 実在の人物・団體・國などと一切関係がありません。 2018/7/15 番外編開始につき連載中へ狀態を変更しました。 2018/10/9 番外編完結につき狀態を完結に変更しました。 2019/11/04 今更ながらフィクションです表記を追加。 2021/07/05 書籍化決定しました。詳細は追ってご報告いたします。 2021/12/12 書籍化情報を追記
8 63ニジノタビビト ―虹をつくる記憶喪失の旅人と翡翠の渦に巻き込まれた青年―
第七五六系、恒星シタールタを中心に公転している《惑星メカニカ》。 この星で生まれ育った青年キラはあるとき、《翡翠の渦》という発生原因不明の事故に巻き込まれて知らない星に飛ばされてしまう。 キラは飛ばされてしまった星で、虹をつくりながらある目的のために宇宙を巡る旅しているという記憶喪失のニジノタビビトに出會う。 ニジノタビビトは人が住む星々を巡って、えも言われぬ感情を抱える人々や、大きな思いを抱く人たちの協力のもと感情の具現化を行い、七つのカケラを生成して虹をつくっていた。 しかし、感情の具現化という技術は過去の出來事から禁術のような扱いを受けているものだった。 ニジノタビビトは自分が誰であるのかを知らない。 ニジノタビビトは自分がどうしてカケラを集めて虹をつくっているのかを知らない。 ニジノタビビトは虹をつくる方法と、虹をつくることでしか自分を知れないことだけを知っている。 記憶喪失であるニジノタビビトは名前すら思い出せずに「虹つくること」に関するだけを覚えている。ニジノタビビトはつくった虹を見るたびに何かが分かりそうで、何かの景色が見えそうで、それでも思い出せないもどかしさを抱えたままずっと旅を続けている。 これは一人ぼっちのニジノタビビトが、キラという青年と出會い、共に旅をするお話。 ※カクヨム様でも投稿しております。
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