《NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?》第15話C そして勇者は裝備を強化する。みたい?
「タリエルさーん。出前持ってきました〜。」
「あーマリリーたんあんがとー。そこ置いといてねー」
「わ〜いつにも増して凄い量の本ですね!調べですか?」
「ん〜ちょっとねー手が離せないのー」
マリーナから見て、タリエルはし元気が無さそうだった。仕事が大変で疲れているのか、それとも『別の理由』で苦しい思いをしているのか。それがわからなかったので、自分より小さなの子の為に何かしてあげたいという気持ちが芽生えていた。ただ彼とは話をする間柄になったのはついこの前からだったので、あまり會話の容が思い浮かばなかった。
「その本は鑑定品なんですか?」
「いやいや、コレは支局のだよー。ちょいと別件で調べってかんじ。」
「えーっと…マルマルさんに関する事、ですか?」
タリエルのきがピクっと止まる。どうやら図星だった様だ。
「なんでわかったの!?」
「今のタリエルさんがご飯に手がかからないぐらい夢中になる事って言ったら1つしか無いですものね。」
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「やだよマリリーたん!なんかその言い方!めっちゃハズい!!」
「ウフフ、ごめんなさい。からかうつもりでは無かったから。それで何かわかりましたか?」
「いやーねぇ。本當にびっくりするぐらい何もわからないのよ。この『大陸』が始まって以來、勇者という職業についたとされる人を探してたんだけどさ。だーれも居ないの。」
「やっぱり勇者の職業って特別なんですか?」
「いやさー。特別と言うより『何もない』んだよねぇ。存在してないってのが鑑定局で調べられた答え。」
「そうなんですか。お店の常連さんに言われてましたけど、自稱勇者もあながち噓じゃないかも知れませんね。」
「こうなってくるとそうなるんだよー。マルたんだけが勇者って名乗ってるって事は、そんなは世間的に存在しないって事になっちゃうからさぁ。」
「あー…それが気に食わなくて一生懸命調べてたんですね??マルマルさんの為に。」
マリーナが意地悪な顔をしてタリエルを覗き込む。タリエルはドンドン顔を赤くしていく。
「ち、違うって!ただ、その…暇!そう暇だったからついでに?調べたんだよ!仕事のついでにさ!」
「へーでも私の前でもマルマルさんに本気だって言ってましたよ?」
「や!あれ…は。1日経って冷靜に考えたら、とんでもない事したって言うか…もーマリリーたん今日は意地悪!!」
「ウフッタリエルさんすごく可らしいです。する乙ってじですね、良いなぁ。」
一拍タイミングを置いてから、タリエルが切り出す。
「あ、あのさぁ。マリリーたんは、誰か人を好きになった事、ある?」
「私ですか?あー、まぁ何回かありますけど…」
「ど、どんな人だったの!?」
「え〜?みんなお店に來る冒険者の方でしたよ?お店の傍から覗いてて、々話し聞いてるに気になりだして〜」
「それで!その後は!?」
「その後は…パパが存在に気付くか、逆にパパの存在に気付いて逃げてくってじですかね?アハハ」
「あぁ、そっか。そりゃテンチョーの娘だもんね。ごめんね変な事聞いて」
「タリエルさんなんかそれ微妙に失禮じゃないですかっ!?」
「あうーごめんなさいマリリーたん。私さ、今までずーっと一人で生きてきて、誰かを想うなんて事一回も無かったんだよ。でも、マルたんにあの魔法掛けられてからその時の覚が忘れられなくて、ずーっと心にチクチクしてるの。」
タリエルの所作の一つ一つが余りにも可い過ぎて、マリーナは思わずタリエルを抱きしめてしまう。
「ふごッ!マリリーたん!?」
「いやぁもう可い過ぎですよタリエルさん!!それがってですから、その気持ちは自然なものですよ。大丈夫です。」
「あうーマリリーたーん!」
タリエルもマリーナに抱きつく。ちょっとだけ母をじたみたいだ。抱き著いていたのを解放し、マリーナはタリエルの顔を見つめる。
「後は、その気持ちに素直になれば良いと思います。」
「でも…マルたんのお財布の事考えると…またおかしくなっちゃって。」
「お財布って…!そうだタリエルさん。今日はまだマルマルさんに會ってませんか?」
「うん。まだ會ってないよ。どしたの??」
「実はですね〜昨日の夜ゴタゴタがあったんですけど、今日から借金返済の為にマルマルさんが午前中だけウチで働く事になりました。」
「え!そうなの!?」
「ハイ。今日既に一緒に働いて來ましたが…なんだか私、すごーくマルマルさんと距離が近くなったような気がして〜」
「うえっ!?うええぇぇ!!」
「誰かが早くなんとかしないと、このまま職場からの壽退社〜〜みたいな事にもなりかねないなーって」
「ええぇ!!ええぇぇえぇえ!!」
「…なーんてのは冗談ですけど、ちゃんと好きになったなら自分に正直になった方がいいですよ?タリエルさん?」
「うえーんやっぱり今日のマリリーたんは意地悪だぁ。」
可いさが溢れ出すぎて思わずマリーナはタリエルの頭をでてしまった。タリエルは軽くベソをかいている。それがまたたまらなくおしくじる。そこへ…
「おーす邪魔するぜー、お!マリーナも居たのか、丁度いい。」
まさかの話題の中心人が店の中にってきた。タリエルは慌てて目元をる。
「い、いらっしゃい!マルたん。」
「マルマルさん、今日は何か収穫がありました?」
「あーんと、その前にハックからの伝言だ。また集まれる時にみんなで集まって賢人會議を開くとよ。昨日の夜なんかを閃いたらしいんだが、みんな集まってから話すってさ。教えてくれなかったんだよ。」
「き、昨日の今日でまたですか!?なんかあれ、ものすごーく疲れるんですよねぇ」
「わ、たしはいつでも大丈夫だよ!マルたん!」
「ん?おまえ店番あるから夜の方が都合いいだろ?」
「あ…そうだった。忘れてた!」
「??変な奴だな。」
「え、えへへぇ」
「そう言えばなんかマルマルさん雰囲気違うような気がするんですけど、何かありました?」
勇者はとてもオーバーアクションで悩ましいといったようなポーズを取る。
「おやおや、やはり気付いてしまったか。まぁ分かる人には伝わってしまうんだろうなぁ〜」
「え!?なにか凄い事あったんですか!?」
「なになに?どしたのマルたん!?」
「君達、俺は今とても気分がいい。特別にコレを見せてあげよう。」
そう言って勇者は自分のステータスを表示する。そこには新たな通り名が表示されていた。
<國寶級の師マスターアートワークス>
プラスが9以上の武、裝備品、アイテムを作出來る。
「「え?」」
「ふっふっふ、コレでもはや負け犬なんで呼ばせないぞ。自稱じゃなくて歴とした通り名がついたからな!!どうだおどろ「「でええぇえぇぇええぇえぇぇッッッッ!?!?!?!?」」」
「いや、なんなの君ら?いくらなんでも驚き過ぎでしょ。」
2人はやっとこさ機に手を付いて立ってるという姿だ。プルプルと震えてる。
「ど、どしたの?なんか怖いんだけど。」
「<國寶級の師マスターアートワークス>って言ったら、この『大陸』に3人しか居ない伝説級のアーティファクトマイスターの事ですよ!こんな田舎の街でも知らない人がいないぐらい有名なんですから!!!」
「この人達の作品1つで、王都に領地が買えるよ!小さな戦爭ならコレ1つで締結するって言うか、むしろコレの奪い合いで戦爭が起きるよ!」
「「こ、この稱號どうしたのよ!?」」
「あ、あぁ。協栄ギルド行って納品作る仕事けてたら開放された。」
マリーナとタリエルは、へにゃへにゃと力なくその場に座り込んだ。
第15話 END
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