《クリフエッジシリーズ第一部:「士候補生コリングウッド」》第十話
宇宙暦SE四五一二年十月二十三日 標準時間〇九時二五分
<アルビオン軍ブラボー隊・パワープラント行き通路付近>
〇九二五
パワープラントPP行き通路橫の倉庫に釘付けにされたブラボー隊は、敵の猛攻に対し、息を殺して隠れているしかなかった。
次の攻撃で全滅するかもしれないと悲壯な思いを抱いていたが、敵からの攻撃は數分前から止まっていた。
(どういうことかしら? デンゼル大尉の言っていた“敵を引き付ける”というのが功したのかしら?)
ブラボー隊の指揮ナディア・ニコール中尉はそう思っていたが、まだ敵が待ち構えているはずだと、ここから逃げ出したい衝を無理やり押さえつける。
全員が息を潛めていると、カツカツというい足音が聞こえてきた。
敵の大型レーザーが空けたを敵兵の影が過よぎる。
ニコール中尉は靜かに攻撃を決め、ハンドサインで部下たちに攻撃準備を命じた。
五秒後、一人の敵兵がゆっくりと口を覗き込んだ。
「攻撃開始! 通路に向けてグレネード発! ミラー(フレッド・ミラー一等兵)、リード(ジェレミー・リード二等兵)、付いてきなさい!」
ブラボー隊の六名は、中尉の命令と共に一斉に攻撃を開始する。不用意に顔を出した敵兵を撃ち殺した後、三発のグレネードを通路に向けて発した。
通路に三回の発音が鳴り響く。
ニコール中尉は二人の兵を引き連れ、通路に飛び出していった。
彼たちの前には數人の敵兵が倒れ、その後ろには立ちつくす五、六人の敵兵がいた。
敵は思わぬ反撃とグレネード弾の発に怯み、一瞬、反撃が遅れる。
ニコール中尉たちは更に三人にダメージを與えると、二発のグレネードを奧に放った。
グレネードの発により、更に敵は混し、我先にと後退していく。
ニコール中尉はこの隙を逃さず、危険なこのエリアから撤退することを即斷した。
「全員、撤退! この隙に撤退する! ラングフォード候補生、先頭を行きなさい!」
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彼は二人の兵と共に殿しんがりを勤め、反撃を加えようと向かってくる敵に対し、最後のグレネードを撃ち込んだ。
グレネードの発の直後、敵から數條の熱線が走る。
その攻撃をけ、リード二等兵が負傷するが、敵も再反撃を恐れ、それ以上追撃してこなかった。
ブラボー隊はBPX(監視裝置を無効化する特殊塗料)により保安システムが無効化された通路を、負傷者を庇いながら出ルートに向け、必死に進んでいった。
<アルビオン軍アルファ隊・ドック>
〇九三〇
通商破壊艦P-331の巨大な艦ベッセルの下で、アルファ隊は次々とドックの設備を破壊していった。
ドックの外にある制室でも発が起こり、ドックは非常照明に切り替わると共に、警報裝置を兼ねた回転燈が赤いを斷続的に放っている。
その赤いが點滅するドックでは、大小様々な破壊された機の破片や部品が飛びい、混沌とした狀況になっていた。
真空でかつ無重力なため、発のエネルギーをけた破片は、壁やP-331の艦にぶつかり、跳ね返ったあとも宙を漂い続け、更に壁などにぶつかり、ブラウン運にも似た混沌を作り上げていく。
ガイ・フォックス三等兵曹は冷徹にドックの被害狀況を確認すると、その結果を指揮であるブランドン・デンゼル大尉に報告した。
「超速航行機関FTLD調整設備に損傷を與えています。他には大型マニピュレータは三基、外殻補修用自溶接機二臺を破壊、燃料補給口二ヶ所も損傷をけています。これで二ヶ月は使用不能でしょう」
デンゼル大尉は満足げに頷き、
「了解。あとは撤退だけだな。クリフ、撤退するぞ!」
その直後、大尉のが壊れた人形のように橫に飛んでいった。
フォックス兵曹が大尉のを支えると、船外活防護服ハードシェルの左脇部分に銃撃をけた痕跡が確認できた。
彼が左を見ると、ドックの反対側からハードシェルを著た多數の敵兵の姿があった。
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「ミスター・コリングウッド! 敵兵です! た、大尉が撃たれました!」
クリフォード・コリングウッド候補生は、ブラスターのビームが頭上を掠めていく中、ライフルを構えたまま、「全員、遮へいに退避! フォックス、大尉の狀況を教えてくれ」と落ち著いた口調で命令する。
アルファ隊の兵士たちは、それぞれ手近な遮へいにを屈め、敵兵の攻撃からを隠した。
「デンゼル大尉は意識不明……バイタルは……圧低下……自救命システム作確認……心拍數安定。ハードシェルえい率リークレート正常範囲……大尉は脇腹に銃撃をけ、意識不明。容態は安定しつつあり。ハードシェルは自えい防止裝置で問題ありません」
一時のパニックから立ち直ったフォックス兵曹はそう報告する。
クリフォードはデンゼル大尉の容態が安定していることに安堵するが、すぐに自分が指揮を執らなければならないことに気付き、戦慄する。
(僕が指揮を執るのか。初陣の半人前以下の僕が……でも、僕しかいない……)
彼はすぐに「フォックス、技兵にも応戦させろ! バトラー、キーオン、二人で大尉をエアロックまで運べ!」と次々と指示を出していく。
クリフォードは命令を発しながらもブラスターライフルで味方の援護をするが、それ以上に敵兵からの攻撃が激しく、敵の接近速度が緩むことはなかった。
ヘーゼル・ジェンキンズ三等兵曹が「ミスター・コリングウッド!」とび、持っていたCX薬をアンダースローで敵兵に向けて投げ込む。
敵兵たちは手榴弾のような対人兵を投げつけられたと思い、咄嗟にを伏せ、遮へいのに飛びこむ。発にを固くしているが、數秒経っても発しない、このため、彼らは不発弾と判斷し、再び接近し始めた。
クリフォードはジェンキンズの意図を理解し、敵の銃撃の中、を乗り出してCX薬を狙撃する。
敵兵の周辺が真っ白な閃に包まれる。兵たちは慌てて遮へいに隠れるが、空気の無いドックでは直撃でもしない限り、ダメージは與えられない。それでも生存本能が勝り、反的に隠れてしまったようだ。
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その隙を突き、バトラー一等技兵とキーオン二等技兵は、意識を失ったデンゼル大尉のを侵に使ったエアロックに押し込んだ。
敵の混の隙を突き、クリフォードたちもエアロック近くの大型コンテナのに逃げ込むことに功していた。
「全員、各自の被害狀況とグレネードの殘數、ブラスターのエネルギー殘量を報告してくれ。ジェンキンズ、CX薬の殘量を確認してくれ」と靜かに命令を出していく。
フォックス兵曹から順に報告が始まる。幸いなことにデンゼル大尉以外、負傷者はなく、ブラスターのエネルギーもまだ充分に殘っていた。だが、切り札となるグレネードはあと五発、CX薬も四個しか殘っていなかった。
(敵の數は三十人くらいか……ブラボー隊を後方から襲ったP-331の増援のようだ。これでブラボー隊が退卻するまで時間を稼げるかな)
彼は全員に反撃を命じると共に、銃撃の手を緩めず、ブラボー隊のニコール中尉に連絡をれる。
「こちら、アルファツー、ブラボーリーダー応答願います。アルファリーダーが負傷しました」
「こちらブラボーリーダー、アルファツー狀況を報告しなさい」と通信機からニコール中尉の迫した聲が聞こえてきた。
「アルファリーダーは意識不明。現在、指揮はアルファツーが代行中。ドックの破壊はほぼ完了。撤退準備中です」
「判ったわ。ブラボー隊は潛したエアロック橫保守エリアまで撤退中よ。あと五分で到著できるはず。アルファ隊も準備完了次第、すぐに撤退しなさい」
彼はクリフォードにそう命じるとすぐに通信を切った。
クリフォードは、撤退できるならすぐにでもしたいのだがと思いながら、撤退方法を考えていた。
「フォックス、我々が撤退する時にこのエアロックを破したい。さっきいた保守エリアから遠隔作は可能か?」
フォックス三等兵曹は躊躇いも無く、「可能です」と短く答える。
クリフォードは敵に銃撃を加えながら、
「このエアロックを破壊した場合、全エリアの急用シャッターは下りると思うか?」と掌帆手であるフォックスに確認する。
フォックスは銃撃が頭上を飛びう中、プロらしい落ち著いた口調で報告する。
「推測になりますが、恐らくエリア一斉隔離信號が発信し、減圧防止シーケンスが起、ベース全域でブロックごとに隔離されると思われます」
クリフォードは「バトラーはエアロック破壊準備を、キーオンは大尉の撤退補助の準備を、他の者は敵を近づけさせるな!」と、最後にはブラスターライフルを撃ちながらんでいた。
二、三人に有効なダメージを與えたと思うが、敵は徐々に接近してくる。
(最終的に出する際には、このエアロックを破壊するとして、この狀況からどうやって全員で逃げ出すかだな。敵の數はまだ減っていない。別の通路で回りこまれる前に出したいんだが……)
追撃をどう防ぐかで彼は悩むが、時間が貴重だとすぐに頭を切り替える。
「全員聞いてくれ! グレネードの殘弾をすべて敵に撃ちこむ。その隙を利用してエアロックに退卻、すぐにドック側扉を閉鎖し通路に退卻する。私のカウントダウンでグレネードを撃ってくれ!」と早口で指示を出す。
そして、全員から了解の返事を待ってから、「五、四、三、二、一、発!」と命じると、敵兵が集中している付近目掛けて五発の擲弾が放たれた。
數秒後、ほぼ同時にグレネード弾が発し、僅かにドックの床を揺らした。
発による破片が飛びう中、クリフォードは最後まで援護撃を行い、締まりつつある扉の隙間にをり込ませていた。
その直後、エアロックのドック側扉は完全に閉止された。アルファ隊はエアロックに退避することに功した。
<ゾンファ軍P-331派遣部隊・ドック>
〇九三五
ワン艦長に率いられたP-331派遣部隊は、滅茶苦茶に破壊されたドックの設備を目の當たりにし、怒りにうち震えていた。
大型の整備機械が破壊され、自分たちの艦P-331の整備が行えなくなったことと、ここまで狀況が悪化するまで対応できなかったクーロンベース司令部に対しての怒りだった。
ワン艦長はアルファ隊が侵したエアロックとは別の二ヶ所のエアロックからドックにっていく。
敵が破壊活をしているため、飛びう機械部品を避けながら、慎重に、だが素早く敵に近づいていった。
二方向から進んだため、遮へいからが丸見えになっている敵兵がいた。彼はこの破壊活を止めさせるため、やや遠い位置ではあるものの発砲を許可する。
數條のブラスターのが敵兵に吸い込まれ、一條のが脇腹に直撃すると、敵は真橫に吹き飛んでいった。その直後、敵部隊が混する。
ワン艦長は「人數は十人以下だな」と考えながら、敵が行っていた破壊活を思い出す。
(薬を投げさせ狙撃する。口で言えば簡単だが、これだけの破壊を短時間で行うためにはかなり優秀な狙撃兵がいるのだろう。不用意に近づくと損害は馬鹿にならんな……)
彼はパワープラントPP行き通路にいた部隊が囮で、こちらの部隊が本命の鋭部隊だと考えた。
(通路にいた敵兵の戦い方は本職宙兵じゃなかった。こっちに本職を配置したんだろう。まだ、“外”がうるさい。早くこいつらを排除しないと本格的に拙いことになるかも知れん……)
「チャン・ウェンテェン! 遮へいを利用して敵に接近する。援護しろ!」
彼はそうぶと十名の部下を引き連れ、敵に接近していく。
敵からは闇雲に撃ち込まれるブラスターの跡が、飛びう破片に反し、頭上を明るく照らしていく。
(うん? 三、四人しか撃ってこない。それも碌に照準も合わせていないだ……さっきの男が狙撃兵だったのか?)
「敵はない! チャン、制圧撃を! 敵の攻撃が緩んだら突っ込む!」
その命令を聞いたチャン・ウェンテェン甲板長は部下たちに指示を出していく。その直後、二十本近いの矢が敵の隠れるコンテナなどに突き刺さる。その勢いに敵兵からの攻撃は緩む。
ワン艦長はこの機會を生かすべく、一気に前進していった。
その時、飛びう工作機の破片の間をゆっくりとした速度で接近してくるを発見する。
すぐに薬だと判斷した彼は、「薬だ! 伏せろ!」と咄嗟にんでいた。
部下たちはその言葉に慌てて近くの遮へいに飛び込み、を伏せる。
三つほど數を數えたが発する気配がない。焦れた部下たちが再び立ち上がった時、真っ白なが彼らの周りを埋め盡くしていく。數名が発の勢いで吹き飛ばされた金屬片に曬されるが、質の外殻を持つ戦闘用裝甲服に弾かれ、損害は無かった。
「ただの薬だ! 直撃されなければダメージはない! もう一度チャンスを見て接近する!」
ワン艦長は敵の策略に嵌った自分に怒りをじるが、冷靜に部下たちに指示を出し、彼の部下たちもその言葉に応え、敵に攻撃を加えていく。
だが、敵は大型コンテナを盾にしており、有効なダメージを與えられない。
一方、味方は敵にいるたった一人の優秀な狙撃手のため、既に二人が戦闘不能に陥り、接近もできない狀況に陥っていた。
彼はこれでは埒が明かないと、別働隊を後ろに回りこませることにした。
「チャン! 十名を率いて常用エアロックの反対側に回れ! 敵が引く時を狙って殲滅しろ!」
彼はそうびながら、頭の片隅で自分は私掠船乗りであって、陸戦隊ではないと自嘲気味に考えていた。
(防衛戦は専門外なんだがな。まあ、ここの保安部員たちよりマシだが、突撃する方がに合っている……敵が引くタイミングで一度は攻勢があるはずだ。その後の敵の退卻にあわせて突っ込むか……)
敵が引く時に狀況を変えるため、何か手を打つはずだと考え、それを利用しようと思っていた。
元來、降伏した商船に乗り込んだり、破壊した輸送艦に乗り込んだりするのが、彼らの戦闘スタイルであり、このような基地での攻防戦の経験はなく、なまじ味方の數が多いため、つい強引な方法を選びたくなってしまう。
そう考えていると、突然、敵の攻勢が弱くなった。
(次のタイミングで大掛かりな攻勢があるはず。それが収まったら突っ込むか……)
「すぐに敵の攻勢が始まるぞ! なあに撤退のための花火だ。そいつが収まったら俺に続け!」
彼の予想通り、すぐにグレネードらしき発が複數撃ち込まれる。
五回の発音と共にドックに飛びう破片が更に數を増し、細かい破片が戦闘用防護服の外殻を叩いていく。
彼は攻勢が収まると判斷し、「突撃!」とんで、敵に薄していく。
彼の後ろには部下たちが続くが、敵の狙撃兵はまだ殘っているようで、更に一人の部下が負傷した。
その正確な銃撃により僅かにきが鈍った隙を突いて、敵は常用エアロックに逃げ込んでいった。
(逃げられたか……冷靜で相當切れる奴がいるな。逃がすのは癪だが、まだ敵が外にいる。出て行ってくれるならそれでも問題ないだろう……)
彼は敵が使った常用エアロックの通路側扉が開放されたという表示を見ながら、そう考えていた。
「チャン、そっちはどうだ?」と別働隊のチャン甲板長に連絡をれた。
「まだ、エアロックを出たところです」
「敵が常用エアロックから通路に出た。恐らく撤退するつもりだろう。一応・・追撃するが、兵を無駄にするなよ」と指示を出し、自らは常用エアロックの作を主制室MCRに依頼した。
MCRのオペレータから狀況報告と了解の聲が聞こえるが、すぐに「何をしている艦長! すぐに追撃して全滅させろ! 敵を絶対に逃がすな!」というカオ・ルーリン司令の喚き聲が被さってきた。
彼は何を的になっているんだと司令に対して怒りを覚えながら、「敵が逃げるなら放っておきましょう。外のスループ艦も味方を拾えば撤退するでしょう」と心の怒りを抑え、努めて冷靜な口調で司令に提案する。
だが、司令からは、「絶対に逃がすな! これは命令だ!」という甲高い命令が聞こえ、通信を切り忘れたのか、「どいつもこいつも無能な奴ばかりで……」という呟きが聞こえてくる。
ワン艦長は通信を切り、「追撃命令だ! 俺たちは常用エアロックから追うぞ! チャン・ウェンテェンと挾み撃ちにすればすぐに片付く。気合をれろ!」と部下たちに命じていった。
<ゾンファ軍クーロンベース司令部・主制室>
〇九三〇
クーロンベース司令、カオ・ルーリン準將は集まらない報に不満を発させていた。
「パワープラントPP行き通路の狀況は! ドックの損害狀況は! P-331への影響は! なぜすぐに報告しない! これでは指揮が取れないだろうが!」
通路にあるセンサー類はアルビオン軍の潛部隊により、ほとんどが無効化されていた。
PP行き通路ではブラボー隊の反攻により派遣した部隊の指揮が負傷し、一時的に指揮命令系統に混が生じていた。
ドックについては、機の狀況を監視するはずの制裝置まで破壊され、更に多數の機が同時に破壊されたことから、MCRの遠隔監視ディスプレイの當該機の狀態表示は故障Failureで埋め盡くされている。
唯一、通商破壊艦P-331の狀況のみ、損傷なしとの連絡をけていた。
「P-331は損傷なし! 但し、殘燃料は三〇%を切っているとのことです!」
「ドックは遠隔監視裝置が破壊され狀況把握は不可能。現在監視カメラにて狀況把握中です」
「PP通路は敵の反撃をけ、PP側に一時退卻した模様。指揮命令系の回復後、再度狀況を確認します」
次々と報は上がってくるが、カオ司令のしい報は上がってこない。
更に苛立ちを募らせていると、オペレータの一人がワン艦長と話しているのに気付く。
「常用エアロックの狀況を教えてくれ!」という艦長の聲に、オペレータは「常用エアロックドック側扉閉止……通路側手開放狀態です。MCRからの遠隔作はシステム強制リセットと立ち上げに時間が掛かります。ええ……五分ほどお待ちください……」と言ったところでカオ司令は通話に割り込む。
「何をしている艦長! すぐに追撃して全滅させろ! 敵を絶対に逃がすな!」
それに対して、ワン艦長の冷靜な聲が返ってきた。
「敵が逃げるなら放っておきましょう。外のスループ艦も味方を拾えば撤退するでしょう……」
「絶対に逃がすな! これは命令だ!」という命令を下す。
彼は「どいつもこいつも無能な奴ばかりで使えん! 敵を逃がせば私の面子が立たなんじゃないか! クソッ!……」と呟いていた。
彼の通話はMCRのオペレータたちにも流れており、彼らは自分たちの上司に冷たい視線を向けていた。
サモナーさんが行く
リハビリがてらで。 説明を碌に読まずにゲーム始める人っていますか? 私はそんな傾向が強いです。 βテストを終え本スタートを開始したVRMMOに參加した主人公。 ただ流されるままにゲーム世界をへろへろと楽しむことに。 そんなゲーマーのプレイレポートです。
8 175【書籍化・コミカライズ】誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴虐公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺愛されていました〜【二章完】
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8 88ウイルター 英雄列伝 英雄の座と神代巫女
アトランス界にある優秀なウィルターを育てる學校―『聖光學園(セントフェラストアカデミー)』では、新學期が始まった。神崎のぞみは神祇代言者の一族、神崎家の嫡伝巫女として、地球(アース界)から遙か遠いアトランス界に留學している。新學期から二年生になるのぞみは自らの意志で、自分のルーラーの性質とは真逆の、闘士(ウォーリア)の學院への転校を決めた。許嫁の相手をはじめ、闘士のことを理解したい。加えて、まだ知らぬ自分の可能性を開発するための決意だった。が、そんな決意を軽く揺るがすほど、新しい學院での生活はトラブルの連続となる。闘士としての苛酷な鍛錬だけでなく、始業式の日から同級生との関係も悪くなり、優等生だったはずなのに、転入先では成績も悪化の一路をたどり、同級生の心苗(コディセミット)たちからも軽視される…… これは、一人の箱入り少女が、日々の努力を積み重ね成長し、多くの困難を乗り越えながら英雄の座を取るまでを明記した、王道バトル×サイエンスフィクション、ヒロイン成長物語である。
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『異世界転移』 それは男子高校生の誰しもが夢見た事だろう この物語は神様によって半ば強制的に異世界転移させられた男がせっかくなので異世界ライフを満喫する話です
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田中と山田はいつも仲良し。そんな2人のハートフルボッコな日常コメディーちょっとだけラブもあるよ❤️ 會話文しかないめちゃくちゃ短いS S S小説だから期待とかは捨ててね
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