《BioGraphyOnline》第二十七章 トーナメント
「意識なくなるって・・・MP無くなっても普通ないよ?というよりMPが始めて減ったってどういう事なん?」
トーナメント會場にはフーキの呆れたような発言に抗議するアズの聲が響き渡っている
「今までは霊を使うって形だったからMPの消費が無かったんだよ!」
不貞腐れ頬を膨らませて怒る俺にフーキが失笑している
「このやろぉ!くらえ!」
「おぉ・・・!目と髪がるとなんかカッコええやん!」
新技で目と髪をらせていると見知った顔が二人寄ってくる
「我が縁よ!遂に覚醒したか!」
一気に現実に引き戻された俺の髪と目が元に戻る
「我が波で覚醒が解けるとは!まだまだ修行が足りん!さぁ!我が縁アズ!今こそ・・・」
「アズよ、主も武の頂に立つ資格者か?」
興して長々語り出した馬鹿兄の橫から片目を隠したフィンさんが尋ねてくる
「あーいやー、俺は友人の付き添いでトーナメントの資格はないですね」
「そうか、主と決著をつけるのも一興であったが・・・」
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フィンさんが無表のまま視線を下に向ける
メアリーさん曰く落ち込んでる時の癖らしい
「PVPならいつでもけますんで、というかフィンさんはトーナメントの資格あるんですね」
「我もあるぞ!」
語っていた馬鹿兄の顔で唐突に視界が埋まる
お前には聞いてないんだよ
馬鹿兄がトーナメント表を取りだしたのでフィンさんと一緒に確認する
「うへぇ・・・トーナメント8枠の5人が知ってる人かぁ・・・」
フーキ、フィン、†エンドシャドウ†、キンニクン、トウヤの名前を確認してゲンナリする
「時にそこのお前!我が縁の盟友だと・・・?」
馬鹿兄がポーズをつけながらフーキを指差す
なんだ?俺が誰かと友人関係になるのが気に食わないのか?
「我が縁は孤高の存在、故に盟友等おらん!」
こいつ!トーナメントに出る前にぶっころす!
鬼の短剣を取りだす俺に、ローブの頭の部分をフーキがかぶせる
「離せフーキ!こいつ殺さない!」
「まぁ落ち著こうや・・・えーと†エンドシャドウ†さん?悪いけどアズとはほんまに腐れ縁やよ?」
馬鹿兄が心底驚いた顔をしているのが腹がたつ
「我が縁の盟友・・・面白い!ならばその力!この廻永劫の戦いにて存分に見せてもらおう!」
馬鹿兄が高笑いをあげながら立ち去っていく
「なんや愉快な人とフレンドなったんやね?」
フーキが笑いながらこちらに話しかける
「ん?あれ?フーキ?あれ太郎兄だよ?」
「え?あれって青兄さん?ほとんど別人になっとるやん」
そういえばフーキと馬鹿兄が最後にあったのって小學生の時、馬鹿兄がまだクソ真面目な時だったわ
「あれが・・・今の兄です・・・」
「なんや・・・大変やね・・・」
二人で昔の馬鹿兄の姿を思い浮かべているとアナウンスが流れる
「これより第1試合が始まります!選手の方は場お願いします!」
トーナメント戦では
ランクマッチで空席だった客席からコロシアムでのPVPを観戦する事が出來る
しかし場チケットが高いのと、良い席はすぐ埋ってしまうのでまともな席を取るには徹夜で並ばなくてはならない
ドラゴン退治組が最前席は無理だろう
ちなみにフーキの付き添いとしてならば選手席
PVPを目の前で見ることができる位置、かつ無料だ
今回ばかりはフーキ様々である
選手場、コロシアムの中央の二人を見て思わずぶ
「フィンさんとトウヤさんか!」
「アズはトウヤって方もしっとるん?」
「トウヤさんはランクマッチで戦っただけだけど強かったよ」
ほーっとフーキ
「ちなみにアズはどっちが勝つと思う?」
「二人共強いからなぁ、フィンさんはなんやかんやで俺と良い勝負してたし・・・俺に圧勝したトウヤさんかな?」
フーキが興味深そうにトウヤを見る
試合開始のブザー
開始早々トウヤの姿が消える
観客席からザワッザワッという音が流れる
今の俺ならすぐにわかるが・・・フィンさんはどうやって攻略する?
フィンさんはポーズを決めたまま靜かに一言
「姿を見せよ」
フィンさんの背後を取ろうとしていたトウヤが姿を現わす
自分のスキルが解除されたことに困しながらも、フィンさんから距離を取るトウヤ
「くな」
フィンさんの一言でく事が出來なくなる
そのままフィンさんが流れるような作でトウヤを切り伏せ試合が終了した
「あんなチート技にどうやって戦ったん?」
「そりゃ・・・霊を自分にぶつけてだな」
フーキが変な顔がでこちらを見ている
「なんだよ?」
「いや、アズも大概おかしいもんね」
喧嘩売られてる?
「それより第2試合はじまるよ」
はぐらかされたような気がする
中央には馬鹿兄と2Mはあるの塊
「おいフーキ?オークは試合に出れるのか?」
「いや、あれはプレイヤーやよ?」
これは失敬、若干オークさんがこっちを睨んでる気がするが気のせいだろう
試合開始のブザー
オークさんが見た目にそぐわぬ速度で馬鹿兄を捕まえようと両手を広げている
馬鹿兄は一歩もかず近づいてきたオークさんに足を突き出す
馬鹿兄の蹴りがにめり込むがオークさんはともせず馬鹿兄の両腕をガッチリ捕まえる
これは決まったかな?
そう思った瞬間、馬鹿兄が不敵な笑みを浮かべる
オークさんが吹き飛びHPが0になる
え?何が起きたんだ?
「あれは・・・気とかなんかそんなじやね!良いもん見せてもらったわ」
曖昧な答えを出すフーキの瞳が怪しく揺らぐ
フーキさん?し怖いですよ?
そんな友人の様子にガクブルしていると、ポーンという音と共に新著メールが屆く
<サトミよりメッセージが屆きました>
<ひろ!花火だって!それよりここはどこなんだろう!?真っ暗だよ!?>
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「わいの事は良いから青姉さんとこいってあげや・・・」
まぁフーキなら勝つだろうし姉の所に行くか!
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