《NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?》第32話 #9 『殘念勇者の伝説』

勇者達徒歩組は、侵に適した時間になるまで、街で時間を潰していた。そして…

─19日目、夕刻─

「おし!アンジェラ達にDM送って來た!あいつらも屋敷に向けて前進するってよ!」

「フム!それでは我等も參ろう。領主様の屋敷へと。」

「ここからそう遠く無いんですよね?確か。」

「直線で道路を通ればの話だ、我等は森林の中を行く。」

「えー夜の森にるの~!?やだぁ〜鑑定士としてはの危険をじちゃうわぁ〜」

の危険をじるのはこっちだよ!危うくケツのまで毟られる所だったぜ…」ブツブツ

「マルたん、なーんか言った?昨日の慌てぶりをみんなに共有してもいいんだけど??」

「くっ……このやろ…」ギリギリ

「ま、まあまあ落ち著いて!二人共、仲良く行きましょう!」

「森にる前に、消音と存在を消す魔法を掛ける。皆、離れないようにな。」

「「「はーい。」」」

ハックの魔法は無事に功し、それぞれのに青白いが降り掛かる。

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「よし、ここが領主の館の外柵だ。ここからまっすぐ行くと、主屋にでる。」

「潛なんてクエスト、初めてだよ!なんかすっごいドキドキするね!」

「タリエル!靜かにしとけ!」

「あ、あの!私はどうすればいいんですか!?」オロオロ

「マリーナ嬢は私について來るといい。勇者殿はグールを連れて行ってくれ。」

「…ねぇ?いい加減その呼び方辭めないと怒るよ?」

「済まなかったな、<現金の亡者キャッシュ・グール>よ。屋敷にったからと言って金目のを盜むような真似は謹んでくれたまえ。」

「ムッカー!!あったま來た!絶対許さないんだから!!」

「だからタリエル聲がデカいって!!」

「「「シィー!!!」」」

4人全員が全員に対して靜かにしろと言うジェスチャーをする。それでやっと、4人は靜かになった。

「さて、そろそろ児戯はやめて潛に移るとしよう。私達は裏からるので、勇者殿達は正面から頼む。」

「「正面!?」」

「なに、領主が館に居ないのは確約済みなのだ。問題無かろう。」

「あー、まぁ…そうか。」

「各組事調査して、30分を目処にここから引き上げる。集合場所は現在位置で問題ないな?」

「「「おっけー!」」」

「もし何も見つからなくても必ず引き上げること。もし他の組が帰ってこなかったら先にアンジェラ達と合流してから助けに來てくれ。」

「「「リョーかいっ!!」」」

「それでは…出発の前に、勇者殿。ちょっと…」

「ん?」

ハックは2人と離れた位置まで勇者の腕を摑んでヒソヒソ聲で話しかけてきた。

(館の中で誰かと出會い、どうしようもならなくなった時は、あやつを前に突き出して、『領主に話がある』と言わせるのだ。)ヒソヒソ

(え!?なんだそりゃ?代わりにするのかよ!?)

(この潛にとって最大の切り札、それはあやつだ。今意味は分からなくとも、きっと役に立つ時が必ず來る。頼んだぞ。)

(おい!ちょっと待てよハック!)

「さて、準備は整った。マリーナ嬢、行くぞ!!」

「は、ハイ!!」

そう言い殘すとハックとマリーナは主屋の裏手側に回るように駆けて行った。

「「いっちゃったよ…」」

「とりあえず、うちらも行こうか。『殘念勇者の伝説』を探しに」

「はいよ!レッツゴー!!」

「「シィー!!」」

何とか正面玄関まで隠れながらたどり著いた勇者とタリエル。しかし、のっけから躓いていた。

(マルたん!どーしよ鍵かかってるよ!)

(え!マジか!!あ、つーか、そりゃそうか。本人が留守なんだもんな)

(他の道探す?)

(いや、とりあえず何とかしてここからる方法を探そう。さてと…)

勇者がドアノブに手を掛けると、カチャリと言う音がして玄関の扉は開いた。

((………え!?))

(おい!鍵かかってたんじゃねーのか!?開いたぞ?)

(え!さっき絶対鍵掛かってたよ!開かなかったもん!!)

勇者の上著のポケットが反応している。

(おっとひさしぶりのこの覚…マジかよ!)

(どったの?マルたん。)

(どうやら寶箱だけじゃ無くて、鍵ならなんでも開けられるみたいだな。この能力。)

以前ダンジョンに潛った際、勇者は寶箱の鍵を自的に開けていた。その時発現したデバッグ能力は『ロック解除』というであったが、寶箱にしか使えないと思い込んでいた。…それがまさか、鍵なら全般的に開けられるだと気付いた勇者は歓喜した。

(こりゃすげーぞ!どこでも侵して、なんでも手にる!うはは!)

(バカ!こんな時ぐらいスケベな事考えないでよ!!)

((シィー!!))

屋敷の奧には明かりが見えるが、人影も人の気配も無かった。

(と、とりあえず、ってみよう。)

(マルたん先行って!私怖いから!)

(いいけど背中押したりするなよ!?)

2人は音を立てないように気をつけながらゆっくりと屋敷の奧に進んでいく。

(さて、我々もここからろう。)

ハックは數度肩の高さぐらいにある窓から部を覗くと、躊躇なく窓を開けた。

(ちょ!!ハック先生!大膽過ぎますって!!)

(うぬ?何を言っているのだ?)

ハックは窓の桟につかまりそのまま中に登ってってしまった。

(キャー!ちょっとハック先生!もうちょっと靜かに!!)

(だから何を言っているのだ?マリーナ嬢。私が消音の魔法を掛けたのを忘れたのか?)

(あ?……あ!)

(まさかそろーりそろーりと侵するとでも思ったのかね?そもそもそんなスキルも無いのに??)

ハックはやれやれと言った顔でマリーナを見下ろす。

(ほら、捕まりなさい。手を取って。)

(む!無理ですこんな…肩の高さより高い所なんて登れません!)

(仕方の無い生徒だ全く…)

ハックは今った窓から再び外に出ると、マリーナを擔ごうとする。

(き、きゃああぁぁ!!ハック先生ぇぇぇ!!)カァァ

(こ、こらよさんか!暴れるでない。)

(スカートめくれますって!!どこってるんですかっ!やめて下さい!!)バタバタ

(イテテ!こうでもしなければ君は登れないだろう!)

(自分でやります!自分でやりますから!!降ろして下さい〜!!)グイーッ

2人はもつれにもつれた結果、お姫様抱っこのような姿勢で落ち著いた。

(それで、君はこの姿勢から窓に乗り移れるのか?)ハァハァ

(もう、もう良いです。もう良いですからぁ〜え〜ん!!)

(何故そこで泣く!?マリーナ嬢、落ち著きたまえ!!)

「そこの2人、何をやっている?」

「「うぐっ!」」

あまりに騒ぎすぎた為、後ろから近付いてくる人影に、2人は気付くのが遅れてしまった。

第32話 END

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