《NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?》第12話A そして勇者は再び眠る。みたい?

あれからなんとか溫で服だけはだけは著させてもらい、2人は一頻り怒鳴り散らした後自分達の店に店番しに帰って行った。なんとか許してもらったものの、ベッドの上でひたすら低い姿勢で誤り続けていたせいで腰が痛い。

「どうやら、やっと落ち著いたみたいだな勇者殿。ホラ、これは貴殿に返そう。」

ハックから投げて返された、それはあの黒いメニューボードだった。

「なぁハック。俺、どうしてログアウト出來なかったんだろう。」

「おやおや勇者殿、それを今から問いただそうとしたのに、先にそっちからそうやって話を振られるとはな。」

「俺が空から落ちたのって、本當の話なのか?」

「いかにも。あの白いが空から途絶えた數秒後に、勇者殿はこの地上に『降臨』された。」

「てっきりログアウトの演出だと思ったんだが・・じゃああの白いは何だったんだ?」

「それよりも、私はこちらの方が気になる。」

ハックが指差したのは黒いメニューボードだ。

「勇者殿は即時復活の恩恵をそれから得られたのだろう?と、言う事はやはり『それ』がその力の源なのか?」

「え??」

「勇者殿は天に上る前に私にそれを『渡した』。だから、落ちてきた時に『効果が発揮されなかった』のだろう。」

「あぁ?・・・あぁ!!」

そうだ、あまりにもふざけた復活劇に呆気にとられていたが、俺はもっと前に気付かなければならなかったのだ。『即時復活』していなかった事に。

「こりゃ考える事が山ほどあるなぁ。でも、ゴメンハック!一回リアルに帰って仕事に行かないと、流石にやばいのよ。」

上著のポケットに手を突っ込む。探そうと思えばいつでも出てくるこのシステムは便利だな。

「えーっとメニューで時間確認っと。げ!もう9時になんのか!?あちゃー完全に遅刻だよ。」

ハックが無言のまま、とんでも無く恐ろしいモノでも見たような、強烈な恐怖の表で引きつっている。

「マジかーまぁ電車遅れたとか言っとけば…っうお!なんだよハックなんて顔してんだよ!」

「ゆ、勇者殿。な、なんの冗談だ?笑えないぞ。一『誰』のなのだ?」

「は、はぁ??」

「だから笑えないと言っているのだ!!」

「なんだよ?急に何にそんな怒って…」

ハックが震える指で、恐る恐る指を指してくる。今、俺が手に持っている『紫』のメニューボードを。

「はぁ?・・・あ・・うえッッ!?」

思わず手から落としてしまった。あまりの気持ち悪さに胃がひきつる。なんで気がつかなかった?

「これ、いやいや、俺のじゃないぞ?だって…」

「わ、私のはココにあるぞ勇者殿!」

そう言ってハックは自分のメニューボードを見せる。もちろん紫だ。あの2人は結構前に家から出て行ったので、その可能は限りなくゼロに近い。

「もう一度、開いて確認するのだ。『プレイヤー名』を!」

「う、うあぁ」

「しっかりするのだ!勇者殿!」

恐る恐る指を近づけ、目を瞑ってからメニューボードの中心に指をれさせる。表されたメニュー畫面をゆっくり目を開けて見ると…

「うわぁ!!はぁ!はぁ!うぁ!ひぃーひぃーひっひっ!!」

「!!落ち著け勇者殿!呼吸を淺くするのだ!」

「そんな!なんで!うぁ!!はぁーはぁー!」

「駄目だ!狀態魔法、『トランキライズ』」

「うぁ…すぅ・・・。」

ハックが止む終えず鎮靜化の魔法をかけると勇者の過呼吸が治り、そのまま寢息を立ててベッドの上に寢始めてしまった。

「ふむ、良し。まだの傷も完全には癒えてないだろうし、そのまま休まれよ勇者殿。しかし…」

ハックは開かれたままの勇者のステータス畫面を見つめる。

『NPC』名:勇者〇〇 Lv:1 RANK:-- 種族:人間

通り名:<負け犬グッドルーザー> (<二重丸の勇者ダブリング・ブレイブハート>)

職業:勇者(デバッグ専用)

職業特:なし

固有スキル:なし

パッシブスキル:なし

取得スキル:なし

所持金:100G

裝備:旅人服(上等)ハーフプレート(ミスリル)ワークブーツ(通常)旅人のマント(新)

:こんぼう(新)

アクセサリー:指(石なし)

アイテム:薬草(生)×2 ポーション×1

各ステータス

STR:1 DEX:2 VIT:1 AGI:1

INT:1 MND:1 LUK:2

「何故だ・・・一何が勇者殿に起こったのだ?何が『起これば』こんな事になるのだ?『プレイヤー』が・・・『NPC』になるなんて。」

Aパート終了→

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