《BioGraphyOnline》第八十七章 炎の軍勢

初心者冒険者の街グラフ

その景観は現在時刻0時の真夜中にもかかわらず大量のかがり火によって明るくてらしだされていた

『おいおいおいおい!いくらなんでも多過ぎるだろう!?』

『冗談だろ!?なんだよこのイベント!?』

眼科に広がる元和の國の兵士であったアンデットを見ながら冒険者達が餅をつく

その橫では毎度お馴染みのランズロットが眼鏡を直しながら戦力數を分析する

「私の観察眼によると・・・およそ5萬3千といった所でしょうか?」

そんなランズロットの言葉に周囲から張が伝わってくる

だがそんな中一人だけ怪訝な顔でランズロットを見る人

「というかもしかしなくてもそれは俺の真似なのか?」

グレイは見慣れない雰囲気のランズロットに呆れた表で問いかける

その質問に嬉しそうにランズロットが頷く

「・・・まぁロールプレイは自由だけど」

何かを諦めたかの様に虛空を見上げるグレイ

そんな二人の會話に次々と冒険者が息を切らして走ってくる

『団長!西の斷罪者が敵軍団と戦!多大な被害をけています!』

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『北!小鳥の會より通達!ボウガンによる足止めに功したものの弾薬が底をつきそうとの事!』

『漁業組合より連絡!敵アンデットは水場を避けて進軍中!』

次々にる電報にグレイがうめく

「どうやらここが一番楽なみたいだな・・・」

「ええ・・・私達が援軍に迎えたら良いのですが・・・しかし・・・」

現在円卓の騎士団とアンデット軍団の戦力は拮抗している

しでも他の所に戦力を回せばこちらも危うい

「なんとか出來ないのか・・・!」

悔しさにを噛むランズロットに更に電報が走る

「で・・・伝達!」

「今度はどうした!?」

「和の國の援軍が到著・・・謎のでアンデットを吸収しながら敵本陣に進軍しています!」

「運営からの救済措置か!?」

まさかの吉報にランズロットの顔が輝く

その橫ではグレイが悪い笑みを浮かべてグラフ平原の彼方に視線をやる

「なんにせよチャンスのようだぜ?団長さん?」

            ◇

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時はし遡る

「うわー凄い事になってるなぁ・・・」

グラフ上空からこんばんは、アズです

現在夜空をお散歩中の俺は地上を見て思わず嘆の聲をあげる

そこには大量のアンデット軍団が松明片手に進軍しているのだが・・・

グラフ上空から見る景はまるで地上にきらめく星空である

「まぁあの量が攻めてくるグラフは今頃大混なんだろうなぁ」

上空から見えるだけでも各地で戦闘が繰り広げられている

何処かに救援に向かうべきだろうか?

正直炎の霊使いとの戦闘の報は、參加できなかった俺に気を使ったメンバー達により一切無い

どうしたものか悩んでいるとこの戦場で異彩を放つ集団を発見する

その集団は全員和風の鎧を著用、頭はチョンマゲで構されている

相當な手練れで構されているのだろう、數ながらアンデット軍団を蹴散らしながら進軍している

「けど・・・數が違いすぎるな・・・」

進軍しているチョンマゲ軍団の數が一人また一人と減っていっている

なんとかしてあげたいけどアンデット軍団が多すぎて俺が行っても・・・

「ん?アンデット?」

一つ気になることが出來た俺は急ぎアンデット軍団と戦している和の國の軍団の近くに降り立ち腰のランタンを掲げる

「新手!?いや生きた人間のようだが・・・?」

突然上空から現れた俺に和の國のチョンマゲが警戒のを強めるが、今はどうでも良い、重要な事じゃない

周囲のアンデットがこちらに気づき近づいてくる

「やっぱりダメか?」

いつでも逃げれるように杖にまたがったまま警戒を強める

しかしアンデット達は一定の距離まで近づいてくるときを止める

「よし・・・一番最前のお前!隣の兵士を倒せ!」

俺の聲に応えるように命令されたアンデットが剣を振りかぶり橫にいたアンデットを薙ぎ倒す

「な!?何が起きた!?」

近くにいたチョンマゲが驚愕の表を浮かべる

それにしても・・・ 

「リッチーの目強すぎないか?」

だが使えるはなんでも使うべきだろう

「よーし!じゃあお前ら!各自敵戦力を吸収しながら本陣目指すぞー!」

俺はランタンを杖の先端に括り付けて周りのアンデット達に指示を出しながら走り出す

「面妖な・・・しかし今が好機!全軍!あの者に続けー!!!」

「「「「うおおおおお!!!!!」」」」

ランタンを掲げながら走る俺を一際豪勢な鎧を著たチョンマゲが馬に引き上げる

「余は和の國の王!お主、名はなんと申す?」

これまた大が出てきたぞ!?

でも確か和の國の王って・・・この戦で俺に殺されるんじゃなかったっけ?

・・・これから死ぬ人間の顔は見たくないな

フードを深く被りなるだけ顔を合わせずに自己紹介をする

「えーと、アズです」

『なんじゃお主!殿に向かってその態度!』

『控えろ!貴様殿を侮辱する気か!?』

そんな俺の反応に周りの家臣団が抗議の聲をあげるが和の國の王は豪快に笑って目前の敵を薙ぎ倒しながら馬を走らせる

「・・・そうかアズか・・・そうか・・・」

どこか悟ったような表を浮かべる和の國の王を筆頭に、敵勢力を吸収撃破しながら一気呵に攻め立てる

だが元々なかった和の國の軍団はもはや數名しか殘っていない

「皆の者!敵総大將が見えてきたぞ!!!」

和の國の王のびにつられ上空を睨む

そこには赤い髪をたなびかせ、周りに炎の鱗を撒き散らす・・・炎の霊使いが宙を舞っていた

「ふぅん!脆弱な人間風が我の前に辿りついた事は褒めてやろう」

・・・なんか自分の姿でそんな臺詞言われると恥ずかしいな

しかし和の國の面々はそんな俺の想とは違っていた

「なんと!?我が國を滅ぼした魔はこのような小であったか!?」

驚愕の表を浮かべる和の國の面々に向かって炎の霊使いが腕を振るう

地面に魔法陣が展開されて大量のプチ炎の魔人が出現する

俺は怯む和の國の面々の前に立ちランタンを掲げる

「見せてやんよ!數の暴力を!」

炎の魔人目掛けて大量のアンデット軍団が突撃していく

そんな景を見て炎の霊使いが俺を睨む

「それが此度の戦のイレギュラーか!!!」

炎の霊使いが両手の不知火の大爪を構えて俺に突っ込んでくる

これは避けられない!?

しかし炎の霊使いが俺に辿り著く前に一人の人影が俺の前に飛び出る

「え?」

俺の顔に生溫い何かが降りかかる

目の前では和の國の王が不知火の大爪に串刺しにされている

「グフゥ!我が國の民に手を掛けた事をあの世で後悔するが良いわ!!!」

和の國の王がを貫かれたまま刀で炎の霊使いの首をはねる

炎の霊使いは和の國の王を睨みながら粒子になって消えていく

俺は崩れ落ちる和の國の王を支える

「なんで俺を庇ったんだ!?」

和の國の王はしわくちゃの顔で俺に笑いかける

「ガハハハ!王として民を守るのは當然の事よ!!!むぅ!?」

息も絶え絶えに笑う和の國の王が突然俺を突き飛ばす

「ぬわああああああ!」

俺は突然パパス化した和の國の王を放心しながら見つめ・・・敵を睨む

粒子となって消える直前、俺のから抜け出した炎の魔人がこちらを睨んでいる

炎の魔人か炎を撒き散らし突っ込んでくる

「うわっち!?あっぶねー」

俺は迎撃するべくランタンを掲げ・・・

「あれ!?ランタンがない!?」

よく見ると炎の魔人がランタン片手に不気味な笑みを浮かべている

しまった!これじゃあ反撃出來ない!?

今までっていたアンデット軍団がこちらを睨む

四方は敵に囲まれて逃げれないし空に逃げても弓で撃ち落とされる・・・!

炎の魔人が勝ちを確信して腕を振り上げ・・・地面から飛び出してきた大量の腕に拘束される

「※※!?※※※※※※!?」

の聲をあげる炎の魔人の手首を一際白い手痕の殘る手が握りつぶす

炎の魔人が痛みでランタンを落とすと、中からリッチーの目玉がコロコロ転がっていく

地面から出現した人影は興味深そうに目玉を手に取ると炎の魔人に笑いかける

「なんだかボクの魔力を勝手に使ってるやつがいると思ったラ・・・犯人は君だネ?」

尋常じゃないじたのか炎の魔人は首を橫に振りながらこちらを見る

俺はを吹きながら明後日の方向を見る

リッチーはそんな様子に気づいた様子もなく炎の魔人を地面の底に引きずり込んでいき・・・

炎の魔人の消失と共に周りのアンデット軍団がただの死に戻っていくのであった

<システムログ:炎の霊使い討伐イベント終了のお知らせ>

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