《NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?》第28話 #6 『殘念勇者の伝説』

野営地についた勇者一行は、周囲の安全を確かめた後荷を整理し、これから分かれて行出來る様に準備した。その間にサイカとマリーナは一服用にコーヒーを準備してくれた。

「ふぃ〜〜まだなんもしてないけど、ホッと一息付いたなぁ。」

「勇者殿、領主様の扱いだが…馬車組にそのまま引き渡しでいいだろうか?」

「あー。うちらが連れて歩く訳にも行かないし、それで良いね。」

「わかりました!リーダー!」

「マルマルさん、私…付いていっても本當に良いんですか?」

「自分で來たいと思ったんだろ?良いよ。それにたまには息抜きも必要だしね。ま、元同僚のよしみでしっかり守ってあげるから安心しなよ。」

「ありがとうございます…マルマルさん…」ウルッ

「あーもーほら泣くなよ!ね?」ナデナデ

「…迷かけます。すみません。」

「…正ヒロイン、降板だな。」ぽんぽん

2人のやり取りを見ていたハックが面白がり、タリエルの頭をポンポンと叩いた。

「…うっさいわ!うるさいうるさい!!」バコッ

なんとも言い返せないタリエルが逆上し、ハックの頭を叩き返す。

「うふふ、みんな仲良いわねぇ!」

「自分も、あの中に上手くれるよう、努力します!」

「あなたはあなたで自分のままで居ればいいのよ?ヤンド君。」

「…ハイ、面目無いっす!サイカ母さん!!」ウルウル

「ヨシヨシ、いい子ねぇ〜〜」

そして何故かサイカもヤンドの頭をで始めるのだった。

そのまましばらく談笑が続き、頃合いもちょうど良くなったところで、徒歩組が荷をまとめ始める。

「さて、それじゃあ俺達行くぜ!ミンギンジャンに宜しく伝えてくれよ!無事に著いたらDM飛ばしてくれ。こっちも町に著いたら連絡するから。」

「はーい!そっちも気をつけてね、勇者君」

サイカが荷臺に乗り、ヤンドも者席に著く。今から馬車が走りだそうとした時、アンジェラが手を止め、馬車から降りてきた。

「ん?何か忘れ…うわぁ!!」

何故かアンジェラは、勇者を結構な勢いをつけて抱きしめてきた。

「ありがとう、ユーシャ。奴らをやっつけてくれて。1つ借り。」

「…お、おう。今度はまともな奴らとパーティ組めれば良いけどな?」

「…今回も微妙かな?アハッ」

アンジェラが笑ってる所を始めて見たような…そんな事を考えた勇者だった。

「」プルプル…

「ん?どうした?正ヒロイン?ククク…」

「うぉい!冒険者ぁ!その気が無いならマルたんにくっつくなぁ!」

「…別に、仲間とのコミュニケーションぐらい、『普通』だし。」

アンジェラはまた勇者に笑顔を見せ、者席に駆け寄り飛び乗った。そのままの勢いで鞭をしならせ、馬車を走らせる。

「おーい気をつけて行くんだぞ〜!!」

馬車の後ろからサイカが手を振る。そのさらに後ろには白場の上に縛り付けられたカルガモットの姿があった。

「…さて、俺達も行こう!」

「そうだな、勇者殿。ウカウカしていると日が暮れてしまう。」

「後でちょっと話あるんだけど?マルたん?」ギロッ

「お、俺に用事はねぇよ…」ブルブル

「マルマルさんって、結構モテるんですねぇ」ニヤニヤ

「さっきまでションボリしてたじゃねーかよマリーナ!」

「まじムカつく!」ガンッ

「嫉妬は見苦しいぞ?<現金の亡者キャッシュ・グール>よ。ふはは!」

「なんだかみんなといるとハックも良く笑うような気がするなぁ。それにしても、こんな事想像してたか?」

「「「何が??」」」

「この、最初の4人で一緒に冒険する日が來るなんてよ?嬉しいと思わないか?」

勇者の発言に、今度は皆が笑顔になった。

第28話 END

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