《NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?》第17話A そして勇者は面接を始める。みたい!

「おいトンマぁ!ボケっとするな!!」

あれから何度ミンギンジャンに怒鳴られた事か。大魔道飯店に働き始めて3日、ゲームに閉じ込められて通算して11日目になるのだが、一向にパーティメンバーは揃わなかった。午前中は廚房で働きながら窓の外を見つめ、午前は協栄ギルドで暇つぶしを探す毎日。なんだかゲームをしていると言うより、日々をない稼ぎで賄っている労働者にでもなった様な覚だ。多分これが普通にプレイしているゲームであれば、一旦飽きてしばらく放置するのだろう。勇者は一向に進まない現狀にマンネリをじていた。

「聞いてんのか!?オイィ!!」

「あーすまんミンギンジャン。ほれゴールド。」

「金さえ払えば良いってもんじゃねーぞ!ウチの従業員になったんだから時間まではしっかり働いてもらうからな!」

3日かかって10000Gちょっとは返せた。このままいけば來週ぐらいにはあらかた返し終わる計算になる。ただ、返し終わっても誰もパーティメンバーが揃わなかったらどうしたものか。最近はそればかりを気にして仕事にあまり集中出來ていなかった。

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「聞いてんのか!!」ゴンッ

「いてっ!毆る事ねーだろ!わかったちゃんと仕事するから!」

「マルマルさん、ちゃんとサボらず仕事して下さいね。」

「へーい」

「ったく、コイツのどこが真面目だってんだ?お前は昔っから男を見る目がないぞマリーナ。」

「ッッ!!パパ!ちょっと何言ってるのよ!」

「お!マリーナのか!?それ聞いたらマジメに仕事してやるぜ。」

「ありゃ4年ぐらい前だったかな?何処の馬の骨ともしらん冒険者の騎士について行くってイキリ初めてよ。そいつら実は「バギィ!!」」

もの凄い音と勢いでマリーナが洗っていたはずのオードブル用大皿が、ミンギンジャンと勇者の間を割って飛び込んで來た。

「集中しましょう。2人とも。ね?」

「「は、はーい。」」

余りにもドスの聞いた聲と睨みで2人ともみ上がってしまう。その騎士とどうなったのかとても気にはなったが、結末を聞き返す事は出來なかった。勇者が仕事に戻ろうとフロアに出て、テーブルの洗いに手をばそうとしたその時、の冒険者が店の中にって來た。

「すみません、ちょっと訪ねたいんですが。」

「あ〜すんません、もう朝食メニューは終わったんですよ。あと1時間したら今度ランチメニューに切り替わりますんで、その時どうぞ〜。」

「いや、食事をしに來た訳ではなくて。ここにユーシャという名前の人はいる?」

が一気に逆立つ。ついにその時が來た。

「も、もしかしてパーティ募集の件で來た人?俺が勇者です!」

「お、本人ですか、丁度良かった。面接に來たんだけど…忙しい?」

「いや全然もう暇で暇でしょうがなかったよ!おい、ミンギンジャン!コーヒーと茶菓子2人分!」

廚房の奧からガチギレ寸前のミンギンジャンが出てくる。

「トンマぁ…寢言ってのは寢てから言うもんだぞ?ついに頭の中まで砂糖と間違えたのか?」

「おい!俺は従業員として閑古鳥の鳴くこの店の売り上げをばす為に、わざわざ外から客引っ張ってきたんだぞ!謝はされても非難をけるいわれはねぇ!」

「「おおきなお世話だよ!!」」

いつぞやの親子ストライクを顔面にけてり口まで吹き飛ぶ勇者。

「…やっぱ後の方がいいかな?」

「ちょ、ちょっとまってて…」

そこから勇者は、この店の労働は休憩時間が無いのがおかしいとまくし立ててミンギンジャンと猛烈に口論し、最終的に休憩時間を金で買うという暴挙にでてなんとか面接する時間を得られる事に功した。

「えーっと、それじゃあ簡単な自己紹介頼んでもいいか?」

「名前はアンジェラ、職業は戦士。この前までパーティを組んでたんだけどこの街で解散してしまったんだ。募集條件が誰でもいいって事だったから立候補した。」

「へぇーアンジェラさんね。通り名ってあります?」

「ん〜と、一応可もなく不可もなくユージュアリー>ってのがあるけど。」

「それってどんな意味なの?」

「普通」

「へ?」

「私の特って所かな?優秀でもなく、努力が足りない訳でもなく。なんでもそつなくこなすのが私。」

「な、なるほど。普通が特なのね、わかった。」

「ここのパーティは何を目的にしてくの?」

「あーっと、それはちょっと俺の仲間から説明があるんだ。一応リーダー的なのは俺なんだけど、他のメンバーとも話ししてから決めなきゃいけないし。」

「え?もしかして大まかな目標もなくパーティ募集したの?」

「いや、そういう訳ではなくて…すまん。もっと口が上手い奴がいるから、そいつと話しして説明してもらう。」

「うん、まぁいいや。金払いさえちゃんとしてくれればそれなりには働くよ。普段は冒険者ギルドのホールにいるから、決まったら聲かけて。」

そう言ってアンジェラは立ち上がり握手を求めてきた。

「これはご丁寧に。あ、ちゃんと名乗って無かったね。勇者◯◯です。よろしく。」

「よろしく、ユーシャ。」

そう言うとアンジェラはペコッと會釈して店から出て行った。

「キレイな人だったんじゃないですか〜??」

「!脅かすなよマリーナ。キレイなのかどうかで言ったら…うーん。『普通』ってじだったな。」

もしかしたらこれが彼の言う普通の特なんだろうか?ほとんど顔の表を変えない、無機質なイメージを持つだった。多分人間族で、裝備していたのも一般的な武ばかりだ。だが正直特出した部分はじられなかったので、もし今後優秀な人が立候補してきたら參加を見送ってもいいかなと勇者は思っていた。

「さーて殘った仕事片付けるか、マリーナどこ手伝えばいい?」

「あのーすいません。」

細いながらも、中々に筋質な男の人がり口に立っていた。

「勇者◯◯さんっています?」

「はい!俺が勇者です!」

まさかのタイミングで2人目の訪問者が店にって來た。

Aパート終了→

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