《NPC勇者〇〇はどうしても世界をDeBugしたい。みたい!?》第54話A 『ヤンド先生の格闘&瞑想?講座』
「それじゃあ…次は自分の授業と言う事で…」
ヤンドは恥ずかしそうに皆の前に出てきた。
「お!ヤンド頑張れー!」
「ねーねーヤンドは何教えてくれるの?」
「ハハハ…ちょっと自信ないけど頑張ります。」
ヤンドは1つ咳払いをしてから話始めた。
「えーっと…それでは自分がモンクの修行中にに付けた、魔法やアイテムに依らない回復手段と基本的な素手の格闘方法に付いて教えます。分からない事があったら聞いて下さい。」
「「「おおぉーー!!」」」パチパチパチ
「まずは回復についてですが、誰かわかる人は居ますか?」
「「うーん…」」
「ハイ、瞑想ですか?」
「サイカさん正解です!」
「ほーさすが歳…」ザクゥッ
勇者の足元に包丁が突き刺さった。
「あら、ごめんなさい。落としちゃった見たい。」ギリリッ
歯を食いしばるような音と、異様に力がった手で「落ちた」包丁を引き抜くサイカ。
「おち、落ちたってレベルじゃねぇぞ…」
「しっ!これ以上言ったら本當にやられるぞ勇者殿!」
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「ユーシャうるさい!」
「せっかくヤンドが説明してるんだから聞いてよ!もー!!」
「ハハハ…」
皆はそれぞれ間隔を開けて地面に座り込んでいる。
「自分の1番取りやすい、楽な姿勢でいいですから。」
「「「はーい」」」
「それでは瞑想を始めます。目を閉じてゆっくりと深い深呼吸を行って下さい。」
「「「すぅ……はぁぁ……」」」
「いいですよ。そのまま心を無にして下さい。」
「「「…………。」」」
勇者は何となく集中出來ず、ポリポリとおをかいたりしている。
ポコン!
「あでっ!なんだよヤンド!」
「リーダー、ちゃんと集中して下さい。」
ヤンドはいつも背中に背負っている斧で勇者の頭を叩いた。
「でぇ!!お前そんなの使って叩いたのかよ!」
「あー、これはイミテーションです。裝備アイテムではなくて、ただの裝飾アイテムドレスアップですから、ダメージはりません。」
「え?そうだったの?あ!ちょっと待て思い出した!ダンジョンに潛った時ツンのめってヤンドの背中にぶつかった時あったけど、なんか違和じたんだよ!」
「良く覚えてましたねぇ…」
「…ぷくく…怒られてやんの〜」
ポコン
「きゃうん!なんで叩くのさー!」
「タリエルさん集中して下さい…」
「酷い!1度は夫婦になった中でしょうが!DVよ!!」
「夫婦…夫婦……あなたァ〜うぇーん」
ポコン
「いたっ!…はーい気をつけまーす」シュン
「もう!さっきからうるさくて全然集中出來ませんよ!」
ポコン
「えぇ〜〜!なんで私が叩かれるんですかぁ!」
…結局、まともに瞑想が出來たのはハック、アンジェラ、カルガモットの3人だけだった。
「それでは、自分が見本を見せますので…皆さんは見ていて下さい。」
ヤンドはあぐらをかいて地面に座り込んだ。
「集中すればする程、また無心になればなるほど瞑想の回復値が上がってきます。ある程度であればMPも回復しますので魔法を使う人は特に重要ですからね。」
ヤンドが瞑想を始める。
數秒も立たないに緑の回復オーラが発生した。
「おぉ!凄いなヤンド殿は!私が10分以上かけてやっと1か2程の回復量だったのに、もう2桁臺の値で回復している。」
しすると、今度は紫のオーラも立ち上がり始めた。
「この短時間でMPの回復まで始めるとは、拳士も中々やるな。」
「…おい」
「何よ?マルたん。」
「ヤンドにさっき叩かれた仕返ししようぜ!あのな…」コソコソ
勇者に耳打ちされて、タリエルはニンマリと笑みをこぼした。
─ ─ ─
「きゃぁ!!ちょっとどこってるんですか!タリエルさん!」
タリエルがおもむろに背中側から手を回し、マリーナのをった。
その聲を聞いた時、ヤンドのは一瞬だけピクっと反応した。
「うっへっへぇ〜中々良いものをお持ちですねぇ〜マリリーたん!次は…」
「…やん!コラ!おいたしちゃダメでしょ!タリエルちゃん!!」
「ほほぉ〜流石はサイカ!人妻の魅力がたぁ〜っぷり詰まってますなぁ!」
「……うぁっ…くっ!何をするキャッシュグール!」
「へぇぇ〜アンジェラも筋質な割には付いてる所付いてるんだねぇ〜!!」
目を瞑り、瞑想している筈のヤンドから溢れ出る紫と緑のオーラが徐々に弱まり出した。
優しい顔で瞑想していた表が、厳しく険しいものに変わって行く。
「うっふっふ〜!実はねぇ、鑑定士である私は、『手に納まった』の大のサイズが判別出來るのよ〜!」
「な!」「きゃ!」「何!」
「と、言う事で!勇者パーティ開催!チキチキ!ベストなバストカップ選手権ー!!」
タリエルの上げる聲を聞いたヤンドから、溢れ出る回復オーラは完全に止まった。
厳しい表どころか、の端を噛み潰しを流して無心になるように耐えている。
「じゃあ1位から発表しちゃおっかな〜どうしよっかなぁ!」
「や、やめて下さい!!」
「もう!悪い子ね!」
「気でも狂ったか!?」
「…なんか面白そうな事やってるね?定命の者モータル達。」
ふわりとナユルメツが現れる。
「で、出たぁ!!勇者パーティ隨一の至寶!別名おっぱいお化けの謎ボイン!!」
「…まぁ、オバケは否定しないけどさ。」
その時、ヤンドから今度は赤いのオーラが溢れ出した。
噛み潰しただけじゃ無く、つぶった目からもが流れ出している。
食いしばった歯からはギリギリと音がこちらまで響く!
「それじゃ早速…」
「…うん??どうしたんだい?」
「うひょお!!こりゃ凄い!片手で収まり切らない!こぼれちゃうよ〜〜!!」
その言葉を聞いた途端ヤンドの容態が激変した!
それまで真一文字に閉ざしていたは開き、牙を剝き出しにしながらも必死に歯を食いしばり、つぶっていた瞳は見開かれるも真っ白になり、の涙を流しながら必死に耐えていた。
「なんだ…一何が戦士に起こっている!?」
「耐えているのだ。邪なる煩悩から、寸前の所で耐えている!あのオーラが赤に変わった途端、ありとあらゆるステータス上昇バフ効果が発生しているぞ!」
「が!頑張れ!!負けるなヤンド!!」
勇者は自分でふざけた案を出した事も忘れ、必死に耐えている仲間ヤンドを力の限り応援していた。
「「「じ、自分に負けちゃ駄目だ!!」」」
「…えーい!タリエルさんばっかりずるいです!私だって!」
「きゃあぁ!ちょっとやめてマリリーたん!くすぐったい!」
「そっちが先に手を出したんだからな。大人しくして貰おう。」
「あの、ナユさん前から気になってたんで、後學として…」
「おやおや、みーんな甘えん坊さんだねぇ。」
「グッ…グガァァァァ!!!」
「やめろ!見ては行けない!無心だ!無心になれ!」
「そなたなら…そなたなら耐えられる!きっと耐えられる筈だ!!」
「何やら良く分からんが…己に打ち勝つのだ!」
「けしからん…私はモンクの修行僧!煩悩に負けるなど…うぐぐ!けしからんぞォ!!」
「あら、こぼれちゃった。」
「ガァァァアアアァァァ!!」
ナユルメツの謎の臺詞(?)と共に、ヤンドのエネルギーオーラが発した。
…近くにいた男陣は、モロにやんどのむっつりスケベオーラ(仮)を被弾してしまった。
「何やってんのかねぇ、うふふ。」
Bパートに続く→
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